凸集合の定義と具体例
ユークリッド空間の部分集合に属する2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の凸結合がその集合の要素であるならば、その集合を凸集合と呼びます。
凸集合を定義した上で基本的な性質について解説します。
ユークリッド空間の部分集合に属する2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の凸結合がその集合の要素であるならば、その集合を凸集合と呼びます。
ユークリッド空間の部分集合に属する異なる2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の狭義凸結合がその集合の内点であるならば、その集合を狭義凸集合と呼びます。
ユークリッド空間の部分集合Aが与えられたとき、Aを部分集合として持つ凸集合の中でも最小のものをAの凸包と呼びます。
アフィン集合と呼ばれるクラスの凸集合について解説します。
ユークリッド空間の部分集合に属する2つの点を任意に選んだとき、それらの任意のアフィン結合がその集合の要素であるならば、その集合をアフィン集合と呼びます。
ユークリッド空間の部分集合Aが与えられたとき、Aを部分集合として持つアフィン集合の中でも最小のものをAのアフィン包と呼びます。
凸錐と呼ばれるクラスの凸集合について解説します。
ユークリッド空間の部分集合に属する2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の錐結合がその集合の要素であるならば、その集合を凸錐と呼びます。凸錐は凸集合であるような錐です。
ユークリッド空間の部分集合Aが与えられたとき、Aを部分集合として持つ凸錐の中でも最小のものをAの凸錐包と呼びます。
多面体と呼ばれるクラスの凸集合について解説します。
連立1次不等式の解集合を多面体と呼びます。連立1次方程式の解集合や、1次方程式と1次不等式が混在する連立式の解集合もまた多面体です。多面体は凸集合です。
錐であるような多面体を多面錐と呼びます。多面体は凸集合であるため、多面錐もまた凸集合です。多面錐は定数ベクトルがゼロであるような連立1次不等式の解集合です。
連立1次方程式が非負の解を持つための必要十分条件と、非負の解を持たないための必要十分条件を特定します。
双対錐と呼ばれるクラスの凸集合について解説します。
ユークリッド空間の非空な部分集合Cが与えられたとき、Cに属するすべてのベクトルとの内積が非負になるようなベクトルをすべて集めることにより得られる集合をCの双対錐と呼びます。
凸集合を対象とした集合演算が満たす性質について解説します。
ユークリッド空間の部分集合が与えられたとき、その集合のすべての点をスカラー倍して得られる新たな集合をもとの集合のスカラー倍と呼びます。凸集合のスカラー倍は凸集合であることが保証されます。
ユークリッド空間の部分集合A,Bが与えられたとき、それらの点のベクトル和を集めてできる集合をミンコフスキー和と呼びます。凸集合どうしのミンコフスキー和は凸集合であることが保証されます。
集合のスカラー倍およびミンコフスキー和を利用して、集合どうしの線型結合や凸結合などの概念を定義します。凸集合どうしの線型結合や凸結合は凸集合になります。
凸集合どうしの直積(カルテシアン積)や、凸集合族の直積などはいずれも凸集合になります。
凸集合どうしの共通部分や、凸集合族の共通部分などはいずれも凸集合になります。
凸集合の位相について解説します。
分離超平面定理について解説します。
ユークリッド空間における超平面と呼ばれる概念を定義するとともに、法線ベクトルと超平面の関係や、点と超平面の距離について解説します。
1次元ユークリッド空間において点(1点集合)と超平面が概念として一致することを示します。
ユークリッド空間における直線と呼ばれる概念を定義するとともに、2次元ユークリッド空間において直線と超平面が概念として一致することを示します。
ユークリッド空間における平面と呼ばれる概念を定義するとともに、3次元ユークリッド空間において平面と超平面が概念として一致することを示します。
ユークリッド空間は超平面を境に2つの部分集合に分割可能です。それらの部分集合を半空間と呼びます。
ユークリッド空間上の点と集合が超平面によって狭義分離されることの意味を定義するとともに、非空な凸集合とその外点は何らかの超平面のもとで必ず狭義分離されることを示します。
ユークリッド空間上の集合が超平面によって支持されることの意味を定義するとともに、非空な凸集合はその任意の境界点において何らかの超平面のもとで必ず支持されることを示します。
ユークリッド空間上の点と集合が超平面によって分離されることの意味を定義するとともに、非空な凸集合とその集合に属さない点は何らかの超平面のもとで必ず分離可能であることを示します。
ユークリッド空間上の2つの集合が超平面によって分離されることの意味を定義するとともに、非空かつ互いに素な2つの凸集合は何らかの超平面のもとで必ず分離可能であることを示します。
本節を学ぶ上で以下の知識が役に立ちます。
ユークリッド空間を定義した上で、そこでの点列や位相の性質および各種の写像(ベクトル値関数・多変数関数・多変数のベクトル値関数)の極限や連続性などについて解説します。これらの知識は後に微分や積分について学ぶ際の土台となります。
LINEAR ALGEBRA 線型代数 微分積分 数学 凸解析 OVERVIEW 線型代数とは何か 線型代数に関する教材です。 OUTLINE 教材 会員登録 微分積分 数学 凸解析 ABOUT ワイズについて ワイズの
微分は「変化」に関する学問です。微分を学べば物事や現象の「変化」を定量的に記述できるようになるだけでなく、変化がもたらす影響を評価したり、変化が起きる場での最適な状態を特定できるようになります。
本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での基礎になります。