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ユークリッド位相

確認テスト III(ユークリッド空間の位相)

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問題1(20点)

問題(点列コンパクト集合の直積は点列コンパクト)
実数空間\(\mathbb{R} \)の部分集合\(A_{1},\cdots ,A_{n}\subset \mathbb{R} \)がいずれも\(\mathbb{R} \)上のコンパクト集合であるならば、これらの直積\begin{equation*}\prod_{i=1}^{n}A_{i}=A_{1}\times \cdots \times A_{n}
\end{equation*}はユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)上のコンパクト集合です。\(\mathbb{R} \)や\(\mathbb{R} ^{n}\)において、集合がコンパクトであることと点列コンパクトであることは必要十分です。したがって、先の事実は、実数空間\(\mathbb{R} \)の部分集合\(A_{1},\cdots ,A_{n}\subset \mathbb{R} \)がいずれも\(\mathbb{R} \)上の点列コンパクト集合であるならば、これらの直積\begin{equation*}\prod_{i=1}^{n}A_{i}=A_{1}\times \cdots \times A_{n}
\end{equation*}はユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)上の点列コンパクト集合であることを意味します。以上の事実を、点列コンパクト集合の定義を用いて改めて証明してください。
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問題2(25点)

問題(部分距離空間におけるハイネ・ボレルの被覆定理)
ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)の部分集合\(A\)が与えられたとき、\(A\)が\(\mathbb{R} ^{n}\)上のコンパクト集合であることと、\(A\)が\(\mathbb{R} ^{n}\)上の有界な閉集合であることは必要十分です(ハイネ・ボレルの被覆定理)。\(\mathbb{R} ^{n}\)の部分距離空間\begin{eqnarray*}\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) &=&\prod_{i=1}^{n}\left(
0,1\right) \\
&=&\left( 0,1\right) \times \cdots \times \left( 0,1\right)
\end{eqnarray*}に注目します。以下の問いに答えてください。

  1. \(\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) \)は\(\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) \)上の有界集合であることを証明してください(5点)。
  2. \(\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) \)は\(\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) \)上の閉集合であることを証明してください(5点)。
  3. \(\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) \)は\(\left( \boldsymbol{0},\boldsymbol{1}\right) \)上のコンパクト集合ではないことを証明してください(10点)。
  4. ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)の部分距離空間を舞台にした場合、ハイネ・ボレルの被覆定理は成立するとは限らないことを証明してください(5点)。
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問題3(30点)

問題(点列コンパクト集合)
以下の問いに答えてください(各15点)。

  1. 点\(\boldsymbol{a}\in \mathbb{R} ^{n}\)および半径\(\varepsilon >0\)を任意に選んだとき、点\(\boldsymbol{a}\)を中心とする閉近傍\begin{eqnarray*}C_{\varepsilon }\left( \boldsymbol{a}\right) &=&\left\{ \boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\ |\ d\left( \boldsymbol{x},\boldsymbol{a}\right) \leq \varepsilon\right\} \\
    &=&\left\{ \boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\ |\ \left\Vert \boldsymbol{x}-\boldsymbol{a}\right\Vert \leq
    \varepsilon \right\}
    \end{eqnarray*}が\(\mathbb{R} ^{n}\)上の点列コンパクト集合であることを、点列コンパクト集合の定義にもとづいて証明してください。
  2. 点\(\boldsymbol{a}\in \mathbb{R} ^{n}\)および半径\(\varepsilon >0\)を任意に選んだとき、点\(\boldsymbol{a}\)を中心とする開近傍\begin{eqnarray*}N_{\varepsilon }\left( \boldsymbol{a}\right) &=&\left\{ \boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\ |\ d\left( \boldsymbol{x},\boldsymbol{a}\right) <\varepsilon \right\} \\
    &=&\left\{ \boldsymbol{x}\in \mathbb{R} ^{n}\ |\ \left\Vert \boldsymbol{x}-\boldsymbol{a}\right\Vert <\varepsilon
    \right\}
    \end{eqnarray*}が\(\mathbb{R} ^{n}\)上の点列コンパクト集合ではないことを、点列コンパクト集合の定義にもとづいて証明してください。
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問題4(25点)

問題(有限交叉性の原理)
ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)における集合列\(\left\{A_{\lambda }\right\} _{\lambda \in \Lambda }\)が与えられているものとします。さらに、任意の\(\lambda \in \Lambda \)について\(A_{\lambda }\)は\(\mathbb{R} ^{n}\)上の閉集合であるとともに、\(\left\{ A_{\lambda }\right\} _{\lambda \in\Lambda }\)の有限部分集合を任意に選んだとき、その共通部分は非空であるものとします。さらに、\(\mathbb{R} ^{n}\)上のコンパクト集合\(K\subset \mathbb{R} ^{n}\)が存在して、\begin{equation*}\forall \lambda \in \Lambda :A_{\lambda }\subset K
\end{equation*}が成り立つものとします。以上の条件が満たされる場合には、\begin{equation*}
\bigcap_{\lambda \in \Lambda }A_{\lambda }\not=\phi
\end{equation*}が成り立つことを証明してください。

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