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TOPOLOGY OF THE REAL LINE

直線の位相

OVERVIEW

本節で学ぶ内容

関数の極限や連続性などの概念は、数直線上の点を中心とする近傍と呼ばれる概念を用いて定義されます。さらに近傍は距離(絶対値)を用いて定義されます。本節では点の近傍を出発点に、開集合や閉集合などの諸概念を定義し、それらの概念が満たす性質を確認します。これらの概念や性質は、後に位相として、実数空間(数直線)よりも一般的な空間へ引き継がれます。同時に、これらの知識は後に関数の極限や連続関数の性質について議論する上での土台になります。
TABLE OF CONTENTS

目次

SECTION 1

近傍・開集合・閉集合

ユークリッド空間上の点を中心とする近傍と呼ばれる概念を定義し、そこからさらに開集合や閉集合などの概念を定義します。

近傍・近傍系

実数空間の点aと正の実数εが与えられたとき、aからの距離がεよりも小さいような場所にある点からなる集合をaのε-近傍と呼びます。これはaを中心とする有界な開区間と実質的に等しい概念です。

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開集合・開集合系

実数空間 R の部分集合 A に属するそれぞれの点に対して、その点を中心とする近傍の中に A の部分集合であるようなものが存在する場合、A を R 上の開集合と呼びます。

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閉集合・閉集合系

実数空間Rの部分集合 A に対して、その補集合がR上の開集合であるならば、AをR上の閉集合と呼びます。閉集合は収束する数列を使って定義することも可能です。

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SECTION 2

内部・外部・境界

ユークリッド空間の部分集合の内部・外部・境界などの概念を定義します。

内点・内部

実数空間 R の部分集合 A が与えられたとき、点 a∈R の近傍の中に A の部分集合であるようなものが存在するならば、a を A の内点と呼びます。また、A のすべての内点からなる集合を A の内部と呼びます。

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内部を用いた開集合の判定

実数空間 R の部分集合 A がその内部と一致することは、A が開集合であるための必要十分条件です。したがって、集合 A の内部が A と一致すれば A は開集合であり、A の内部が A と一致しなければ A は開集合ではありません。

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外点・外部

実数空間 R の部分集合 A が与えられたとき、点 a∈R の近傍の中に A の補集合の部分集合であるようなものが存在するならば、a を A の外点と呼びます。また、A のすべての外点からなる集合を A の外部と呼びます。

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境界点・境界

実数空間 R の部分集合 A が与えられたとき、点 a∈R の任意の近傍が A と A の補集合の双方と交わるならば、a を A の境界点と呼びます。また、A のすべての境界点からなる集合を A の境界と呼びます。

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境界を用いた閉集合の判定

実数空間 R の部分集合 A が与えられたとき、A の境界が A の部分集合であることは、A が閉集合であるための必要十分条件です。したがって、集合 A の境界が A の部分集合であれば A は閉集合であり、A の境界が A の部分集合でなければ A は閉集合ではありません。

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SECTION 3

触点・集積点・孤立点

ユークリッド空間の部分集合の触点・集積点・孤立点などの概念を定義します。

触点・閉包

実数空間 R の部分集合 A が与えられたとき、点 a∈R の任意の近傍が A と交わるならば、a を A の触点と呼びます。また、A のすべての触点からなる集合を A の閉包と呼びます。

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数列を用いた触点の判定

実数空間 R の部分集合 A および点 a が与えられたとき、a に収束する A 上の数列が存在することは、a が A の触点であるための必要十分条件です。

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閉包を用いた閉集合の判定

実数空間 R の部分集合 A が与えられたとき、A の閉包が A と一致することは、A が閉集合であるための必要十分条件です。したがって、集合 A の閉包 A と等しければ A は閉集合であり、A の閉包が A と等しくなければ A は閉集合ではありません。

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集積点・導集合

実数空間の部分集合 A が与えられたとき、点 a を中心とする任意の近傍が a とは異なる A の点を要素として持つ場合、この点 a を A の集積点と呼びます。

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数列を用いた集積点の判定

実数空間 R の部分集合 A および点 a が与えられたとき、A の点を項とするとともに、すべての項が a とは異なり、なおかつ a に収束する数列が存在することは、a が A の集積点であるための必要十分条件です。

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集積点の存在条件と実数の連続性

集積点の存在条件(有界な無限集合は集積点を持つという命題)はボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理と必要十分です。したがって、集積点の存在条件とアルキメデスの性質によって、実数の連続性の定義とすることができます。

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孤立点

実数空間の部分集合 A が与えられたとき、A の点の中でも A の集積点でないものを A の孤立点と呼びます。

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SECTION 4

コンパクト性

ユークリッド空間の部分集合がコンパクトであることの意味を定義します。

ハイネ・ボレルの被覆定理

実数空間の部分集合が有界な閉集合であることと、その集合がコンパクト集合であることは必要十分条件です。これをハイネ・ボレルの被覆定理と呼びます。

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点列コンパクト集合

実数空間の部分集合が与えられたとき、その集合の要素を項とする任意の点列がその集合の点に収束する部分列を持つとき、その集合を点列コンパクト集合と呼びます。ある集合が点列コンパクトであることと、その集合がコンパクトであることは必要十分です。

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SECTION 5

可算公理

可算公理について解説します。

基本近傍系と第1可算公理

実数空間の点に対してその基本近傍系が存在する場合、その点との距離感を知るためには基本近傍系の要素である近傍だけがあれば十分で、その点のすべての近傍を議論の対象にする必要はありません。また、任意の点に対して可算集合であるような基本近傍系が存在する場合には第1可算公理が成り立つと言います。

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開基と第2可算公理

実数空間において、開集合系の部分集合族が存在し、任意の開集合がその部分集合族に属する開集合の和集合として表現できることが保証されている場合、その部分集合族を開基と呼びます。また、可算集合であるような開基が存在する場合、第2可算公理が成り立つと言います。

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RELATED KNOWLEDGE

関連知識

REQUIRED KNOWLEDGE

必須知識

以下の分野の知識があると本セクションの内容を円滑に理解できます。

実数の定義

実数を無限小数として定義する場合、実数に関する議論はすべて無限小数に関する議論として行うことになり面倒です。そこで代替的な方法として公理主義的なアプローチのもとで実数を定義します。ここでは実数を特徴づける公理について解説します。

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数列

数列に関するテキストと演習問題です。数列という概念を定義した上で、さらに収束列、単調数列、区間列、部分列などについて学び、これらの概念を使って実数の連続性を表現できることを確認します。

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ADVANCED KNOWLEDGE

発展知識

本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での土台になります。

関数

関数に関するテキストと演習問題です。実数の点集合上に定義され実数を値としてとる関数について、収束の概念や連続性の概念を中心に解説します。

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