凸集合

凸集合と呼ばれる概念を定義した上で、凸集合どうしの集合演算に関して成立する性質や凸集合の位相的性質について解説します。

学習内容

凸集合

凸集合を定義した上で基本的な性質について解説します。

凸集合の定義と具体例

ユークリッド空間の部分集合に属する2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の凸結合がその集合の要素であるならば、その集合を凸集合と呼びます。

狭義凸集合の定義と具体例

ユークリッド空間の部分集合に属する異なる2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の狭義凸結合がその集合の内点であるならば、その集合を狭義凸集合と呼びます。

凸包の定義と具体例

ユークリッド空間の部分集合Aが与えられたとき、Aを部分集合として持つ凸集合の中でも最小のものをAの凸包と呼びます。

凸集合の基本性質

凸集合の基本的な性質について解説します。

凸集合のスカラー倍

ユークリッド空間の部分集合が与えられたとき、その集合のすべての点をスカラー倍して得られる新たな集合をもとの集合のスカラー倍と呼びます。凸集合のスカラー倍は凸集合であることが保証されます。

凸集合どうしのミンコフスキー和(ミンコフスキー差)

ユークリッド空間の部分集合A,Bが与えられたとき、それらの点のベクトル和を集めてできる集合をミンコフスキー和と呼びます。凸集合どうしのミンコフスキー和は凸集合であることが保証されます。

凸集合どうしの線型結合(凸結合)

集合のスカラー倍およびミンコフスキー和を利用して、集合どうしの線型結合や凸結合などの概念を定義します。凸集合どうしの線型結合や凸結合は凸集合になります。

アフィン写像による凸集合の像と逆像

線形写像と関連付ける形でアフィン写像と呼ばれる概念を定義するとともに、アフィン写像による凸集合の像や逆像が必ず凸集合になることを示します。

凸集合どうしの直積

凸集合どうしの直積(カルテシアン積)や、凸集合族の直積などはいずれも凸集合になります。

凸集合どうしの共通部分

凸集合どうしの共通部分や、凸集合族の共通部分などはいずれも凸集合になります。

アフィン集合

アフィン集合と呼ばれるクラスの凸集合について解説します。

超平面と半空間

超平面と半空間および凸集合の分離について解説します。

超平面の定義と具体例

ユークリッド空間における超平面と呼ばれる概念を定義するとともに、法線ベクトルと超平面の関係や、点と超平面の距離について解説します。

半空間の定義と具体例

ユークリッド空間は超平面を境に2つの部分集合に分割可能です。それらの部分集合を半空間と呼びます。

狭義分離超平面定理(超平面による凸集合と点の狭義分離)

ユークリッド空間上の点と集合が超平面によって狭義分離されることの意味を定義するとともに、非空な凸集合とその外点は何らかの超平面のもとで必ず狭義分離されることを示します。

支持超平面定理(超平面による凸集合の支持)

ユークリッド空間上の集合が超平面によって支持されることの意味を定義するとともに、非空な凸集合はその任意の境界点において何らかの超平面のもとで必ず支持されることを示します。

分離超平面定理(超平面による凸集合と点の分離)

ユークリッド空間上の点と集合が超平面によって分離されることの意味を定義するとともに、非空な凸集合とその集合に属さない点は何らかの超平面のもとで必ず分離可能であることを示します。

分離超平面定理(超平面による2つの凸集合の分離)

ユークリッド空間上の2つの集合が超平面によって分離されることの意味を定義するとともに、非空かつ互いに素な2つの凸集合は何らかの超平面のもとで必ず分離可能であることを示します。

ファルカスの補題

連立1次方程式が非負の解を持つための必要十分条件と、非負の解を持たないための必要十分条件を特定します。

多面体と錐

多面体および凸錐と呼ばれるクラスの凸集合について解説します。

錐の定義と具体例

ユークリッド空間の部分集合が非負のスカラー倍について閉じている場合、そのような集合を錐と呼びます。錐は原点を中心とする方向を集めることにより得られる集合です。

凸錐の定義と具体例

ユークリッド空間の部分集合に属する2つの点を任意に選んだとき、それらの任意の錐結合がその集合の要素であるならば、その集合を凸錐と呼びます。凸錐は凸集合であるような錐です。

凸錐包(錐包)の定義と具体例

ユークリッド空間の部分集合Aが与えられたとき、Aを部分集合として持つ凸錐の中でも最小のものをAの凸錐包と呼びます。

多面錐(凸多面錐)の定義と具体例

錐であるような多面体を多面錐と呼びます。多面体は凸集合であるため、多面錐もまた凸集合です。多面錐は定数ベクトルがゼロであるような連立1次不等式の解集合です。

双対錐と極錐の定義と具体例

ユークリッド空間の非空な部分集合Cが与えられたとき、Cに属するすべてのベクトルとの内積が非負になるようなベクトルをすべて集めることにより得られる集合をCの双対錐と呼びます。

フーリエ・モツキンの消去法

連立1次不等式の可解性を保ったまま変数を1つずつ消去するアルゴリズムであるフーリエ・モツキンの消去法について解説します。

ミンコフスキー・ワイルの定理

有限個のベクトルから生成された凸錐は多面錐であり(ワイルの定理)、逆に、多面錐は有限個のベクトルから生成された凸錐です(ミンコフスキーの定理)。両者をあわせてミンコフスキー・ワイルの定理と呼びます。

確認テスト

凸集合に関する確認テストです。

学習ガイド

大学の数学カリキュラムとWIISのカリキュラムは何が違うのか

多くの大学では入学後すぐに微分積分学や線形代数学を学び、その後に実数論や位相空間論などの理論的な科目へ進みます。一方、WIISでは論理学・集合論の後に実数論を学び、その上で微分積分学へ進むカリキュラムを採用しています。本記事では、それぞれの考え方とWIISの学習順序のメリットについて解説します。

最新の議論

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