区間列と連続性

カントールの区間縮小定理とアルキメデスの原理の双方が成り立つこととして実数の連続性を定義しても問題ありません。
カントールの区間縮小定理 アルキメデスの原理 ,実数 連続性
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連続性の公理とカントールの区間縮小定理の関係

有界単調数列の定理を使ってカントールの区間縮小定理を証明しましたが、有界単調数列の定理は連続性の公理と同値ですので、結局、\begin{equation*}
\text{実数の連続性 }\Rightarrow \text{カントールの区間縮小定理}
\end{equation*}という関係が成り立ちます。一方、この逆の関係は成り立つとは限りません。つまり、カントールの区間縮小定理だけから実数の連続性を命題として証明することはできません。

ここで思い出したいのはアルキメデスの原理です。アルキメデスの原理は実数の連続性から導かれるため、\begin{equation*}
\text{実数の連続性 }\Rightarrow \text{カントールの区間縮小定理 }\wedge \ \text{アルキメデスの原理}
\end{equation*}という関係が成り立ちます。そして、これに関しては逆が成り立ちます。つまり、\begin{equation*}
\text{カントールの区間縮小定理 }\wedge \ \text{アルキメデスの原理 }\Rightarrow \text{ 実数の連続性}
\end{equation*}という関係が成り立つということです。

アルキメデスの原理について復習する
定理(カントールの区間縮小定理と実数の連続性)
カントールの区間縮小定理とアルキメデスの原理が成り立つとき、実数の連続性は命題として証明可能である。
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以上の議論を踏まえると、実数の連続性の公理として以下の5つの命題の中のどれを採用してもよいということになります。\begin{eqnarray*}
&&\left( R\right) \ \forall A\subset \mathbb{R} :\left[ \left( A\not=\phi \ \wedge \ U\left( A\right) \not=\phi \right) \ \Rightarrow \ \exists \sup A\right] \\
&&\left( R^{\prime }\right) \ \forall A\subset \mathbb{R} :\left[ \left( A\not=\phi \ \wedge \ L\left( A\right) \not=\phi \right) \ \Rightarrow \ \exists \inf A\right] \\
&&\left( S\right) \ \text{上に有界な単調増加数列は収束する} \\
&&\left( S^{\prime }\right) \ \text{下に有界な単調減少数列は収束する} \\
&&\left( T\right) \ \text{カントールの区間縮小定理とアルキメデスの原理が成り立つ}
\end{eqnarray*}

次回からは部分列について学びます。
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