
本教材は、WIISで公開しているWeb教材をもとに、写像に関する基礎理論を一冊の教科書として学べるよう再構成したPDF教材です。
写像の定義や表記、始集合・終集合、写像の相等といった基本概念から始め、写像のグラフ、像と逆像、合成写像、逆写像、単射・全射・全単射までを体系的に解説しています。さらに、単射と左逆写像、全射と右逆写像、全単射と逆写像の関係や、集合の大きさを比較する際に重要なシュレーダー=ベルンシュタインの定理も扱います。
写像は、ある集合の要素に別の集合の要素を対応させる規則を一般化した概念であり、大学数学における最も基本的な枠組みの一つです。関数、数列、演算なども写像として捉えることができ、解析学、線形代数学、位相空間論、確率論、代数学をはじめ、経済学、情報科学、データサイエンスなどの多くの分野で用いられます。本教材では、写像に関する記号や判定方法を覚えるだけでなく、始集合・終集合・対応規則を明確に区別し、写像の性質を定義にもとづいて厳密に考え、証明する力を身に付けることを目指しています。
エレガントさよりも分かりやすさを重視し、「どのような規則が写像とみなされるのか」「像と逆像はどのように異なるのか」「単射や全射は何を意味するのか」「逆写像はどのような場合に存在するのか」を丁寧に説明しています。初めて大学レベルの写像を学ぶ方から、解析学や線形代数学などを学ぶ前に基礎を固めたい方、写像に関する記法や証明を体系的に学び直したい方まで、幅広くご利用いただけます。
本教材では、次のような内容を体系的に学ぶことができます。
定義・命題・証明・具体例・演習問題をバランスよく配置し、一つずつ理解を積み重ねながら学習できる構成になっています。また、単射・全射・全単射などの性質については、単に判定方法を提示するのではなく、量化記号を用いた定義に立ち返り、どのような論理によって結論が導かれるのかを丁寧に解説しています。像と逆像についても、集合の要素による特徴づけにもとづいて、それらが集合演算とどのように関係するかを証明します。
写像を初めて本格的に学ぶための入門教材としてはもちろん、大学数学の学習を進めるための基礎固めや、既習事項の復習にもご活用ください。
本教材は、一度作成して終わりではありません。
WIISでは、Web教材の改善に合わせてPDF教材も継続的に更新しています。誤植の修正だけでなく、説明の改善や例題の追加なども反映されます。
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