確認テスト I(ユークリッド空間の定義)

ユークリッド空間の定義に関する確認テストです。

問題1(10点)

問題(ベクトルの表現)
ベクトル\(\boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\)を任意に選んだとき、以下の関係\begin{equation*}\boldsymbol{x}=\sum_{i=1}^{n}\left( \boldsymbol{x}\cdot \boldsymbol{e}_{i}\right) \boldsymbol{e}_{i}
\end{equation*}が成り立つことを証明してください。ただし、\(\boldsymbol{e}_{i}\in \mathbb{R} ^{n}\)は第\(i\)成分が\(1\)であり他の任意の成分が\(0\)であるようなベクトルです。
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問題2(20点)

問題(体とベクトル空間の関係)
以下の問いに答えてください。

  1. \(\mathbb{R} \)は加法\(+\)と乗法\(\cdot \)に関して体です。\(\mathbb{R} \)が体であることを規定する公理を列挙してください(5点)。
  2. スカラー場として\(\mathbb{R} \)を採用した上で\(\mathbb{R} ^{n}\)上にベクトル加法\(+\)とスカラー乗法\(\cdot \)を定義した場合、\(\mathbb{R} ^{n}\)がベクトル空間になります。\(\mathbb{R} ^{n}\)がベクトル空間であることを規定する命題を列挙してください(5点)。
  3. 問2で挙げた諸命題を証明する際に、問1で挙げた諸公理の中のどれが必要でしょうか。列挙してください(10点)。
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問題3(20点)

問題(体としてのユークリッド空間)
演算\(+:\mathbb{R} ^{n}\times \mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} ^{n}\)はそれぞれの\(\left( \boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\right) \in \mathbb{R} ^{n}\times \mathbb{R} ^{n}\)に対して、\begin{equation*}\boldsymbol{x}+\boldsymbol{y}=\left( x_{1}+y_{1},\cdots ,x_{n}+y_{n}\right)
\end{equation*}を定めるものとします。ただし、右辺中の\(+\)は\(\mathbb{R} \)における加法です。演算\(\cdot :\mathbb{R} ^{n}\times \mathbb{R} ^{n}\rightarrow \mathbb{R} ^{n}\)はそれぞれの\(\left( \boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\right) \in \mathbb{R} ^{n}\times \mathbb{R} ^{n}\)に対して、\begin{equation*}\boldsymbol{x}\cdot \boldsymbol{y}=\left( x_{1}\cdot y_{1},\cdots
,x_{n}\cdot y_{n}\right)
\end{equation*}を定めるものとします。ただし、右辺中の\(\cdot \)は\(\mathbb{R} \)における乗法です。以上を踏まえたとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{R} ^{n},+,\cdot \right)
\end{equation*}は体でしょうか。議論してください。

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問題4(20点)

問題(三角不等式の拡張)
ベクトル\(\boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\in \mathbb{R} ^{n}\)を任意に選んだとき、三角不等式\begin{equation*}\left\Vert \boldsymbol{x}+\boldsymbol{y}\right\Vert \leq \left\Vert
\boldsymbol{x}\right\Vert +\left\Vert \boldsymbol{y}\right\Vert
\end{equation*}が成り立つことは本文中で示した通りです。以上を踏まえた上で、任意の\(\boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\in \mathbb{R} ^{n}\)について、\begin{equation*}\left\vert \left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert -\left\Vert \boldsymbol{y}\right\Vert \right\vert \leq \left\Vert \boldsymbol{x}\pm \boldsymbol{y}\right\Vert \leq \left\Vert \boldsymbol{x}\right\Vert +\left\Vert
\boldsymbol{y}\right\Vert
\end{equation*}が成り立つことを証明してください。

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問題5(30点)

問題(辞書式順序)
2次元ユークリッド空間上のベクトル\(\boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\in \mathbb{R} ^{2}\)を任意に選んだとき、以下の条件\begin{equation*}\boldsymbol{x}\leq \boldsymbol{y}\Leftrightarrow \left( x_{1}<
y_{1}\right) \vee \left( x_{1}=y_{1}\wedge x_{2}\leq y_{2}\right)
\end{equation*}を満たすものとして定義される\(\mathbb{R} ^{2}\)上の二項関係\(\leq \)を辞書式順序(lexicographic order)と呼びます。ただし、右辺中の\(\leq \)は\(\mathbb{R} \)上の大小関係です。つまり、2つのベクトル\(\boldsymbol{x},\boldsymbol{y}\)の大小関係を判定する際には、まずベクトルの第1成分どうしを優先的に比較した上で、続いて、第1成分どうしが等しい場合には第2成分どうしを比較するということです。以下の問いに答えてください。

  1. 辞書式順序を\(\mathbb{R} ^{n}\)上の二項関係に拡張する形で定義してください。ただし、第1成分の大きさを最優先し、第2成分の大きさを次に優先し、という形で定式化してください。
  2. \(\mathbb{R} ^{n}\)上の辞書式順序が全順序であることを証明してください。
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