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順序部分集合の上限・下限

非空な順序部分集合が上に有界であるとともに、上界からなる集合が最小元を持つ場合、それを上限と呼びます。また、非空な順序部分集合が下に有界であるとともに、下界からなる集合が最大元を持つ場合、それを下限と呼びます。

集合列の上極限・下極限・極限

集合列の要素である無限個の集合の要素を集めてできる集合をもとの集合列の上極限と呼びます。また、集合列の要素である有限個の集合を除いたすべての集合の要素を集めてできる集合をもとの集合列の下極限と呼びます。

超限帰納法の原理

整列集合に関しては超絶帰納法の原理と呼ばれる命題が成り立ちますが、これは数学的帰納法の原理や完全帰納法の原理の一般化です。

整列集合の定義と具体例

全順序集合の任意の非空な部分集合が最小限を持つ場合、このような全順序集合を整列集合と呼びます。また、整列集合上に定義された全順序を整列関係と呼びます。

カントールの定理とカントールのパラドクス

任意の集合に対して、それよりも大きい濃度を持つ集合が必ず存在します。これをカントールの定理と呼びます。したがって、可算集合や連続体とは異なる無限集合が存在します。

連続体(連続体濃度)

実数空間と等しい濃度を持つ無限集合を連続体と呼びます。連続体濃度は可算濃度よりも大きい濃度です。実数空間上の任意の区間は連続体です。

有限集合の直積集合の濃度

有限個の有限集合の直積集合もまた有限集合であることを示すとともに、その濃度を具体的に求める方法について解説します。

可算集合の和集合の濃度

2つの可算集合の和集合、有限個の可算集合の和集合、可算個の可算集合の和集合はいずれも可算集合になります。

可算集合の部分集合の濃度

有限集合とその真部分集合の濃度は一致しない一方で、可算集合とその無限真部分集合の濃度は一致することが保証されます。

高々可算集合

有限濃度よりも大きく可算濃度よりも小さい無限濃度は存在しません。つまり、可算濃度は最小の無限濃度です。そこで、有限集合と可算集合を総称して高々可算集合と呼びます。

鳩の巣原理(ディリクレの箱入れ原理)

集合A,Bがともに有限集合であるとともにAの濃度がBの濃度よりも大きい場合にはAからBへの単射は存在しません。これを鳩の巣原理やディリクレの箱入れ原理などと呼びます。