体の定義と具体例
集合上に2つの演算が定義されており、それらが体の公理と呼ばれる公理系を満たすとき、そのような集合を体と呼びます。公理主義の立場から体を定義するとともに体の具体例を提示します。
体と非空の集合上に定義されたベクトル加法とスカラー乗法と呼ばれる演算がベクトル空間の公理を満たす場合、そのような集合をベクトル空間と呼びます。ここではベクトル空間を定義した上で、その基本的な性質を確認します。
公理主義の立場からベクトル空間を定義した上で、そこに定義される演算の基本的な性質を確認します。
集合上に2つの演算が定義されており、それらが体の公理と呼ばれる公理系を満たすとき、そのような集合を体と呼びます。公理主義の立場から体を定義するとともに体の具体例を提示します。
体と非空の集合上に定義されたベクトル加法とスカラー乗法と呼ばれる演算がベクトル空間の公理を満たす場合、そのような集合をベクトル空間と呼びます。
ベクトル空間上に定義されたベクトル加法が満たす性質を、ベクトル空間の公理系から導きます。また、ベクトル加法を用いて、ベクトル減法と呼ばれる新たな演算を定義します。
体上のベクトル空間上に定義されたスカラー乗法が満たす性質を、ベクトル空間の公理系から導きます。
準備中
ベクトル空間の部分ベクトル空間と呼ばれる概念を定義するとともに、部分ベクトル空間であることを判定する方法を解説した上で、部分ベクトル空間の具体例を提示します。
ベクトル空間の部分空間上に存在するすべてのベクトルに同一のベクトルを加えることにより得られるベクトル集合をアフィン部分空間と呼びます。
ベクトル空間の部分空間どうしの共通部分は必ず部分空間になる一方で、部分空間どうしの和集合は部分空間になるとは限りません。
ベクトル空間の部分ベクトル空間A,Bが与えられたとき、それぞれのベクトルのベクトル和を集めてできる集合をAとBの和と呼びます。和もまた部分ベクトル空間です。
ベクトル空間の複数の部分空間がゼロベクトルだけを共通のベクトルとして持つ場合、そのような部分空間どうしの和(ミンコフスキー和)を直和と呼びます。
準備中
ベクトルのスカラー倍どうしの和として表されるベクトルを線型結合と呼びます。ベクトル空間の部分集合に属するベクトルの線型結合をすべて集めてできる集合を線型スパンと呼びます。線型スパンは部分ベクトル空間です。
ベクトル空間に属するベクトルどうしが線型従属ないし線型独立であることを定義するとともに、その意味を解説します。
ベクトル空間から選ぶことができる線型独立なベクトルの個数の最大値をそのベクトル空間の次元と呼びます。次元が有限である場合、その値は1つの非負の整数として定まることが保証されます。
部分空間から選ぶことができる線型独立なベクトルの個数の最大値をその部分空間の次元と呼びます。次元が有限である場合、その値は1つの非負の整数として定まることが保証されます。
ベクトル空間における基底が与えられれば、それぞれのベクトルは基底ベクトルの線型結合として一意的に表されます。そこで、ベクトルの線型結合を特徴づけるスカラーの組をそのベクトルの座標と呼びます。
以下の分野の知識があると本節の内容を円滑に学習できます。
実数を特徴づける公理を出発点とした上で、実数空間上に定義された演算、順序、そして実数の連続性などについて議論します。さらに、数列や収束列、実数空間上の位相、実数空間上に定義された関数の性質などについて議論します。
本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での土台になります。
ユークリッド空間上の無限個の点を順番に並べたものを点列と呼びます。点列は実数列を一般化した概念です。ここでは点列が収束することの意味を定義した上で、収束点列の性質について解説します。
実数空間もしくはその部分集合を定義とし、ユークリッド空間を終集合とする写像を曲線やベクトル値関数などと呼びます。ここでは曲線の収束や連続性などについて解説します。
多変数関数(スカラー場)という概念を定義するとともに、多変数関数が有限な実数へ収束すること、および連続であることの意味を定義した上で、連続な多変数関数の性質について解説します。