確認テストI(実数の定義)
実数の定義に関する確認テストです。難易度は学部の中間試験程度です。
無理数の定義
有理数ではない実数を無理数と呼びます。無理数が存在することを実数の公理から導きます。無理数と有理数の和は無理数です。無理数集合は四則演算について閉じていません。
有理数の定義
整数と非ゼロの整数の比として表現される実数を有理数と呼びます。有理数集合上に加法と乗法と大小関係を定義すると全順序体になります。その一方で、有理数集合は連続性を満たしません。
整数の定義
自然数、ゼロ、自然数の加法逆元の中の少なくとも1つであるような実数を整数と呼びます。特に、正の整数は自然数と一致し、負の整数は自然数の加法逆元と一致します。
有理数のデデキント切断
数直線上には有理数が細かく密集して分布しているものの、有理数の間は隙間だらけであり、無理数がその隙間を埋めています。以上の主張を集合を用いて厳密に表現するためにデデキント切断と呼ばれる概念を導入します。
完全帰納法の原理(強数学的帰納法の原理)
数学的帰納法の原理は完全帰納法の原理(強数学的帰納法の原理)と呼ばれる命題と必要十分です。完全帰納法の原理を用いた証明方法を完全帰納法による証明と呼びます。
数学的帰納法の原理(弱数学的帰納法の原理)
数学的帰納法とは、自然数 n に関する命題 P(n) が全ての自然数 n に対して成り立つことを示す手法の1つですが、この証明方法が有効であることの根拠(数学的帰納法の原理)を解説します。
自然数の定義
実数空間の部分集合が帰納的集合であることの意味を定義した上で、すべての帰納的集合の部分集合として自然数集合を定義します。
無理数の稠密性
2つの異なる実数を任意に選んだとき、それらの間には必ず無理数が存在します。このような性質を無理数の稠密性と呼びます。
指数が実数である場合の累乗
指数が実数であるような累乗を定義した上で、これが有理数の指数を持つ累乗の一般化であるとともに、指数法則を満たすことを示します。
指数が有理数である場合の累乗
底が正の実数であり、指数が有理数であるような累乗を定義した上で、それが指数関数を満たすことを示します。
指数が整数である場合の累乗
底が非ゼロの実数であり、指数が整数であるような累乗を定義した上で、それが指数関数を満たすことを示します。