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数列の定数倍の上極限と下極限

数列の上極限および下極限と、その数列の定数倍として定義される数列の上極限および下極限の間に成立する関係について解説します。

上極限と下極限を用いた数列の収束判定

数列の上極限と下極限が有限な実数として定まるとともに両者が一致することは、その数列が有限な実数へ収束するための必要十分条件です。しかもその場合、極限は上極限や下極限と一致します。

数列の上極限と下極限

数列の上極限と下極限を定義します。数列が有界である場合、その上極限と下極限がそれぞれ有限な実数として定まることが保証されます。

ネイピア数(自然対数の底)

ネイピア数(オイラー数、自然対数の定)を数列の極限として定義するとともに、それが複利で元本を運用する場合の元本の増加率の極限として解釈可能であることを示します。

コーシー列と有界数列の関係

コーシー列は有界である一方、有界な数列はコーシー列であるとは限りません。したがって、有界ではない数列はコーシー列ではありません。

部分列を用いた数列の収束判定

数列が収束することと、その任意の部分列がもとの数列の極限と同じ極限へ収束することは必要十分です。以上の事実は、収束する数列の極限を特定したり、数列が発散することを示す上で有用です。

調和数列とその部分和および極限

各項の逆数をとると等差数列になるような数列を調和数列と呼びます。調和数列の部分和の近似値を特定するとともに、調和数列が収束することを示します。

等比数列(幾何数列)とその部分和および極限

隣り合う項が共通の比を持つ数列を等比数列と呼びます。等比数列を定義するとともに、その部分和を明らかにした上で、等比数列が収束する・発散する・振動するための条件を明らかにします。