複素多項式関数の微分
複素多項式関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)が与えられているものとします。つまり、\(f\)がそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して定める値が、非負の整数\(n\in \mathbb{Z} _{+}\)と複素数\(c_{k}\ \left( k=0,1,\cdots ,n\right) \)を用いて、\begin{equation*}f\left( z\right) =c_{0}+c_{1}z+c_{2}z^{2}+\cdots +c_{n}z^{n}
\end{equation*}と表されるということです。
点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において微分可能であるとともに、そこでの微分係数は、\begin{equation*}f\left( a\right) =c_{1}+2c_{2}a+3c_{3}a^{2}+\cdots +nc_{n}a^{n-1}
\end{equation*}となります。
命題(複素多項式関数の微分)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)がそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して定める値が、非負の整数\(n\in \mathbb{Z} _{+}\)と複素数\(c_{k}\ \left( k=0,1,\cdots ,n\right) \)を用いて、\begin{equation*}f\left( z\right) =c_{0}+c_{1}z+c_{2}z^{2}+\cdots +c_{n}z^{n}
\end{equation*}と表されるものとする。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において微分可能であり、\begin{equation*}f\left( a\right) =c_{1}+2c_{2}a+3c_{3}a^{2}+\cdots +nc_{n}a^{n-1}
\end{equation*}が成り立つ。したがって、導関数\(f^{\prime }:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)が存在して、それぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =c_{1}+2c_{2}z+3c_{3}z^{2}+\cdots +nc_{n}z^{n-1}
\end{equation*}を定める。
\end{equation*}と表されるものとする。点\(a\in \mathbb{C} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において微分可能であり、\begin{equation*}f\left( a\right) =c_{1}+2c_{2}a+3c_{3}a^{2}+\cdots +nc_{n}a^{n-1}
\end{equation*}が成り立つ。したがって、導関数\(f^{\prime }:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)が存在して、それぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =c_{1}+2c_{2}z+3c_{3}z^{2}+\cdots +nc_{n}z^{n-1}
\end{equation*}を定める。
例(複素多項式関数の微分)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\left( 3+i\right) z^{4}-z^{2}+2z
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で微分可能であり、導関数\(f^{\prime }:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f^{\prime }\left( z\right) =4\left( 3+i\right) z^{3}-2z+2
\end{equation*}を定めます。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で微分可能であり、導関数\(f^{\prime }:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f^{\prime }\left( z\right) =4\left( 3+i\right) z^{3}-2z+2
\end{equation*}を定めます。
例(複素多項式関数の微分)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =z^{2}-2z+4
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で微分可能であり、導関数\(f^{\prime }:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f^{\prime }\left( z\right) =2z-2
\end{equation*}を定めます。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は\(\mathbb{C} \)上で微分可能であり、導関数\(f^{\prime }:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f^{\prime }\left( z\right) =2z-2
\end{equation*}を定めます。
複素多項式関数は整関数
複素多項式関数は整関数です。
命題(複素多項式関数は整関数)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)がそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して定める値が、非負の整数\(n\in \mathbb{Z} _{+}\)と複素数\(c_{k}\ \left( k=0,1,\cdots ,n\right) \)を用いて、\begin{equation*}f\left( z\right) =c_{0}+c_{1}z+c_{2}z^{2}+\cdots +c_{n}z^{n}
\end{equation*}と表されるものとする。\(f\)は整関数である。
\end{equation*}と表されるものとする。\(f\)は整関数である。
演習問題
問題(複素多項式関数の微分)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =z^{2}-z
\end{equation*}を定めるものとします。導関数\(f^{\prime }\)を求めてください。
\end{equation*}を定めるものとします。導関数\(f^{\prime }\)を求めてください。
問題(複素多項式関数の微分)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =z^{5}-z^{2}+z
\end{equation*}を定めるものとします。導関数\(f^{\prime }\)を求めてください。
\end{equation*}を定めるものとします。導関数\(f^{\prime }\)を求めてください。
問題(複素多項式関数の微分)
複素関数\(f:\mathbb{C} \rightarrow \mathbb{C} \)はそれぞれの\(z\in \mathbb{C} \)に対して、\begin{equation*}f\left( z\right) =\frac{z^{3}+i-1}{i}
\end{equation*}を定めるものとします。導関数\(f^{\prime }\)を求めてください。
\end{equation*}を定めるものとします。導関数\(f^{\prime }\)を求めてください。
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