ベクトルの定義
「大きさ」と「方向」という2種類の情報によって表現される量をベクトルと呼びます。ベクトルの概念を定式化します。
ベクトルと呼ばれる概念を定義するとともに、関連する基本概念について解説します。
「大きさ」と「方向」という2種類の情報によって表現される量をベクトルと呼びます。ベクトルの概念を定式化します。
ベクトルを被演算子とする「ベクトル加法」と呼ばれる演算を定義するとともに、その意味や性質などについて解説します。
ベクトルを被演算子とする「ベクトル減法」と呼ばれる演算を定義するとともに、その意味や性質などについて解説します。
スカラーとベクトルを被演算子とする「スカラー乗法」と呼ばれる演算を定義するとともに、その意味や性質などについて解説します。
ベクトルの大きさを表すノルムと呼ばれる指標を定義するとともに、その性質について解説します。
2つのベクトルの内積と呼ばれる指標を定義するとともに、その意味と基本的な性質について解説します。
3次元空間における2つのベクトルが与えられたとき、それらの双方と垂直なベクトルの1つを外積と呼びます。
あるベクトルの別のベクトルへの射影という概念を定義するとともに、射影に相当するベクトルを具体的に求める方法や、射影をスカラーとして表現する方法について解説します。
与えられたベクトルと同一方向にある単位ベクトルの成分をもとのベクトルの方向余弦と呼びます。
ベクトル射影について解説します。
2つのベクトルの始点をあわせれば、それらのベクトルを隣辺とする平行四辺形が得られます。2つのベクトルに関する情報から平行四辺形の面積を特定する方法について解説します。
2つのベクトルの始点をあわせれば、それらのベクトルを隣辺とする三角形が得られます。2つのベクトルに関する情報から三角形の面積を特定する方法について解説します。
空間上の3つのベクトルの始点をあわせれば、それらのベクトルを3隣辺とする平行六面体が得られますが、その体積は3つのベクトルのスカラー三重積の絶対値と一致します。
空間上の3つのベクトルの始点をあわせれば、それらのベクトルを3隣辺とする四面体が得られますが、その体積は3つのベクトルのスカラー三重積の絶対値の1/6と一致します。
直線について解説します。
空間において直線は様々な形で定義可能です。ベクトル方程式を用いる方法、媒介変数表示、法線ベクトルを用いる方法などについて解説します。
空間において線分は様々な形で定義可能です。ベクトル方程式を用いる方法や媒介変数表示などについて解説します。
直線の方向ベクトルと垂直なベクトルを直線の法線ベクトルと呼び、直線の法線ベクトルをすべて集めてできる集合を直線の直交補空間と呼びます。
同一空間上に存在する2本の直線の共通部分が非空であるとき、それらの直線は交わると言います。また、2つの直線が共有する点を交点と呼びます。
2本の直線が平行であることの意味を定義するとともに、2本の直線が平行であることを判定する方法について解説します。
空間上に存在する2本の直線が与えられたとき、それらの位置関係としては4パターン(一致する・平行かつ異なる・交差する・ねじれの位置にある)が起こり得ます。
空間上に存在する直線は様々な形で表現されます(ベクトル方程式・法線標準形・媒介変数表示など)が、それぞれの場合において、点と直線の間の最短距離を求める方法を解説します。
線分を一般化した概念が曲線です。
曲線(パラメータ付き曲線)という概念は1変数のベクトル値関数の値域として定義されます。曲線はベクトル方程式や媒介変数表示、方程式などを用いて表現することもできます。
空間において弧は様々な形で定義可能です。ベクトル方程式を用いる方法や媒介変数表示などについて解説します。
平面上に存在する円をベクトル方程式および媒介変数表示を用いて定義します。円上に存在する弧を円弧と呼びます。
平面上に存在する楕円をベクトル方程式および媒介変数表示を用いて定義します。楕円上に存在する弧を楕円弧と呼びます。
平面上に存在するサイクロイドを媒介変数表示を用いて定義します。円が1回点することで生成されるサイクロイド上の弧をサイクロイドの弧と呼びます。
空間上に存在する螺旋(円螺旋)を媒介変数表示を用いて定義します。
平面について解説します。
3次元空間において平面を表現するためには、一直線上に並んでない3つの異なる点を指定すれば十分です。なぜなら、そのような点が与えられれば、それらを通る平面は1つに定まるからです。平面の方程式を定義します。
平面を定義する線型独立な2つの方向ベクトルの双方と垂直なベクトルを平面の法線ベクトルと呼び、平面の法線ベクトルをすべて集めてできる集合を平面の直交補空間と呼びます。
同一空間上に存在する2つの平面の共通部分が非空であるとき、それらの平面は交わると言います。また、2つの平面が共有する点を交点と呼びます。特に、3次元空間において2つの平面が交わる場合、項点からなる集合は直線になります。
2つの平面が平行であることの意味を定義するとともに、2つの平面が平行であることを判定する方法について解説します。3次元空間上に存在する2つの異なる平面が交わらない場合、それらは平行ですが、より高次元の空間では事情が異なります。
空間上に存在する2つの平面が与えられたとき、それらの位置関係としては4パターン(一致する・平行かつ異なる・交差する・ねじれの位置にある)を考えることができます。
空間上に存在する平面は様々な形で表現されます(ベクトル方程式・法線標準形・媒介変数表示など)が、それぞれの場合において、点と平面の間の最短距離を求める方法を解説します。
曲面について解説します。
曲面(パラメータ付き曲面)という概念は2変数のベクトル値関数の地域として定義されます。曲面はベクトル方程式は媒介変数表示、方程式などを用いて表現することもできます。
空間上に存在する球面をベクトル方程式および媒介変数表示を用いて定義します。球面上に存在するパッチを球面パッチと呼びます。
空間上に存在する楕円面をベクトル方程式および媒介変数表示を用いて定義します。楕円面上に存在するパッチを楕円面パッチと呼びます。
実ベクトル空間について解説します。
実数を成分とするベクトルからなる集合上にベクトル加法とスカラー乗法と呼ばれている演算が定義されている場合、そのような集合を実ベクトル空間と呼びます。実ベクトル空間はベクトル空間です。
実ベクトル空間の部分空間と呼ばれる概念を定義するとともに、部分空間の具体例を提示し、部分空間であることを判定する方法について解説します。
実ベクトル空間の部分空間上に存在するすべての点を同一方向に同一量だけ動かすことで得られる点からなる集合をアフィン部分空間と呼びます。アフィン部分空間は部分空間であるとは限りません。
実ベクトル空間において、ベクトルのスカラー倍どうしの和として表されるベクトルを線型結合と呼びます。実ベクトル空間の部分集合に属するベクトルの線型結合をすべて集めてできる集合を線型スパンと呼びます。
実ベクトル空間において、ベクトルどうしが線型従属ないし線型独立であることを定義するとともに、その意味を解説します。
実ベクトル空間を張る線型独立なベクトル集合を基底と呼びます。また、実ベクトル空間を張るために必要なベクトルの個数の最小値を次元と呼びます。
実ベクトル空間の部分空間を張る線型独立なベクトル集合を部分空間の基底と呼びます。また、部分空間を張るために必要なベクトルの個数の最小値を部分空間の次元と呼びます。
実ベクトル空間における基底が与えられれば、それぞれのベクトルは基底ベクトルの線型結合として一意的に表されます。そこで、ベクトルの線型結合を特徴づけるスカラーの組をそのベクトルの座標と呼びます。
本節を学ぶ上で必要となる前提知識はありません。
本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での基礎になります。
命題論理の基本単位が命題変数であったのに対し、述語論理では命題関数と呼ばれる概念が基本単位となります。それにより扱うことのできる言明の範囲が広がるとともに、量化と呼ばれる操作が可能になります。