2つの事象の独立性
事象Bが起こるかどうかが事象Aが起こる確率に影響を与えない場合、これらの事象は独立であると言います。これは、2つの事象の積事象の確率が個々の事象の確率の積と一致することとして定式化されます。
ベイズの定理
「事象Aが起きたという前提のもと、その後に事象Bが起こる確率」が判明している場合には、ベイズの定理を利用することにより、「事象Bが起きたことが観察された場合、それ以前に、前提として事象Aが起こっていた確率」を特定できます。
全確率の定理
ある事象の確率を直接求めることが困難である場合、起こり得るすべての状況が排反事象に分割可能であれば、問題としている事象を分割することにより、その確率を容易に求めることができます。
積事象の確率と条件付き確率(乗法定理)
積事象の確率を導出する方法としては加法定理の他に、条件付き確率を用いた方法も存在します。
組合せとその個数
有限n個の要素を持つ集合からk個の要素を選べば、このk個の要素からなるもとの集合の部分集合が得られますが、これを組合せと呼びます。
順列とその個数
有限n個の要素を持つ集合から1つずつ順番に、合計k個の要素を重複しない形で選んだ上で、このk個の要素を選んだ順番に並べることで得られる要素の列を順列と呼びます。
数え上げに関する積の法則
複数の選択肢のグループから1つずつ選択する場合の選び方の数を求めるためには、それぞれのグループに含まれる選択肢の数を数え、それらの積をとります。これを積の法則と呼びます。
数え上げに関する和の法則
何かを1つ選択する場合の選び方の数を求める際には、すべての選択肢を互いに交わらない複数のグループに分類した上で、それぞれのグループに含まれる選択肢の数を数え、それらの和をとります。これを和の法則と呼びます。
条件付き確率の定義と具体例
試行によって事象 A が起きているか否かは観察できないものの、何らかの事情により、別の事象 B が起きているか否かは観察可能である場合(もしくは、事象 B が起きているものと仮定する場合)には、事象 A が起こる確率を条件付き確率という概念のもとで評価することができます。
対称差事象の確率
対称差事象は可測です。対称差事象の確率は、それぞれの事象の確率の和から、積事象の確率の2倍を引くことにより得られます。
差事象の確率
差事象は可測です。事象 A,B の差事象の確率は、事象 A の確率から積事象の確率を引くことにより得られます。
積事象の確率
積事象は可測です。2つの事象の確率とそれらの和事象の確率が分かっている場合、積事象の確率は加法定理から導くことができます。和事象の確率が不明である場合、ボンフェローニの不等式を利用すれば積事象の確率の範囲を絞ることができます。