無限級数(収束級数・発散級数)の定義と具体例
数列とは無限個の実数を順番に並べたものですが、その無限個の実数を順番通りに加えることで得られる和を無限級数や級数、無限和などと呼びます。
数列の無限個の項を順番通りに足して得られる和を級数と呼びます。
数列とは無限個の実数を順番に並べたものですが、その無限個の実数を順番通りに加えることで得られる和を無限級数や級数、無限和などと呼びます。
等差数列の項の無限級数を等差級数と呼びます。初項と交差がゼロである場合には等差級数は収束しますが、それ以外の場合には発散します。
等比数列の項の無限級数を等比級数と呼びます。等比級数が収束する条件、発散する条件を明らかにします。
調和数列の項の無限級数を調和級数と呼びます。調和級数は発散します。
無限級数の基本的な性質について解説します。
無限級数が収束ないし発散するための条件を、もとの数列の収束可能性に関する条件を用いて表現します。
無限級数が収束ないし発散するための条件を、もとの数列や部分和の列の有界性に関する条件を用いて表現します。
収束級数の定数倍として定義される級数は収束します。また、発散級数の定数倍として定義される級数は発散します。
収束級数どうしの和として定義される級数は収束します。収束級数と発散級数の和として定義される級数は発散します。発散級数どうしの和として定義される級数は収束する場合と発散する場合の両方のパターンがあります。
収束級数どうしの差として定義される級数は収束します。収束級数と発散級数の差として定義される級数は発散します。発散級数どうしの差として定義される級数は収束する場合と発散する場合の両方のパターンがあります。
アーベルの補題と呼ばれる式変形テクニックを利用すれば、数列の積として定義される数列の部分和を扱いやすい形に変形できます。アーベルの補題を踏まえた上で、クロネッカーの補題と呼ばれる命題を示します。
すべての項が非負の実数であるような数列の項の無限級数を正項級数と呼びます。
数列のすべての項が非負の実数であるとき、その項の無限級数を正項級数と呼びます。正項級数が収束することと、部分和の列が有界であることは必要十分です。
正項級数が収束ないし発散することを判定するために、収束ないし発散することが分かっている別の正項級数を持ってきて両者の項を比較する手法を比較判定法と呼びます。
数列のすべての項が正の実数であるとき、その項の無限級数が収束ないし発散するかを判定する際に、隣り合う項の比を一般項とする数列の極限を指標として利用することができます。
正項級数が収束ないし発散するかを判定する際に、その項のn乗根を一般項とする数列の極限を指標として利用することができます。
正項級数が収束ないし発散するかを判定する際に積分を用いる手法について解説します。同時に、p-級数の収束判定方法について解説します。
すべての項が非正の実数であるような数列の項の級数を負項級数と呼びます。負項級数の収束・発散判定は、それに対応する正項級数の収束・発散判定へ帰着させることができます。
正項級数が収束する場合、項を加える順序を任意の形で変えても、新たに得られる正項級数はもとの級数の和と同じ和へ収束します。また、正項級数が発散する場合、項を加える順序を任意の形で変えても、新たに得られる正項級数は発散します。
項の正負が交互に入れ替わる無限級数を交代級数と呼びます。
項の正負が交互に入れ替わる無限級数を交代級数と呼びます。交代級数が収束するための条件を明らかにします。
与えられた級数の絶対値級数が収束する場合、もとの級数を絶対収束級数と呼びます。
与えられた級数の絶対値級数が収束する場合、もとの級数は絶対収束すると言います。絶対収束する級数は必ず収束する一方で、収束する級数は絶対収束するとは限りません。
正項級数とは限らない一般の級数が絶対収束することを判定するために比較判定法を活用する方法について解説します。
正項級数とは限らない一般の級数が絶対収束することを判定するためにダランベールの判定法を活用する方法について解説します。
正項級数とは限らない一般の級数が絶対収束することを判定するためにコーシー・アダマールの判定法を活用する方法について解説します。
級数が絶対収束する場合、項を加える順序を任意の形で変えても、新たに得られる級数は絶対収束するとともに、和は変化しません。
ベキ級数の収束可能性について解説します。
ベキ級数と呼ばれる無限級数を定義するとともに、ベキ級数の収束半径について解説します。
ダランベールの判定法を用いてベキ級数の収束半径を特定する方法について解説します。
コーシー・アダマールの判定法を用いてベキ級数の収束半径を特定する方法について解説します。
以下の分野の知識があると本セクションの内容を円滑に理解できます。
実数を順番に並べたものを数列や実数列と呼びます。数列の項が先に進むにつれてある実数に限りなく近づく場合には、その数列は収束すると言い、その実数を数列の極限と呼びます。
本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での土台になります。
1変数関数のリーマン積分について学びます。具体的には、積分の概念を定義した上で、積分の基本性質や初等関数の積分、微分と積分の関係、関連する諸定理について学びます。
長さや面積、体積などはいずれも同一種類の小さい量を加え合わせることでより大きな量をつくることができるという意味において外延的な量です。一般に、外延量は測度と呼ばれる概念として一般化されます。ここでは実数空間(数直線)の部分集合を測定対象とするルベーグ測度について解説します。
公理主義的な確率論について解説します。具体的には、確率空間や確率関数などの概念を定義した上で、確率空間の公理をもとに、確率空間が満たす基本的な性質を証明します。