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実数

OVERVIEW

実数

実数の公理系から出発して、実数空間上に定義された演算、順序、そして実数の連続性などについて議論します。さらに、実数空間の位相や数列の極限、関数の極限、関数の連続性などについて解説します。これらの知識は後に関数の微分や積分について学ぶ上での土台となります。

実数を無限小数として定義する場合、実数に関する議論はすべて無限小数に関する議論として行うことになり面倒です。そこで代替的な方法として公理主義的なアプローチのもとで実数を定義します。ここでは実数を特徴づける公理について解説します。
実数を順番に並べたものを数列や実数列と呼びます。数列の項が先に進むにつれてある実数に限りなく近づく場合には、その数列は収束すると言い、その実数を数列の極限と呼びます。
実数空間すなわち数直線の位相に関するテキストと演習問題です。実数空間上の開集合や閉集合など、位相を規定する概念について解説します。
関数に関するテキストと演習問題です。実数の点集合上に定義され実数を値としてとる関数について、収束の概念や連続性の概念を中心に解説します。
数列とは無限個の実数を順番に並べたものですが、その無限個の実数を足すことで得られる和を無限級数と呼びます。ただ、実際に無限個の実数を足すことはできないため、無限級数の値として部分和の極限を採用します。
定義域を共有する無限個の数列を順番に並べたものを関数列と呼びます。関数列およびその収束可能性について解説します。
すべての実数に正の無限大と負の無限大を加えることにより得られる集合を拡大実数系と呼びます。拡大実数系の位相や拡大実数列、拡大実数値関数などについて解説します。
RELATED KNOWLEDGE

関連知識

REQUIRED KNOWLEDGE

前提知識

本節を学ぶ上で以下の知識が役に立ちます。

論理

論理は数学的思考の土台です。数学的な主張を正確に表現し、正確に理解し、その真偽を正しく判定するためには論理のルールを身につける必要があります。ここでは命題論理と述語論理について学びます。

集合

集合論は、物や概念を「集合」としてまとめ、その性質や関係を論理的に分析する数学の基礎分野です。数学のあらゆる対象や構造を集合として定義し、厳密に議論するための共通言語を提供します。

ADVANCED KNOWLEDGE

発展知識

本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での基礎になります。

ユークリッド空間

ユークリッド空間を定義した上で、そこでの点列や位相の性質および各種の写像(ベクトル値関数・多変数関数・多変数のベクトル値関数)の極限や連続性などについて解説します。これらの知識は後に微分や積分について学ぶ際の土台となります。

距離空間

私たちが一般に想像する「距離」とはユークリッド距離ですが、公理主義にもとづいて距離という概念を定義する場合、ユークリッド距離は数ある距離概念の中の1つに過ぎません。公理主義の立場から距離空間と呼ばれる概念を定義します。

微分積分

微分は「変化」に関する学問です。微分を学べば物事や現象の「変化」を定量的に記述できるようになるだけでなく、変化がもたらす影響を評価したり、変化が起きる場での最適な状態を特定できるようになります。

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