集合族の要素がいずれも集合Xの部分集合であるとき、その集合族をXの部分集合族と呼びます。特に、集合Xのすべての部分集合を要素として持つXの部分集合族をXのベキ集合と呼びます。

2019年3月13日:公開

部分集合族

集合族の要素がいずれも集合\(X\)の部分集合であるとき、その集合族を\(X\)の部分集合族(family of subsets)と呼びます。

例(部分集合族)
集合\(X=\{1,2,3,4,5\}\)に対して、\begin{equation*}
\{\{1\},\{1,2\},\{1,2,3\},\{1,2,3,4\},\{1,2,3,4,5\}\}
\end{equation*}は\(X\)の部分集合族の 1 つです。
例(部分集合族)
集合\(X\)に対して\(\phi \subset X\)と\(X\subset X\)が成り立つため、\(\{\phi ,X\}\)は\(X\)の部分集合族の 1 つです。

 

ベキ集合

典型的な部分集合族はベキ集合(power set)です。集合\(X\)のベキ集合とは\(X\)のすべての部分集合を要素として持つような集合族であり、これを\(2^{X}\)で表します。

例(ベキ集合)
集合\(X=\{a,b,c\}\)の部分集合をすべて列挙すると、\begin{equation*}
\phi ,\ \{a\},\ \{b\},\ \{c\},\ \{a,b\},\ \{a,c\},\ \{b,c\},\ \{a,b,c\}
\end{equation*}となるため、\(X\)のベキ集合は、\begin{equation*}
2^{X}=\{\phi ,\ \{a\},\ \{b\},\ \{c\},\ \{a,b\},\ \{a,c\},\ \{b,c\},\ \{a,b,c\}\}
\end{equation*}です。
例(空集合のベキ集合)
空集合\(\phi \)のベキ集合\(2^{\phi }\)について考えてみましょう。空集合は任意の集合の部分集合ですから\(\phi \subset \phi \)が成り立つため、\(\phi \in 2^{\phi }\)となります。空集合は自身以外の集合を部分集合として持ちません。したがって\(2^{\phi }=\{\phi \}\)となります。

 

ベキ集合の要素の個数

有限個の要素を持つ集合を有限集合(finite set)と呼びます。有限集合のベキ集合に含まれる要素の個数に関して以下の命題が成立します。集合\(X\)のベキ集合を\(2^{X}\)と表記する根拠はこの命題にあります。

命題(ベキ集合の要素の個数)
有限集合\(X\)が有限\(n\)個の要素を持つとき、そのベキ集合\(2^{X}\)には\(2^{n} \)個の要素が含まれる。
証明を見る(プレミアム会員限定)

次回は集合族の共通部分について学びます。
次へ進む 演習問題(プレミアム会員限定)