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ベクトル空間

ベクトル空間の定義と具体例

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体の定義と具体例

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ベクトル加法の性質

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ベクトル加法の定義

集合\(V\)上に定義された二項演算\begin{equation*}+:V\times V\rightarrow V
\end{equation*}が後述する性質を満たすことを公理として認める場合、この演算\(+\)をベクトル加法(vector addition)と呼びます。また、ベクトル加法\(+\)が順序対\(\left( x,y\right) \in V\times V\)に対して定める\(V\)の要素を、\begin{equation*}x+y
\end{equation*}で表記し、これを\(x\)と\(y \)のベクトル和(vector sum)と呼びます。順序対\(\left( x,y\right) \)にベクトル加法\(+\)を作用させることを\(x\)と\(y\)を足す(add)と言います。

集合\(V\)上にベクトル和\(+ \)が定義されていることとは、\begin{equation*}\forall x,y\in V:x+y\in V
\end{equation*}が成り立つことを意味します。つまり、\(V\)の任意の2つの要素の和が\(V\)の要素になることが保証されているということです。このことを指して\(V\)はベクトル加法\(+\)について閉じている(closed under vector addition)と言います。\(V\)の要素をベクトル(vector)と呼びます。

ベクトル加法\(+\)が満たすべき1つ目の公理は、\begin{equation*}\left( V_{1}\right) \ \forall x,y,z\in V:\left( x+y\right) +z=x+\left(
y+z\right)
\end{equation*}であり、これをベクトル加法に関する結合律(associative law)と呼びます。括弧\(\left( \ \right) \)はベクトル加法\(+\)を適用する順番を表す記号です。つまり、左辺\(\left( x+y\right) +z\)は、はじめに\(x\)と\(y\)を足した上で、得られた結果\(x+y\)と\(z\)をさらに足して得られる結果です。右辺の\(x+\left(y+z\right) \)は、はじめに\(y\)と\(z\)を足した上で、\(x\)と先の結果を足して得られる結果です。結合律はこれらの結果が等しいことを保証します。つまり、3つのベクトル\(x,y,z\)に対してベクトル加法を適用する際には、隣り合うどの2つを先に足しても得られる結果は変わらないということです。

ベクトル加法\(+\)が満たすべき2つ目の公理は、\begin{equation*}\left( V_{2}\right) \ \exists 0\in V,\ \forall x\in V:x+0=x
\end{equation*}というものです。これは、任意のベクトル\(x\)に足してもその結果が\(x\)のままであるようなベクトル\(0\)の存在を保証しています。このようなベクトル\(0\)をベクトル加法単位元(identity element of vector addition)やゼロベクトル(zero vector)などと呼びます。

ベクトル加法\(+\)が満たすべき3つ目の公理は、\begin{equation*}\left( V_{3}\right) \ \forall x\in V,\ \exists -x\in V:x+\left( -x\right) =0
\end{equation*}というものです。これは、それぞれのベクトル\(x\)に対して、それに足すと結果がゼロベクトルになるようなベクトル\(-x\)の存在を保証しています。このベクトル\(-x\)を\(x\)のベクトル加法逆元(inverse element of vector addition)と呼びます。

ベクトル加法\(+\)が満たすべき4つ目の公理は、\begin{equation*}\left( V_{4}\right) \ \forall x,y\in V:x+y=y+x
\end{equation*}であり、これをベクトル加法に関する交換律(commutative law)と呼びます。本来、2つのベクトル\(x,y\)に関する順序対\(\left( x,y\right) ,\left( y,x\right) \)は異なるものとして区別されるため、\(\left( x,y\right) \)に\(+\)を適用して得られる\(x+y\)と\(\left( y,x\right) \)に\(+\)を適用して得られる\(y+x\)もまた区別されるべきですが、交換律はこれらが等しいことを保証します。

 

スカラー乗法の定義

\(K\)と集合\(V\)の直積上に定義された二項演算\begin{equation*}\cdot :K\times V\rightarrow V
\end{equation*}が後述する性質を満たすことを公理として認める場合、この演算\(\cdot \)をスカラー乗法(scalar multiplication)と呼びます。また、スカラー乗法\(\cdot \)が順序対\(\left( a,x\right) \in K\times V\)に対して定める\(V\)の要素を、\begin{equation*}a\cdot x
\end{equation*}で表記し、これを\(x\)のスカラー\(a\)(scalar product)と呼びます。多くの場合、スカラー乗法を表す演算子\(\cdot \)を省略します。つまり、ベクトル\(x\)のスカラー\(a\)倍を、\begin{equation*}ax
\end{equation*}で表記すると言うことです。順序対\(\left( a,x\right) \)にスカラー乗法\(\cdot \)を作用させることを\(x\)に\(a \)を掛ける(multiply)と言います。

集合\(K\times V\)上にスカラー乗法\(\cdot \)が定義されていることとは、\begin{equation*}\forall a\in K,\ \forall x\in V:ax\in V
\end{equation*}が成り立つことを意味します。つまり、任意のベクトル\(x\)の任意のスカラー\(a\)倍がベクトルになることが保証されているということです。このことを指して\(V\)はスカラー乗法について閉じている(closed)と言います。\(K\)の要素をスカラー(scalar)と呼び、\(V\)の要素をベクトル(vector)と呼びます。

スカラー乗法\(\cdot \)が満たすべき1つ目の公理は、\begin{equation*}\left( V_{5}\right) \ \forall a,b\in K,\ \forall x\in V:a\left( bx\right)
=\left( ab\right) x
\end{equation*}であり、これを乗法とスカラー乗法の間の互換性(compatibility)と呼びます。ただし、右辺中の\(ab\)はスカラー\(K\)上に定義された乗法のもとでの積です。この公理のもとでは、ベクトル\(x\)をスカラー\(b\)倍して得られるベクトル\(bx\)をさらにスカラー\(a\)倍して得られるベクトル(左辺)が、ベクトル\(x\)のスカラー\(ab\)倍(右辺)と一致することを保証されます。

スカラー乗法\(\cdot \)が満たすべき2つ目の公理は、\begin{equation*}\left( V_{6}\right) \ \exists 1\in K,\ \forall x\in V:1x=x
\end{equation*}です。これは、任意のベクトル\(x\)に掛けてもその結果が\(x\)のままであるようなスカラー\(1\)の存在を保証するとともに、これは体\(K\)上の乗法単位元と一致するという主張です。このようなスカラー\(1\)をスカラー乗法単位元(identity element of scalar multiplication)と呼びます。つまり、スカラー乗法単位元は乗法単位元と一致します。

 

ベクトル加法とスカラー乗法の関係

ベクトル加法\(+\)とスカラー乗法\(\cdot \)の間に以下の関係\begin{equation*}\left( V_{7}\right) \ \forall a\in K,\ \forall x,y\in V:a\left( x+y\right)
=ax+ay
\end{equation*}が成り立つことを公理として認める場合、これをベクトル加法に関するスカラー乗法の分配律(distributivity of scalar multiplication with respect to vector addition)と呼びます。これは、ベクトル和のスカラー倍(左辺)が、スカラー倍どうしのベクトル和(右辺)と一致することを保証します。

ベクトル加法\(+\)とスカラー乗法\(\cdot \)の間に以下の関係\begin{equation*}\left( V_{8}\right) \ \forall a,b\in K,\ \forall x\in V:\left( a+b\right)
x=ax+bx
\end{equation*}が成り立つことを公理として認める場合、これを加法に関するスカラー乗法の分配律(distributivity of scalar multiplication with respect to addition)と呼びます。ただし、左辺中の\(+\)はスカラー\(K\)上の加法を表す記号です。この公理のもとでは、ベクトル\(x\)をスカラー\(a+b\)倍して得られるベクトル(左辺)が、ベクトル\(x\)をスカラー\(a\)倍して得られるベクトルと、ベクトル\(x\)をスカラー\(b\)倍して得られるベクトルのベクトル和(右辺)と一致することが保証されます。

 

ベクトル空間の定義

体\(K\)および集合\(V\)に対してベクトル加法とスカラー乗法\begin{eqnarray*}+ &:&V\times V\rightarrow V \\
\cdot &:&K\times V\rightarrow V
\end{eqnarray*}が定義されているものとします。つまり、\begin{eqnarray*}
\forall x,y &\in &V:x+y\in V \\
\forall a &\in &K,\ \forall x\in V:ax\in V
\end{eqnarray*}が成り立つということです。加えて、これらの演算がこれまで提示した公理\begin{eqnarray*}
&&\left( V_{1}\right) \ \forall x,y,z\in V:\left( x+y\right) +z=x+\left(
y+z\right) \\
&&\left( V_{2}\right) \ \exists 0\in V,\ \forall x\in V:x+0=x \\
&&\left( V_{3}\right) \ \forall x\in V,\ \exists -x\in V:x+\left( -x\right)
=0 \\
&&\left( V_{4}\right) \ \forall x,y\in V:x+y=y+x \\
&&\left( V_{5}\right) \ \forall a,b\in K,\ \forall x\in V:a\left( bx\right)
=\left( a b\right) x \\
&&\left( V_{6}\right) \ \exists 1\in K,\ \forall x\in V:1x=x \\
&&\left( V_{7}\right) \ \forall a\in K,\ \forall x,y\in V:a\left( x+y\right)
=ax+ay \\
&&\left( V_{8}\right) \ \forall a,b\in K,\ \forall x\in V:\left( a+b\right)
x=ax+bx
\end{eqnarray*}を満たすことを認める場合、\(V\)を\(K\)上のベクトル空間(vector space)や線型空間(linear space)などと呼び、これを、\begin{equation*}\left( K,V\right)
\end{equation*}で表記します。\(K\)の要素をスカラー(scalar)と呼び、\(V\)の要素をベクトル(vector)と呼びます。ベクトル空間\(\left( K,V\right) \)を構成する体\(K\)をスカラー場(scalar field)や係数体(fieldof scalars)などと呼びます。スカラー場が\(K\)であることが文脈から明らかである場合、ベクトル空間をシンプルに、\begin{equation*}V
\end{equation*}と表記できます。

ベクトル空間を規定する\(\left( V_{1}\right) \)から\(\left( V_{8}\right) \)までの公理をベクトル空間の公理系(axioms of vector spaces)と呼びます。公理によってベクトル空間という概念を定義した以上、ベクトル空間に関する主張はすべてベクトル空間の公理系から導く必要があります。

 

ベクトル空間の具体例:n次元ベクトル空間(座標空間)

体\(K\)を任意に選んだ上で、\(K\)の要素を成分として持つ\(n\)次元ベクトルからなる集合を、\begin{equation*}K^{n}=\left\{ \left( x_{1},\cdots ,x_{n}\right) \ |\ \forall i\in \left\{
1,\cdots ,n\right\} :x_{i}\in K\right\}
\end{equation*}で表記します。これを\(K\)上の\(n\)次元ベクトル空間(\(n\)dimensional vector space over \(K\))や座標空間(coordinate space)などと呼びます。

スカラー場として体\(K\)を、ベクトル集合として\(K\)上の\(n\)次元ベクトル空間を採用します。その上で、2つのベクトル\(x,y\in K^{n}\)のベクトル和を、\begin{equation*}x+y=\left( x_{1}+y_{1},\cdots ,x_{n}+y_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{i}+y_{i}\)は\(K\)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラー\(a\in K\)とベクトル\(x\in K^{n}\)のスカラー倍を、\begin{equation*}ax=\left( ax_{1},\cdots ,ax_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(ax_{i}\)は\(K\)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( K,K^{n}\right)
\end{equation*}はベクトル空間となります。体\(K\)上の\(n\)次元ベクトル空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}K^{n}
\end{equation*}と表記できます。

命題(n次元ベクトル空間はベクトル空間)
体\(K\)上の\(n\)次元ベクトル空間\begin{equation*}\left( K,K^{n}\right)
\end{equation*}はベクトル空間である。

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例(実ベクトル空間)
スカラー場として実数体\(\mathbb{R} \)を採用し、ベクトル集合として実\(n\)次元空間\begin{equation*}\mathbb{R} ^{n}=\left\{ \left( x_{1},\cdots ,x_{n}\right) \ |\ \forall i\in \left\{1,\cdots ,n\right\} :x_{i}\in \mathbb{R} \right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、2つのベクトル\(x,y\in \mathbb{R} ^{n}\)のベクトル和を、\begin{equation*}x+y=\left( x_{1}+y_{1},\cdots ,x_{n}+y_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{i}+y_{i}\)は\(\mathbb{R} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラー\(a\in \mathbb{R} \)とベクトル\(x\in \mathbb{R} ^{n}\)のスカラー倍を、\begin{equation*}ax=\left( ax_{1},\cdots ,ax_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(ax_{i}\)は\(\mathbb{R} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{R} ,\mathbb{R} ^{n}\right)
\end{equation*}は体\(\mathbb{R} \)上の\(n\)次元ベクトル空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に実ベクトル空間(real vector space)と呼びます。実ベクトル空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}\mathbb{R} ^{n}\end{equation*}と表記できます。

例(有理ベクトル空間)
スカラー場として有理数体\(\mathbb{Q} \)を採用し、ベクトル集合として有理\(n\)次元空間\begin{equation*}\mathbb{Q} ^{n}=\left\{ \left( x_{1},\cdots ,x_{n}\right) \ |\ \forall i\in \left\{1,\cdots ,n\right\} :x_{i}\in \mathbb{Q} \right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、2つのベクトル\(x,y\in \mathbb{Q} ^{n}\)のベクトル和を、\begin{equation*}x+y=\left( x_{1}+y_{1},\cdots ,x_{n}+y_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{i}+y_{i}\)は\(\mathbb{Q} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラー\(a\in \mathbb{Q} \)とベクトル\(x\in \mathbb{Q} ^{n}\)のスカラー倍を、\begin{equation*}ax=\left( ax_{1},\cdots ,ax_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(ax_{i}\)は\(\mathbb{Q} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{Q} ,\mathbb{Q} ^{n}\right)
\end{equation*}は体\(\mathbb{Q} \)上の\(n\)次元ベクトル空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に有理ベクトル空間(rational vector space)と呼びます。有理ベクトル空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}\mathbb{Q} ^{n}\end{equation*}と表記できます。

例(複素ベクトル空間)
スカラー場として複素数体\(\mathbb{C} \)を採用し、ベクトル集合として複素\(n\)次元空間\begin{equation*}\mathbb{C} ^{n}=\left\{ \left( x_{1},\cdots ,x_{n}\right) \ |\ \forall i\in \left\{1,\cdots ,n\right\} :x_{i}\in \mathbb{C} \right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、2つのベクトル\(x,y\in \mathbb{C} ^{n}\)のベクトル和を、\begin{equation*}x+y=\left( x_{1}+y_{1},\cdots ,x_{n}+y_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{i}+y_{i}\)は\(\mathbb{C} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラー\(a\in \mathbb{C} \)とベクトル\(x\in \mathbb{C} ^{n}\)のスカラー倍を、\begin{equation*}ax=\left( ax_{1},\cdots ,ax_{n}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(ax_{i}\)は\(\mathbb{C} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{C} ,\mathbb{C} ^{n}\right)
\end{equation*}は体\(\mathbb{C} \)上の\(n\)次元ベクトル空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に複素ベクトル空間(complex vector space)と呼びます。複素ベクトル空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}\mathbb{C} ^{n}\end{equation*}と表記できます。

 

ベクトル空間の具体例:行列空間

体\(K\)を任意に選んだ上で、\(K\)の要素を成分として持つ\(m\times n\)行列ベクトルを、\begin{equation*}A=\left( a_{ij}\right) =\begin{pmatrix}
a_{11} & a_{12} & \cdots & a_{1n} \\
a_{21} & a_{22} & \cdots & a_{2n} \\
\vdots & \vdots & \ddots & \vdots \\
a_{m1} & a_{m2} & \cdots & a_{mn}\end{pmatrix}\end{equation*}で表記します。その上で、このようなベクトルからなる集合を、\begin{equation*}
M_{m,n}\left( K\right) =\left\{ \left( a_{ij}\right) \ |\ \forall i\in
\left\{ 1,\cdots ,m\right\} ,\ \forall j\in \left\{ 1,\cdots ,n\right\}
:a_{ij}\in K\right\}
\end{equation*}で表記します。これを\(K\)上の行列空間(matrix space over \(K\))と呼びます。

スカラー場として体\(K\)を、ベクトル集合として\(K\)上の行列空間\(M_{m,n}\left( K\right) \)を採用します。その上で、2つの行列\begin{eqnarray*}A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( K\right) \\
B &=&\left( b_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( K\right)
\end{eqnarray*}の行列和を、\begin{equation*}
A+B=\left( a_{ij}+b_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(a_{ij}+b_{ij}\)は\(K\)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと行列\begin{eqnarray*}k &\in &K \\
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( K\right)
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
kA=\left( ka_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{i}\)は\(K\)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( K,M_{m,n}\left( K\right) \right)
\end{equation*}はベクトル空間となります。体\(K\)上の行列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}M_{m,n}\left( K\right)
\end{equation*}と表記できます。

命題(行列空間はベクトル空間)
体\(K\)上の行列空間\begin{equation*}\left( K,M_{m,n}\left( K\right) \right)
\end{equation*}はベクトル空間である。

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例(実行列空間)
スカラー場として実数体\(\mathbb{R} \)を採用し、ベクトル集合として行列空間\begin{equation*}M_{m,n}\left( \mathbb{R} \right) =\left\{ \left( a_{ij}\right) \ |\ \forall i\in \left\{ 1,\cdots
,m\right\} ,\ \forall j\in \left\{ 1,\cdots ,n\right\} :a_{ij}\in \mathbb{R} \right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、2つの行列\begin{eqnarray*}
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{R} \right) \\
B &=&\left( b_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{R} \right)
\end{eqnarray*}の行列和を、\begin{equation*}
A+B=\left( a_{ij}+b_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(a_{ij}+b_{ij}\)は\(\mathbb{R} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと行列\begin{eqnarray*}k &\in &\mathbb{R} \\
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{R} \right)
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
kA=\left( ka_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{i}\)は\(\mathbb{R} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{R} ,M_{m,n}\left( \mathbb{R} \right) \right)
\end{equation*}は\(\mathbb{R} \)上の行列空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に実行列空間(real matrix space)と呼びます。実行列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}M_{m,n}\left( \mathbb{R} \right)
\end{equation*}と表記できます。

例(有理行列空間)
スカラー場として有理数体\(\mathbb{Q} \)を採用し、ベクトル集合として行列空間\begin{equation*}M_{m,n}\left( \mathbb{Q} \right) =\left\{ \left( a_{ij}\right) \ |\ \forall i\in \left\{ 1,\cdots
,m\right\} ,\ \forall j\in \left\{ 1,\cdots ,n\right\} :a_{ij}\in \mathbb{Q} \right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、2つの行列\begin{eqnarray*}
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{Q} \right) \\
B &=&\left( b_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{Q} \right)
\end{eqnarray*}の行列和を、\begin{equation*}
A+B=\left( a_{ij}+b_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(a_{ij}+b_{ij}\)は\(\mathbb{Q} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと行列\begin{eqnarray*}k &\in &\mathbb{Q} \\
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{Q} \right)
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
kA=\left( ka_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{i}\)は\(\mathbb{Q} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{Q} ,M_{m,n}\left( \mathbb{Q} \right) \right)
\end{equation*}は\(\mathbb{Q} \)上の行列空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に有理行列空間(rational matrix space)と呼びます。有理行列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}
M_{m,n}\left( \mathbb{Q} \right)
\end{equation*}と表記できます。

例(複素行列空間)
スカラー場として複素数体\(\mathbb{C} \)を採用し、ベクトル集合として行列空間\begin{equation*}M_{m,n}\left( \mathbb{C} \right) =\left\{ \left( a_{ij}\right) \ |\ \forall i\in \left\{ 1,\cdots
,m\right\} ,\ \forall j\in \left\{ 1,\cdots ,n\right\} :a_{ij}\in \mathbb{C} \right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、2つの行列\begin{eqnarray*}
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{C} \right) \\
B &=&\left( b_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{C} \right)
\end{eqnarray*}の行列和を、\begin{equation*}
A+B=\left( a_{ij}+b_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(a_{ij}+b_{ij}\)は\(\mathbb{C} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと行列\begin{eqnarray*}k &\in &\mathbb{C} \\
A &=&\left( a_{ij}\right) \in M_{m,n}\left( \mathbb{C} \right)
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
kA=\left( ka_{ij}\right)
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{i}\)は\(\mathbb{C} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{C} ,M_{m,n}\left( \mathbb{C} \right) \right)
\end{equation*}は\(\mathbb{C} \)上の行列空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に複素行列空間(complex matrix space)と呼びます。複素行列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}
M_{m,n}\left( \mathbb{C} \right)
\end{equation*}と表記できます。

 

ベクトル空間の具体例:点列空間

体\(K\)を任意に選んだ上で、\(K\)の要素を項として持つ点列を、\begin{equation*}\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}で表記します。定義より、\begin{equation*}
\forall n\in \mathbb{N} :x_{n}\in K
\end{equation*}です。その上で、このような点列からなる集合を、\begin{equation*}
K^{\infty }=\left\{ \left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }\ |\ \forall n\in \mathbb{N} :x_{n}\in K\right\}
\end{equation*}で表記します。これを\(K\)上の点列空間(sequence space over \(K\))と呼びます。

スカラー場として体\(K\)を、ベクトル集合として\(K\)上の点列空間\(K^{\infty }\)を採用します。その上で、2つの点列\begin{eqnarray*}\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &K^{\infty } \\
\left\{ y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &K^{\infty }
\end{eqnarray*}のベクトル和を、\begin{equation*}
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }+\left\{ y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }=\left\{ x_{n}+y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{n}+y_{n}\)は\(K\)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと点列\begin{eqnarray*}k &\in &K \\
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &K^{\infty }
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
k\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }=\left\{ kx_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{n}\)は\(K\)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( K,K^{\infty }\right)
\end{equation*}はベクトル空間となります。体\(K\)上の点列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}K^{\infty }
\end{equation*}と表記できます。

命題(点列空間はベクトル空間)
体\(K\)上の点列空間\begin{equation*}\left( K,K^{\infty }\right)
\end{equation*}はベクトル空間である。

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例(実数列空間)
スカラー場として実数体\(\mathbb{R} \)を採用し、ベクトル集合として点列空間\begin{equation*}\mathbb{R} ^{\infty }=\left\{ \left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }\ |\ \forall n\in \mathbb{N} :x_{n}\in \mathbb{R} \right\} \end{equation*}を採用します。その上で、2つの実数列\begin{eqnarray*}
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &\mathbb{R} ^{\infty } \\
\left\{ y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &\mathbb{R} ^{\infty }
\end{eqnarray*}のベクトル和を、\begin{equation*}
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }+\left\{ y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }=\left\{ x_{n}+y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{n}+y_{n}\)は\(\mathbb{R} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと実数列\begin{eqnarray*}k &\in &\mathbb{R} \\
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &\mathbb{R} ^{\infty }
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
k\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }=\left\{ kx_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{n}\)は\(\mathbb{R} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{R} ,\mathbb{R} ^{\infty }\right)
\end{equation*}は\(\mathbb{R} \)上の点列空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に実数列空間(sequence space of real numbers)と呼びます。実数列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}\mathbb{R} ^{\infty }
\end{equation*}と表記できます。

例(複素数列空間)
スカラー場として複素数体\(\mathbb{C} \)を採用し、ベクトル集合として点列空間\begin{equation*}\mathbb{C} ^{\infty }=\left\{ \left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }\ |\ \forall n\in \mathbb{N} :x_{n}\in \mathbb{C} \right\} \end{equation*}を採用します。その上で、2つの複素数列\begin{eqnarray*}
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &\mathbb{C} ^{\infty } \\
\left\{ y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &\mathbb{C} ^{\infty }
\end{eqnarray*}のベクトル和を、\begin{equation*}
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }+\left\{ y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }=\left\{ x_{n}+y_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(x_{n}+y_{n}\)は\(\mathbb{C} \)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと実数列\begin{eqnarray*}k &\in &\mathbb{C} \\
\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} } &\in &\mathbb{C} ^{\infty }
\end{eqnarray*}のスカラー倍を、\begin{equation*}
k\left\{ x_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }=\left\{ kx_{n}\right\} _{n\in \mathbb{N} }
\end{equation*}と定義します。ただし、右辺中の\(kx_{n}\)は\(\mathbb{C} \)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( \mathbb{C} ,\mathbb{C} ^{\infty }\right)
\end{equation*}は\(\mathbb{C} \)上の点列空間であるため、先の命題より、これはベクトル空間です。このようなベクトル空間を特に複素数列空間(sequence space of complex numbers)と呼びます。複素数列空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}\mathbb{C} ^{\infty }
\end{equation*}と表記できます。

 

ベクトル空間の具体例:写像空間

体\(K\)を任意に選んだ上で、非空の集合\(X\)上に定義され、値として\(K\)上の値をとる写像を、\begin{equation*}f:X\rightarrow K
\end{equation*}で表記します。定義より、\begin{equation*}
\forall x\in X:f\left( x\right) \in K
\end{equation*}です。その上で、このような写像からなる集合を、\begin{equation*}
K^{X}=\left\{ f:X\rightarrow K\right\}
\end{equation*}で表記します。これを写像空間(mapping space)と呼びます。

スカラー場として体\(K\)を、ベクトル集合として写像空間\(K^{X}\)を採用します。その上で、2つの関数\begin{eqnarray*}f &\in &K^{X} \\
g &\in &K^{X}
\end{eqnarray*}のベクトル和に相当する関数\begin{equation*}
f+g\in K^{X}
\end{equation*}を、以下の条件\begin{equation*}
\forall x\in X:\left( f+g\right) \left( x\right) =f\left( x\right) +g\left(
x\right)
\end{equation*}を満たすものとして定義します。ただし、右辺中の\(f\left( x\right) +g\left( x\right) \)は\(K\)上に定義された加法\(+\)のもとでの和です。さらに、スカラーと関数\begin{eqnarray*}k &\in &K \\
f &\in &K^{X}
\end{eqnarray*}のスカラー倍に相当する関数\begin{equation*}
kf\in K^{X}
\end{equation*}を、以下の条件\begin{equation*}
\forall x\in X:\left( kf\right) \left( x\right) =kf\left( x\right)
\end{equation*}を満たすものとして定義します。ただし、右辺中の\(kf\left( x\right) \)は\(K\)上に定義された乗法\(\cdot \)のもとでの積です。このとき、\begin{equation*}\left( K,K^{X}\right)
\end{equation*}はベクトル空間となります。体\(K\)上の写像空間について言及していることが文脈から明らかである場合、これをシンプルに、\begin{equation*}K^{X}
\end{equation*}と表記できます。

命題(写像空間はベクトル空間)
体\(K\)上の写像空間\begin{equation*}\left( K,K^{X}\right)
\end{equation*}はベクトル空間である。

証明

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ベクトル空間の具体例:ゼロベクトル空間

スカラー場として任意の体\(K\)を、ベクトル集合\(V\)としてゼロベクトルだけからなる集合\begin{equation*}V=\left\{ 0\right\}
\end{equation*}を採用します。その上で、\(V\)上のベクトル和を、\begin{equation*}0+0=0
\end{equation*}と定義し、スカラー\(a\in K\)とベクトル\(0\in V\)のスカラー倍を、\begin{equation*}a0=0
\end{equation*}と定義します。このように定義された\(V\)は体\(K\)上のベクトル空間であり、ゼロベクトル空間(zero vector space)と呼ばれます。

命題(ゼロベクトル空間はベクトル空間)
体\(K\)上のゼロベクトル空間\begin{equation*}\left( K,\left\{ 0\right\} \right)
\end{equation*}はベクトル空間である。

証明

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公理主義的アプローチの利点

私たちが一般に想像する「ベクトル」とは実数を成分として持つベクトルですが、公理主義にもとづいてベクトルという概念を定義する場合、実数を成分として持つベクトルは数あるベクトルの中の1つに過ぎません。上の例が示唆するように、公理主義にもとづいてベクトルという概念を定義する場合、様々な数学的対象がベクトルとみなされます。つまり、公理主義的にベクトルを定義する場合、ベクトル空間の公理を満たす概念はすべてベクトルとみなされるということです。公理主義にもとづいてベクトルについて議論する場合、その議論は上で例として挙げた様々なベクトルに関する議論を特殊例として含んでいます。一般のベクトルに関して成り立つ性質はいずれも、上で例として挙げた様々なベクトルに関しても成立するということです。ベクトル空間という一般的な舞台で議論を行えば、得られた結論が一般性を持ちます。以上が公理主義的アプローチの利点です。

 

演習問題

問題(ベクトル空間としての空集合)
空集合\(\phi \)はベクトル空間になり得るでしょうか。つまり、体\(K\)を適切に選んだ上で、ベクトル加法とスカラー乗法を適切に定義したとき、空集合\(\phi \)はベクトル空間になり得るでしょうか。議論してください。
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関連知識

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