2 つの要素 a,b の順序を考慮して組にしたものを順序対と呼びます。また、集合 A,B の要素からなるすべての順序対からなる集合を A と B の直積と呼びます。
集合族の要素である少なくとも1つの集合に含まれる要素からなる集合を集合族の和集合と定義します。集合族の和集合は、その集合族の要素である任意の集合を部分集合として含む集合の中でも最小のものです。
集合族の要素であるすべての集合に含まれる要素からなる集合を集合族の共通部分と定義します。集合族の共通部分は、その集合族の要素である任意の集合に部分集合として含まれる集合の中でも最大のものです。
集合族の要素がいずれも集合 A の部分集合であるとき、その集合族を A の部分集合族と呼びます。特に、集合 A のすべての部分集合を要素として持つ A の部分集合族を A のベキ集合と呼びます。
集合 A が与えられたとき、それと任意の集合 B の和集合 A∪B をとります。さらに、この集合ともとの集合 A の共通部分 A∩(A∪B)をとると、集合 A∪B は吸収されて A に戻ってしまうというのが吸収律の主張です。和集合と共通部分を入れ替えた主張も同じく成り立ちます。
集合 A,B,C が与えられたとき、その中から隣り合う 2 つの集合 A,B を選んで共通部分を適用すれば A∩B を得ます。この集合と残された集合 C に対して再び共通部分を作用させれば (A∩B)∩C を得ます。一方、最初に B,C に対して共通部分を作用させれば最終的に A∩(B∩C) を得ます。この 2 つの集合が一致するというのが結合律の主張です。和集合∪に関しても同様の性質が成り立ちます。