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カントールの縮小区間定理

実数の連続性を公理として認めるとき、そこから区間列に関するカントールの縮小区間定理という命題を示すことができます。これは、有界閉区間からなる単調減少列について、その区間の長さが 0 に収束する場合には、その区間列に属するすべての区間に属する実数は1つだけであるという主張です。

区間列

実数の区間を順番に並べたものを区間列と呼びます。また、区間列に属する区間を任意に選んだとき、それが直前の区間を部分集合として含んでいる場合にはその区間列を増加列と呼びます。一方、区間列に属する区間を任意に選んだとき、それが直前の区間の部分集合であるならばその区間列を減少列と呼びます。

単調数列・狭義単調数列

数列の項が先に行くにつれて大きくなることはあっても小さくなることがない場合、その数列を単調増加数列と呼びます。逆に、項が先に行くにつれて小さくなることはあっても大きくなることがない場合、その数列を単調減少数列と呼びます。

数列の極限と不定形

数列の極限が不定形である場合、その数列の一般項を上手く変形してから極限をとることにより不定形を解消できることがあります。今回は不定形を解消するための方法を解説します。

数列の商の極限(商の法則)

2つの数列が収束するとき、それらの一般項の商を一般項とする数列もまた収束します。また、2つの数列のどちらか一方が正の無限大や負の無限大に発散し、他方が収束する場合にも、それらの商の間に同様の関係が成り立ちます。

数列の積の極限(積の法則)

2つの数列が収束するとき、それらの一般項の積を一般項とする数列もまた収束します。また、正の無限大や負の無限大に発散する数列の間にも同様の関係が成り立ちます。

数列の差の極限(差の法則)

2つの数列が収束するとき、それらの一般項の差を一般項とする数列もまた収束します。また、正の無限大に発散する数列と負の無限大に発散する数列の間にも同様の関係が成り立ちます。

数列の和の極限(和の法則)

2つの数列が収束するとき、それらの一般項の和を一般項とする数列もまた収束します。また、ともに正の無限大に発散する2つの数列や、ともに負の無限大に発散する2つの数列の間にも同様の関係が成り立ちます。

数列の定数倍の極限(定数倍の法則)

数列が収束するとき、その数列の一般項の定数倍を一般項とする数列もまた収束します。また、正の無限大や負の無限大に発散する数列と、その数列の定数倍の極限の間にも同様の関係が成り立ちます。