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凸関数・凹関数

ノルム関数は凸関数

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ノルム関数は凸関数

ノルム関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)が与えられているものとします。つまり、\(f\)はそれぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert
\end{equation*}を定めるということです。

ノルム関数は凸関数です。

命題(ノルム関数は凸関数)
関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)それぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert
\end{equation*}を定めるものとする。\(f\)は凸関数である。
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ノルム関数の実数乗は狭義凸関数

関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して定める値が、定数\(p\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert ^{p}
\end{equation*}と表されるものとします。ただし、\begin{eqnarray*}
f\left( \boldsymbol{0}\right) &=&\left\Vert \boldsymbol{0}\right\Vert ^{p}
\\
&=&0^{p} \\
&=&0
\end{eqnarray*}と定めます。

指数が\(p=1\)である場合には、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert
\end{equation*}となりますが、先に示したようにこの場合の\(f\)は凸関数です。一方、\(p>1\)の場合には\(f\)は狭義凸関数です。

命題(ノルム関数の実数乗は狭義凸関数)
関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して定める値が、\(p>1\)を満たす定数\(p\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert ^{p}
\end{equation*}と表されるものとする。\(f\)は狭義凸関数である。
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ノルム関数のスカラー倍

ノルム関数のスカラー倍の凹凸は以下の通りです。

命題(ノルム関数のスカラー倍)
関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert
\end{equation*}を定めるものとする。スカラー\(c\in \mathbb{R} \)を任意に選んだ上で関数\(cf:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)を定義する。以下が成り立つ。

  1. \(c>0\)ならば、\(cf\)は凸関数である。
  2. \(c<0\)ならば、\(cf\)は凹関数である。
  3. \(c=0\)ならば、\(cf\)は凸関数かつ凹関数である。
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ノルム関数の実数乗のスカラー倍の凹凸は以下の通りです。

命題(ノルム関数の実数乗のスカラー倍)
関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して定める値が、\(p>1\)を満たす定数\(p\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert ^{p}
\end{equation*}と表されるものとする。スカラー\(c\in \mathbb{R} \)を任意に選んだ上で関数\(cf:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)を定義する。以下が成り立つ。

  1. \(c>0\)ならば、\(cf\)は狭義凸関数である。
  2. \(c<0\)ならば、\(cf\)は狭義凹関数である。
  3. \(c=0\)ならば、\(cf\)は凸関数かつ凹関数である。
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例(ノルム関数の実数乗のスカラー倍)
関数\(f:\mathbb{R} ^{2}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(\left( x,y\right) \in \mathbb{R} ^{2}\)に対して、\begin{equation*}f\left( x,y\right) =\frac{\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}}{2}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は狭義凸関数\(\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}\)の正のスカラー\(\frac{1}{2}\)倍であるため、\(f\)は狭義凸関数です。
例(ノルム関数の実数乗のスカラー倍)
関数\(f:\mathbb{R} ^{2}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(\left( x,y\right) \in \mathbb{R} ^{2}\)に対して、\begin{equation*}f\left( x,y\right) =-\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は狭義凸関数\(\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}\)の負のスカラー\(-1\)倍であるため、\(f\)は狭義凹関数です。

 

ノルム関数と凸関数の和

ノルム関数と凸関数の和は凸関数です。

命題(ノルム関数と凸関数の和)
凸集合上に定義された関数\(f,g:\mathbb{R} ^{n}\supset X\rightarrow \mathbb{R} \)をそれぞれ任意に選んだ上で、そこから関数\(f+g:\mathbb{R} ^{n}\supset X\rightarrow \mathbb{R} \)を定義する。\(f,g\)の一方がノルム関数\(\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert \)で他方が凸関数であるならば、\(f+g\)は凸関数である。
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ノルム関数の実数乗と凸関数の和は狭義凸関数です。

命題(ノルム関数の実数乗と凸関数の和)
凸集合上に定義された関数\(f,g:\mathbb{R} ^{n}\supset X\rightarrow \mathbb{R} \)をそれぞれ任意に選んだ上で、そこから関数\(f+g:\mathbb{R} ^{n}\supset X\rightarrow \mathbb{R} \)を定義する。\(f,g\)の一方がノルム関数の実数乗\(\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert ^{p}\ \left(p>1\right) \)で他方が凸関数であるならば、\(f+g\)は狭義凸関数である。
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例(ノルム関数の実数乗と凸関数の和)
関数\(f:\mathbb{R} ^{2}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(\left( x,y\right) \in \mathbb{R} ^{2}\)に対して、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\frac{\left\Vert \left( x,y\right)
\right\Vert ^{\sqrt{2}}}{2}+x+y
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は狭義凸関数\(\frac{\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}}{2}\)と凸関数\(x+y\)の和であるため、\(f\)は狭義凸関数です。
例(ノルム関数の実数乗と凹関数の和)
関数\(f:\mathbb{R} ^{2}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(\left( x,y\right) \in \mathbb{R} ^{2}\)に対して、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =-\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}+x+y
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は狭義凹関数\(-\left\Vert \left( x,y\right) \right\Vert ^{\sqrt{2}}\)と凹関数\(x+y\)の和であるため、\(f\)は狭義凹関数です。

 

演習問題

問題(ノルム関数は狭義凸関数ではない)
関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)それぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert
\end{equation*}を定めるものとします。本文中で示したように\(f\)は凸関数です。その一方で、\(f\)は狭義凸関数ではないことを証明してください。
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問題(絶対値関数の実数乗どうしの和)
関数\(f:\mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)に対して定める値が、ベクトル\(\boldsymbol{a}\in \mathbb{R} ^{n}\)およびスカラー\(b\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( \boldsymbol{x}\right) =\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert ^{\sqrt{2}}+\left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert ^{2}+\boldsymbol{a}\cdot \boldsymbol{x}+b
\end{equation*}と表されるものとします。\(f\)が狭義凸関数であることを示してください。
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