定数関数

定数関数を定義します。定数関数は任意の点において収束するとともに、連続です。
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定数関数

関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}
f\left( x\right) =c
\end{equation*}という形で表すことができる場合には、\(f\)を定数関数(constant function)と呼びます。つまり、定数関数\(f\)が任意の\(x\)に対して定める値\(f\left( x\right) \)は\(c\)で一定です。

例(定数関数)
関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}
f\left( x\right) =5
\end{equation*}であるならば、この\(f\)は定数関数です。
例(定数関数)
関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\pi
\end{equation*}であるならば、この\(f\)は定数関数です。

 

定数関数の極限

定数関数\(f\left( x\right) =c\)は変数\(x\)の値によらず一定の値\(c\)をとることから、任意の点\(\alpha \in \mathbb{R} \)において\(c\)に収束しそうです。つまり、\begin{equation}
\forall \varepsilon >0,\ \forall \delta >0,\ \forall x\in
\mathbb{R} :0<\left\vert x-\alpha \right\vert <\delta \ \Rightarrow \ \left\vert
f\left( x\right) -c\right\vert <\varepsilon \tag{1}
\end{equation}が成り立ちそうです。実際、任意の\(x\in \mathbb{R} \)について、\begin{eqnarray*}
\left\vert f\left( x\right) -c\right\vert &=&\left\vert c-c\right\vert
\quad \because f\text{の定義} \\
&=&0 \\
&<&\varepsilon
\end{eqnarray*}であるため\(\left( 1\right) \)が成り立ちます。

定数関数\(f\left( x\right) =c\)は正の無限大\(+\infty \)や負の無限大\(+\infty \)においても収束し、そこでの極限はやはり\(c\)です。証明は上と同様です。

命題(定数関数の極限)
関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)が定数関数であるものとする。すなわち、それぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して\(f\)が定める値は、実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}
f\left( x\right) =c
\end{equation*}と表されるものとする。この\(f\)は任意の点\(\alpha \in \mathbb{R} \)において収束し、そこでの極限は、\begin{equation*}
\left( a\right) \ \lim_{x\rightarrow \alpha }f\left( x\right) =c
\end{equation*}となる。また、正の無限大や負の無限大における極限は、\begin{eqnarray*}
\left( b\right) \ \lim_{x\rightarrow +\infty }f\left( x\right) &=&c \\
\left( c\right) \ \lim_{x\rightarrow -\infty }f\left( x\right) &=&c
\end{eqnarray*}となる。
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例(定数関数の極限)
関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}
f\left( x\right) =-7
\end{equation*}であるならば、例えば、\begin{eqnarray*}
\lim_{x\rightarrow 4}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow 4}7=7 \\
\lim_{x\rightarrow -1}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow -1}7=7 \\
\lim_{x\rightarrow \frac{1}{2}}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow \frac{1}{2}}7=7 \\
\lim_{x\rightarrow +\infty }f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow +\infty
}7=7
\end{eqnarray*}などとなります。

 

定数関数の連続性

定数関数\(f\left( x\right) =c\)は任意の点\(\alpha \)において収束し、そこでの極限は\(c\)であることを先に示しました。以上を踏まえると、\begin{equation*}
\lim_{x\rightarrow \alpha }f\left( x\right) =c=f\left( \alpha \right)
\end{equation*}が成り立つため、定数関数は任意の点\(\alpha \)において連続です。

命題(定数関数の連続性)
関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R}\)が定数関数であるものとする。すなわち、それぞれの\(x\in \mathbb{R}\)に対して\(f\)が定める値は、実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}
f\left( x\right) =c
\end{equation*}と表されるものとする。この\(f\)は\( \mathbb{R} \)上で連続である。
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例(定数関数の連続性)
関数\(f: \mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}
f\left( x\right) =7
\end{equation*}であるならば、任意の点\(\alpha \in \mathbb{R}\)において、\begin{equation*}
\lim_{x\rightarrow \alpha }f\left( x\right) =\lim_{x\rightarrow \alpha
}7=7=f\left( 7\right)
\end{equation*}が成り立つため、\(f\)は\(\mathbb{R}\)上で連続です。

次回は恒等関数について学びます。

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