確率変数の定義
標本点に対して実数を1つずつ割り当てる写像を確率変数と呼びます。確率論の公理と整合的な形で確率変数の概念を定義します。
それぞれの標本点に実数を1つずつ定める写像を確率変数と呼びます。
標本点に対して実数を1つずつ割り当てる写像を確率変数と呼びます。確率論の公理と整合的な形で確率変数の概念を定義します。
標本点に対して拡大実数(有限な実数または正負の無限大)を1つずつ割り当てる写像を拡大実数値確率変数と呼びます。確率論の公理と整合的な形で拡大実数値確率変数の概念を定義します。
可測な事象が与えられれば、その事象が起こる場合には1を返し、その事象が起こらない場合には0を返す確率変数が定義可能です。これを指示関数(指示確率変数)と呼びます。指示関数を用いれば集合演算を数値演算に置き換えて考えることができます。
確率変数とボレル可測関数の合成関数は確率変数です。連続関数はボレル可測関数であるため、確率変数と連続関数の合成関数もまた確率変数です。
定置写像であるような実数値写像は確率変数です。また、定置写像であるような拡大実数値写像は拡大実数値確率変数です。
確率変数の定数倍として定義される写像もまた確率変数になることが保証されます。拡大実数値確率変数についても同様です。
確率変数どうしの和として定義される写像もまた確率変数になることが保証されます。また、拡大実数値確率変数どうしの和が定義可能である場合には、それもまた拡大実数値確率変数になります。
確率変数どうしの差として定義される写像もまた確率変数になることが保証されます。また、拡大実数値確率変数どうしの差が定義可能である場合には、それもまた拡大実数値確率変数になります。
確率変数どうしの積として定義される写像もまた確率変数になることが保証されます。また、拡大実数値確率変数どうしの積が定義可能である場合には、それもまた拡大実数値確率変数になります。
確率変数どうしの商が定義可能であるならば、それもまた確率変数になります。また、拡大実数値確率変数どうしの商が定義可能である場合には、それもまた拡大実数値確率変数になります。
有限個の確率変数の実現値の最大値や最小値を値として定める写像は確率変数です。また、有限個の拡大実数値確率変数の実現値の最大値や最小値を値として定める写像は拡大実数値確率変数です。
確率変数のもとでの実現値の絶対値を与える写像は確率変数です。また、拡大実数値確率変数のもとでの実現値の絶対値を与える写像は拡大実数値確率変数です。
確率変数族の実現値の上限や下限を与える写像は拡大実数値確率変数です。特に、すべての確率変数族の要素であるすべての確率変数が有界である場合、それらの実現値の上限や下限を与える写像は確率変数です。
確率変数列の実現値の上極限や下極限や極限を与える写像は確率変数です。また、拡大実数値確率変数の実現値の上極限や下極限や極限を与える写像もまた拡大実数値確率変数です。
それぞれの標本点にn次元ベクトルを1つずつ定める写像を確率ベクトルと呼びます。
標本点に対してn次元ベクトルを1つずつ割り当てる写像を確率ベクトルと呼びます。確率論の公理と整合的な形で確率ベクトルの概念を定義します。
有限個の確率変数が生成するσ代数どうしが独立である場合、それらの確率変数は独立であると言います。有限個の独立変数が独立であることを様々な形で表現するとともに、独立性を判定する方法について解説します。
確率変数列の要素である無限個の確率変数の分布の影響を受ける一方で、有限個の確率変数の分布の影響を受けない事象を末尾事象と呼びます。確率変数列が独立である場合、その任意の末尾事象の確率は0または1のどちらか一方に定まります。これをコルモゴロフの0-1の法則と呼びます。
本節を学ぶ上で以下の知識が役に立ちます。
命題論理の基本単位が命題変数であったのに対し、述語論理では命題関数と呼ばれる概念が基本単位となります。それにより扱うことのできる言明の範囲が広がるとともに、量化と呼ばれる操作が可能になります。
本節で得た知識は以下の分野を学ぶ上での基礎になります。
命題論理の基本単位が命題変数であったのに対し、述語論理では命題関数と呼ばれる概念が基本単位となります。それにより扱うことのできる言明の範囲が広がるとともに、量化と呼ばれる操作が可能になります。