距離空間の定義

私たちが一般に想像する「距離」とはユークリッド距離ですが、公理主義にもとづいて距離という概念を定義する場合、ユークリッド距離は数ある距離概念の中の1つに過ぎません。公理主義の立場から距離空間と呼ばれる概念を定義します。

学習内容

距離空間

命題論理の基本単位である「論理式」と呼ばれる概念を形式的に定義します。

距離空間における集合間の距離

距離関数は距離空間に属する2つの点の間の距離を定めますが、距離関数を活用することにより、距離空間の部分集合の間の距離や、点と部分集合の間の距離を定義できます。

距離空間における集合の直径

距離関数は距離空間に属する2つの点の間の距離を定めますが、距離関数を活用することにより、距離空間の部分集合の直径を定義できます。

等長な距離空間

距離空間X上に存在する2つの点を写像fを通じて距離空間Y上の点に変換しても2つの点の間の距離が変わらない場合、fを等長写像と呼びます。また、全単射であるような等長写像が存在する場合、XとYは距離空間として等長であると言います。

部分距離空間

距離空間の非空な部分集合が与えられたとき、それにあわせて距離関数の定義域を制限すれば、その部分集合自身もまた距離空間になります。このような距離空間をもとの距離空間の部分距離空間と呼びます。

直積距離空間の定義と具体例

有限個の距離空間の直積上に定義される距離関数を直積距離と呼びます。また、距離空間の直積と直積距離の組を直積距離空間と呼びます。マンハッタン直積距離、ユークリッド直積距離、チェビシェフ直積距離などは直積距離です。

有界集合・全有界集合

距離空間もしくはその部分集合が有界であること、全有界であることについて解説します。

確認テスト

確認テストです。

学習ガイド

大学の数学カリキュラムとWIISのカリキュラムは何が違うのか

多くの大学では入学後すぐに微分積分学や線形代数学を学び、その後に実数論や位相空間論などの理論的な科目へ進みます。一方、WIISでは論理学・集合論の後に実数論を学び、その上で微分積分学へ進むカリキュラムを採用しています。本記事では、それぞれの考え方とWIISの学習順序のメリットについて解説します。

最新の議論

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関連分野

論理学

論理学は、数学における証明や推論の基礎となる分野です。命題論理や述語論理を通じて、論理式、真理値、量化記号、証明の考え方を体系的に解説します。大学数学や理論的な学問を学ぶための出発点となる教材を提供しています。

集合論

集合論は現代数学の共通言語です。集合、写像、関係、濃度、順序関係を中心に、数学のさまざまな分野を理解するための基礎概念を体系的に解説します。実数論、線形代数学、位相空間論などへ進むための土台を築きます。

実数論

実数論では、実数の連続性や極限の概念を基礎から学びます。実数の定義、数列、関数、級数、関数列、数直線の位相、拡大実数系を通じて、解析学の理論的基盤を体系的に理解することを目指します。

ユークリッド空間

ユークリッド空間は、現代数学における解析学と幾何学の出発点です。点列、位相、ベクトル値関数、多変数関数を通じて、高次元空間における極限・連続性・収束の概念を学びます。位相空間論や最適化理論へ進むための重要な基礎を体系的に解説します。

距離空間上の点列

距離空間に属する無限個の点を順番に並べたものを点列と呼びます。点列を定義するとともに、その極限など、基本的な概念について解説します。

距離空間の位相

距離空間上の点の近傍を出発点に、開集合や閉集合などの諸概念を定義し、それらの概念が満たす性質について解説します。

距離空間上の写像

定義域と終集合がいずれも距離空間であるような写像について、その極限や連続性など、基本的な性質について解説します。

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