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距離空間
距離空間上の点列
〈 距離空間の定義
距離空間の位相 〉
距離空間に属する無限個の点を順番に並べたものを点列と呼びます。点列を定義するとともに、その極限など、基本的な概念について解説します。
学習内容
距離空間上の点列の極限
距離空間上の点列という概念を定義します。
距離空間上の点列の定義
距離空間の無限個の点を順番に並べたものを点列と呼びます。点列は自然数空間から距離空間への写像と同一視されます。
距離空間上の点列の極限(点列の収束と発散)
距離空間上の点列が収束すること、ないし発散することの意味をイプシロン・デルタ論法を用いて定義します。
数列を用いた距離空間上の点列の収束判定
距離空間上の点列が収束すること、ないし発散することを示す際にイプシロン・デルタ論法を用いるのではなく、数列を用いる方法を解説します。
点列の極限の基本性質
距離空間もしくはその部分集合が有界であること、全有界であることについて解説します。
距離空間上の点列の収束可能性と有界性の関係
距離空間上の点列のすべての項を集めてできる集合が有界である場合、その点列は有界であると言います。収束する点列は常に有界ですが、有界な点列は収束するとは限りません。
部分距離空間上の点列の収束可能性
部分距離空間上の点列が収束する場合、その点列はもとの距離空間上においても収束します。その一方で、部分距離空間上の点列がもとの距離空間上において収束する場合、その点列は部分空間上において収束するとは限りません。
実ベクトル空間上の距離のもとでの点列の極限
実ベクトル空間上に定義可能な距離関数としてはユークリッド距離関数、マンハッタン距離関数、チェビシェフ距離関数などが存在しますが、これらの距離が定義された距離空間における点列の収束判定方法について解説します。
点列の部分列
部分列について解説します。
距離空間上の点列の部分列
距離空間上の点列から無限個の項を抜き出して順番を保ったまま並べることで得られる新たな点列を部分列と呼びます。部分列を合成写像として定義するとともに、部分列の一般項を特定する方法を解説します。
部分列を用いた距離空間上の点列の収束判定
距離空間上の点列が収束することと、その任意の部分列がもとの点列の極限と同じ極限へ収束することは必要十分です。以上の事実は、収束する点列の極限を特定したり、点列が収束しないことを示す上で有用です。
ボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理が成り立たない距離空間の例
実数空間やユークリッド空間ではボルツァーノ=ワイエルシュトラスの定理が成り立つ一方、距離空間では成り立つとは限りません。つまり、距離空間上の有界点列は収束する部分列を持つとは限りません。
コーシー列
コーシー列について解説します。
距離空間上のコーシー列
距離空間上の点列のある項より先の任意の2つの項の間の距離が限りなく小さくなるとき、その点列をコーシー列と呼びます。コーシー列を厳密に定義します。
距離空間上のコーシー列と有界点列の関係
距離空間上のコーシー列は有界である一方、有界な点列はコーシー列であるとは限りません。したがって、有界ではない点列はコーシー列ではありません。
完備な距離空間
距離空間上の収束点列はコーシー列であることが保証されますが、コーシー列は収束するとは限りません。ある距離空間において任意のコーシー列がその距離空間上の点に収束することが保証される場合、そのような距離空間は完備であると言います。
点列を用いた距離空間上の全有界集合の判定
距離空間の部分集合が全有界集合であることと、その集合上の任意の点列がコーシー列であるような部分列を持つことは必要十分です。また、距離空間が全有界であることと、その距離空間上の任意の点列がコーシー列であるような部分列を持つことは必要十分です。
〈 距離空間の定義
距離空間の位相 〉
学習ガイド
2026-06-10
学習ガイド
大学の数学カリキュラムとWIISのカリキュラムは何が違うのか
多くの大学では入学後すぐに微分積分学や線形代数学を学び、その後に実数論や位相空間論などの理論的な科目へ進みます。一方、WIISでは論理学・集合論の後に実数論を学び、その上で微分積分学へ進むカリキュラムを採用しています。本記事では、それぞれの考え方とWIISの学習順序のメリットについて解説します。
キーワード:
実数論
,
数学
最新の議論
距離空間上のコーシー列と有界点列の関係
2件の返信 ・最終更新 1年、 9ヶ月前
完備な距離空間
2件の返信 ・最終更新 3年、 6ヶ月前
関連分野
論理学
論理学は、数学における証明や推論の基礎となる分野です。命題論理や述語論理を通じて、論理式、真理値、量化記号、証明の考え方を体系的に解説します。大学数学や理論的な学問を学ぶための出発点となる教材を提供しています。
集合論
集合論は現代数学の共通言語です。集合、写像、関係、濃度、順序関係を中心に、数学のさまざまな分野を理解するための基礎概念を体系的に解説します。実数論、線形代数学、位相空間論などへ進むための土台を築きます。
距離空間の定義
私たちが一般に想像する「距離」とはユークリッド距離ですが、公理主義にもとづいて距離という概念を定義する場合、ユークリッド距離は数ある距離概念の中の1つに過ぎません。公理主義の立場から距離空間と呼ばれる概念を定義します。
実数論
実数論では、実数の連続性や極限の概念を基礎から学びます。実数の定義、数列、関数、級数、関数列、数直線の位相、拡大実数系を通じて、解析学の理論的基盤を体系的に理解することを目指します。
ユークリッド空間
ユークリッド空間は、現代数学における解析学と幾何学の出発点です。点列、位相、ベクトル値関数、多変数関数を通じて、高次元空間における極限・連続性・収束の概念を学びます。位相空間論や最適化理論へ進むための重要な基礎を体系的に解説します。
距離空間の位相
距離空間上の点の近傍を出発点に、開集合や閉集合などの諸概念を定義し、それらの概念が満たす性質について解説します。
距離空間上の写像
定義域と終集合がいずれも距離空間であるような写像について、その極限や連続性など、基本的な性質について解説します。
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