複素余弦関数の連続性
複素余弦関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)が与えられているものとします。つまり、\(f\)がそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して定める値が、\begin{equation*}f\left( z\right) =\cos \left( z\right)
\end{equation*}であるということです。
点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続であることが保証されます。したがって、\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で連続です。
命題(複素余弦関数の連続性)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\cos \left( z\right)
\end{equation*}を定めるものとする。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続である。したがって、\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で連続である。
\end{equation*}を定めるものとする。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続である。したがって、\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で連続である。
例(複素余弦関数の連続性)
以下の複素関数\begin{equation*}
\cos \left( z\right) :\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \end{equation*}は複素余弦関数であるため、先の命題より、\(\cos \left( z\right) \)は\(\mathbb{C} \)上で連続です。
\cos \left( z\right) :\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \end{equation*}は複素余弦関数であるため、先の命題より、\(\cos \left( z\right) \)は\(\mathbb{C} \)上で連続です。
例(複素余弦関数との合成の連続性)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\cos \left( z^{2}+z+1\right)
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は複素多項式関数\(z^{2}+z+1\)と複素余弦関数\(\cos \left( z\right) \)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、複素多項式関数の連続性より\(z^{2}+z+1\)は点\(a\)において連続です。\(a^{2}+a+1\in \mathbb{C} \)であるため、複素余弦関数の連続性より\(\cos \left( z\right) \)は点\(a^{2}+a+1\)において連続です。したがって、複素合成関数の連続性より\(\cos \left(z^{2}+z+1\right) \)すなわち\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{C} \)上の任意の点\(a\)において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{C} \)上において連続です。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は複素多項式関数\(z^{2}+z+1\)と複素余弦関数\(\cos \left( z\right) \)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、複素多項式関数の連続性より\(z^{2}+z+1\)は点\(a\)において連続です。\(a^{2}+a+1\in \mathbb{C} \)であるため、複素余弦関数の連続性より\(\cos \left( z\right) \)は点\(a^{2}+a+1\)において連続です。したがって、複素合成関数の連続性より\(\cos \left(z^{2}+z+1\right) \)すなわち\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{C} \)上の任意の点\(a\)において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{C} \)上において連続です。
演習問題
問題(複素余弦関数の連続性)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\cos \left( z-i\right)
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)が連続な点を明らかにしてください。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)が連続な点を明らかにしてください。
問題(複素余弦関数の連続性)
複素関数\(f:\mathbb{C} \backslash \left\{ 1\right\} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \backslash \left\{ 1\right\} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\cos \left( \frac{1}{z-1}\right)
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)が連続な点を明らかにしてください。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)が連続な点を明らかにしてください。
問題(複素余弦関数の連続性)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\cos \left( z\right)
\end{equation*}を定めるものとします。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続です。本文中では、以上の命題を複素関数の極限を用いて証明しましたが、\(f\)の実部と虚部を用いて同じ命題を証明してください。
\end{equation*}を定めるものとします。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続です。本文中では、以上の命題を複素関数の極限を用いて証明しましたが、\(f\)の実部と虚部を用いて同じ命題を証明してください。
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