教材一覧
教材一覧
教材検索

不確実性下の意思決定

不確実性を評価する選好関係の完備性

目次

Twitterで共有
メールで共有

選好関係に仮定を設ける動機

不確実な状況において意思決定主体が直面するそれぞれの選択肢をクジと呼ばれる概念として定式化し、主体が選択可能なクジからなる集合をクジ集合\(\mathcal{L}\)として表現しました。主体は何らかの確率分布にもとづいて特定のクジをランダムに選択する可能性もありますが、結果主義の仮定のもとでは、そのような選択肢もまたクジとみなされるため、主体の選択肢からなる集合をクジ集合\(\mathcal{L}\)に限定しても一般性は失われません。加えて、主体がクジどうしを比較する選好関係\(\succsim \)を\(\mathcal{L}\)上の二項関係として定式化しました。現時点において\(\succsim \)は\(\mathcal{L}\)上の二項関係という数学的対象にすぎず、それがどのような性質を持つ二項関係であるかまでは規定していません。したがって、仮に主体がクジの優劣をランダムに決めるような場合でも、そのような評価体系を\(\mathcal{L}\)上の二項関係として表現できるため、それは選好関係としての要件を満たしています。ただ、主体がランダムに意思決定を行っているという想定は明らかに非現実的です。主体はヒトとして一定の合理性を備えており、それと整合的な意思決定を行っているものと考えるほうが現実的です。このような事情を踏まえた上で、主体による評価体系を表す選好関係に合理性や整合性に相当する仮定を付与します。ただ、主体が異なれば選好関係もまた異なるという点は重要なポイントであるため、ここで導入する仮定はあらゆる主体に関して成立することが想定されるようなものである必要があります。

 

完備性を満たす選好関係

クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が、\begin{equation*}\forall L,L^{\prime }\in \mathcal{L}:(L\succsim L^{\prime }\vee L^{\prime
}\succsim L)
\end{equation*}を満たす場合には、つまり、2つのクジ\(L,L^{\prime }\)を任意に選んだとき、意思決定主体は\(L\)を\(L^{\prime }\)以上に好むか、\(L^{\prime }\)を\(L\)を以上に好むか、その少なくとも一方である場合には\(\succsim \)は完備性(completeness)を満たすと言います。

例(選好関係の完備性)
結果集合が実数を要素として持つ集合\begin{equation*}
X=\left\{ x_{1},\cdots ,x_{N}\right\} \subset \mathbb{R} \end{equation*}であるものとします。クジ\(L\in \mathcal{L}\)のもとでの結果の期待値を、\begin{equation*}E_{L}\left( x\right) =\sum_{n=1}^{N}\left[ x_{n}L\left( x_{n}\right) \right] \end{equation*}で表記します。クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が、任意の2つのクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に対して、\begin{equation*}L\succsim L^{\prime }\Leftrightarrow E_{L}\left( x\right) \geq E_{L^{\prime
}}\left( x\right)
\end{equation*}を満たすものとします。つまり、クジ\(L\)のもとでの結果の期待値がクジ\(L^{\prime }\)のもとでの結果の期待値以上であるとき、そしてその場合にのみ\(L\)は\(L^{\prime }\)以上に望ましいということです。期待値は実数であり、実数どうしを比較する大小関係\(\geq \)は完備性を満たすため、上のように定義される\(\succsim \)は明らかに完備性を満たします。
例(選好関係の完備性)
結果集合が\begin{equation*}
X=\left\{ x_{1},\cdots ,x_{N}\right\} \end{equation*}であるものとします。クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が、任意の2つのクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に対して、\begin{equation*}L\succsim L^{\prime }\Leftrightarrow L\left( x_{1}\right) \geq L^{\prime
}\left( x_{1}\right)
\end{equation*}を満たすものとします。つまり、クジ\(L\)のもとで結果\(x_{1}\)が選ばれる確率がクジ\(L^{\prime }\)のもとで結果\(x_{1}\)が選ばれる確率以上であるとき、そしてその場合にのみ\(L\)は\(L^{\prime }\)以上に望ましいということです。クジのもとで結果\(x_{1}\)が選ばれる確率は実数であり、実数どうしを比較する大小関係\(\geq \)は完備性を満たすため、上のように定義される\(\succsim \)は明らかに完備性を満たします。
例(選好関係の完備性)
結果集合が\begin{equation*}
X=\left\{ x_{1},\cdots ,x_{N}\right\}\end{equation*}であるものとします。クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が、任意の2つのクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に対して、\begin{equation*}L\succsim L^{\prime }\Leftrightarrow L\left( x_{1}\right) \geq L^{\prime
}\left( x_{1}\right) \wedge L\left( x_{2}\right) \geq L^{\prime }\left(
x_{2}\right)
\end{equation*}を満たすものとします。上のように定義された\(\succsim \)は完備性を満たしません。実際、以下の条件\begin{eqnarray*}\left( L\left( x_{1}\right) ,L\left( x_{2}\right) \right) &=&\left( \frac{1}{3},\frac{2}{3}\right) \\
\left( L^{\prime }\left( x_{1}\right) ,L^{\prime }\left( x_{2}\right)
\right) &=&\left( \frac{2}{3},\frac{1}{3}\right)
\end{eqnarray*}を満たす2つのクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に注目したとき、先の選好\(\succsim \)のもとでは\(L\succsim L^{\prime }\)と\(L^{\prime }\succsim L\)はどちらとも成り立たず、したがって両者が比較不可能だからです。

クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が与えられたとき、2つのクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)を任意に選ぶと、\(L\succsim L^{\prime }\)と\(L^{\prime }\succsim L\)の真理値の組み合わせに応じて論理的には以下の真理値表にあるような\(\left( a\right) \)から\(\left( d\right) \)までの4通りの場合が起こり得ます。ただし、\(1\)は真を表す真理値であり、\(0\)は偽を表す真理値です。狭義選好\(\succ \)および無差別関係\(\sim \)の定義を踏まえると、それぞれの場合における\(L\sim L^{\prime }\)や\(L\succ L^{\prime }\)や\(L^{\prime }\succ L\)の真理値が以下のように定まります。

$$\begin{array}{cccccc}\hline
\quad & L\succsim L^{\prime } & L^{\prime }\succsim L & L\sim L^{\prime } & L\succ L^{\prime } & L^{\prime }\succ L \\ \hline
\left( a\right) & 1 & 1 & 1 & 0 & 0 \\ \hline
\left( b\right) & 1 & 0 & 0 & 1 & 0 \\ \hline
\left( c\right) & 0 & 1 & 0 & 0 & 1 \\ \hline
\left( d\right) & 0 & 0 & 0 & 0 & 0 \\ \hline
\end{array}$$

表:真理値表

\(\left( a\right) \)は主体にとって\(L\)と\(L^{\prime }\)が無差別である場合、\(\left( b\right) \)は\(L\)を\(L^{\prime }\)よりも選好する場合、\(\left( c\right) \)は\(L^{\prime }\)を\(L\)よりも選好する場合にそれぞれ相当する一方で、\(\left( d\right) \)では\(L\)と\(L^{\prime }\)の優劣に関する情報が存在せず、この場合にはそもそも\(L\)と\(L^{\prime }\)を比較することさえできません。ただ、\(\succsim \)が完備性を満たす場合には\(L\succsim L^{\prime }\)と\(L^{\prime }\succsim L\)の少なくとも一方が成り立つことが保証されるため、\(\left( d\right) \)のケースが起こる可能性は排除されます。つまり、\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、2つのクジ\(L,L^{\prime }\)を任意に選んだときに\(\left( a\right) ,\left( b\right) ,\left( c\right) \)の中のどれか1つが成り立つこと、すなわち\(L\sim L^{\prime },\ L\succ L^{\prime },\ L^{\prime }\succ L\)の中のどれか1つが成り立つことが保証されます。完備性のもとでは、主体がどのようなクジの組を提示された場合においても迷うことなく両者の優劣を判断できるということです。

命題(完備性の含意)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、2つのクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)を任意に選んだとき、\begin{equation*}L\succ L^{\prime },\quad L\sim L^{\prime },\quad L^{\prime }\succ L
\end{equation*}の中のいずれか1つ、そして1つだけが常に成り立つ。

 

完備性の含意

完備性からは選好関係に関する様々な性質を導くことができます。まず、クジ\(L\in \mathcal{L}\)を任意に選んだとき、完備性より、\begin{equation*}L\succsim L\vee L\succsim L
\end{equation*}が成り立ちますが、ベキ等律よりこれは、\begin{equation*}
L\succsim L
\end{equation*}と論理的に同値です。つまり、任意のクジ\(L\)について、主体\(L\)を\(L\)以上に好むということであり、これを\(\succsim \)の反射性(reflexivity)と呼びます。

命題(選好関係の反射性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、クジ\(L\in \mathcal{L}\)を任意に選んだとき、\begin{equation*}L\succsim L
\end{equation*}が成り立つ。

クジ\(L\in \mathcal{L}\)を任意に選んだとき、\begin{eqnarray*}L\sim L &\Leftrightarrow &L\succsim L\wedge L\succsim L\quad \because \sim
\text{の定義} \\
&\Leftrightarrow &L\succsim L\quad \because \text{ベキ等律}
\end{eqnarray*}となりますが、反射律より\(L\succsim L\)は真であるため、これと論理的に同値である\(L\sim L\)もまた真です。つまり、任意のクジ\(L\)について、主体は\(L\)を\(L\)自身と同じ程度好むということであり、これを\(\sim \)の反射性(reflexivity)と呼びます。

命題(無差別関係の反射性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、クジ\(L\in \mathcal{L}\)を任意に選んだとき、\begin{equation*}L\sim L
\end{equation*}が成り立つ。

クジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)の間に\(L\succ L^{\prime }\)が成り立つ場合には、狭義選好\(\succ \)の定義より\(\lnot \left( L^{\prime }\succsim L\right) \)もまた成り立ちます。つまり、\begin{equation}L\succ L^{\prime }\Rightarrow \lnot \left( L^{\prime }\succsim L\right)
\quad \cdots (1)
\end{equation}という関係は常に成り立ちます。主体が\(L\)を\(L^{\prime }\)よりも好む場合には、その主体は\(L^{\prime }\)を\(L\)以上に好まないとということです。一方、その逆の、\begin{equation}\lnot \left( L^{\prime }\succsim L\right) \Rightarrow L\succ L^{\prime }
\quad \cdots (2)
\end{equation}という関係は成り立つとは限りません。例えば、\(L^{\prime }\succsim L\)と\(L\succsim L^{\prime }\)がともに偽であるような場合が反例になっています。つまり、主体が\(L^{\prime }\)を\(L\)以上に好まない場合、\(L\)を\(L^{\prime }\)よりも好むとまで言えるとは限りません。ただし、選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、\(\left( 1\right) \)だけでなく\(\left( 2\right) \)もまた成り立つため、\begin{equation*}L\succ L^{\prime }\Leftrightarrow \lnot \left( L^{\prime }\succsim L\right)
\end{equation*}という関係が成り立ちます(演習問題)。つまり、\(L\)を\(L^{\prime }\)よりも好むことと、\(L^{\prime }\)を\(L\)以上に好まないことが必要十分になるということです。この性質を排除性(exclusion)と呼びます。

命題(選好関係の排除性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、クジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)を任意に選んだとき、\begin{equation*}L\succ L^{\prime }\Leftrightarrow \lnot \left( L^{\prime }\succsim L\right)
\end{equation*}という関係が成り立つ。

証明

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

 

効用関数を用いた完備性の特徴づけ

繰り返しになりますが、クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が完備性を満たすこととは、\begin{equation}\forall L,L^{\prime }\in \mathcal{L}:\left( L\succsim L^{\prime }\vee
L^{\prime }\succsim L\right) \quad \cdots (1)
\end{equation}が成り立つことを意味します。この選好関係\(\succsim \)を表す効用関数\(U:\mathcal{L}\rightarrow \mathbb{R} \)が存在する場合、効用関数の定義より、効用関数を用いて上の性質を言い換えると、\begin{equation}\forall L,L^{\prime }\in \mathcal{L}:\left[ U\left( L\right) \geq U\left(
L^{\prime }\right) \vee U\left( L^{\prime }\right) \geq U\left( L\right) \right] \quad \cdots (2)
\end{equation}となります。つまり、選好関係\(\succsim \)を表す効用関数\(U\)が存在する場合、\(\left( 1\right) \)と\(\left( 2\right) \)は必要十分条件になります。

命題(効用関数を用いた完備性の特徴づけ)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)を表現する効用関数\(U:\mathcal{L}\rightarrow \mathbb{R} \)が存在する場合、\begin{equation*}\forall L,L^{\prime }\in \mathcal{L}:\left[ U\left( L\right) \geq U\left(
L^{\prime }\right) \vee U\left( L^{\prime }\right) \geq U\left( L\right) \right] \end{equation*}が成り立つことは\(\succsim \)が完備性を満たすための必要十分条件である。

ただ、実数空間\(\mathbb{R} \)上の大小関係\(\leq \)は完備性\begin{equation*}\forall a,b\in \mathbb{R} :\left( a\geq b\vee b\geq a\right)
\end{equation*}を満たすため、選好関係\(\succsim \)が完備性を満たすかどうかに関わらず、それを表現する任意の効用関数\(U\)は上の命題中の性質\begin{equation*}\forall L,L^{\prime }\in \mathcal{L}:\left[ U\left( L\right) \geq U\left(
L^{\prime }\right) \vee U\left( L^{\prime }\right) \geq U\left( L\right) \right] \end{equation*}を満たします。したがって、仮に選好関係\(\succsim \)を表す効用関数\(U\)が存在する場合、その\(U\)もまた上の性質を満たすため、先の命題より、\(\succsim \)は完備性を満たします。つまり、一般には選好関係\(\succsim \)を表現する効用関数\(U\)は存在するとは限りませんが、仮に\(\succsim \)を表現する効用関数が存在する場合には、その選好\(\succsim \)が完備性を満たすことが保証されるというわけです。

命題(効用関数によって表現される選好関係の完備性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)を表現する効用関数\(U:\mathcal{L}\rightarrow \mathbb{R} \)が存在する場合には、\(\succsim \)は完備性を満たす。

期待効用関数は効用関数であるため、上の命題より以下を得ます。

命題(期待効用関数によって表現される選好関係の完備性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)を表現する期待効用関数\(U:\mathcal{L}\rightarrow \mathbb{R} \)が存在する場合には、\(\succsim \)は完備性を満たす。

ちなみに、これらの命題の逆は成立するとは限りません。つまり、たとえ選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合においても、その\(\succsim \)を表現する効用関数や期待効用関数は存在するとは限りません。効用関数や期待効用関数が存在するための条件については場を改めて詳しく解説します。

 

演習問題

問題(完備性を満たさない選好関係を表す効用関数)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上に定義された選好関係\(\succsim \)が完備性を満たさない場合には、\(\succsim \)を表す効用関数\(U:\mathcal{L}\rightarrow \mathbb{R} \)が存在しないことを証明してください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

問題(選好関係の完備性)
結果集合が、\begin{equation*}
X=\left\{ x_{1},x_{2}\right\}
\end{equation*}であるとともに、クジ集合\(\mathcal{L}\)上に定義された選好関係\(\succsim \)は任意のクジ\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に対して、\begin{equation*}L\succsim L^{\prime }\Leftrightarrow L\left( x_{1}\right) +\frac{L\left(
x_{2}\right) }{2}\geq L^{\prime }\left( x_{1}\right) +\frac{L^{\prime
}\left( x_{2}\right) }{2}
\end{equation*}を満たすものとします。この選好\(\succsim \)は完備性を満たすでしょうか。完備性を満たす場合にはそのことを証明し、満たさない場合には反例を挙げてください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

問題(選好の完備性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上に定義された主体\(1\)の選好関係\(\succsim _{1}\)と主体\(2\)の選好関係\(\succsim _{2}\)はともに完備性を満たすものとします。このとき、この2人の集団にとっての選好\(\succsim \)を、任意の\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に対して、\begin{equation*}L\succsim L^{\prime }\Leftrightarrow \left( L\succsim _{1}L^{\prime }\vee
L\succsim _{2}L^{\prime }\right)
\end{equation*}を満たすものとして定義します。つまり、2人のうちの少なくとも一方が\(L\)を\(L^{\prime }\)以上に好む場合、そしてその場合にのみ、集団として\(L\)を\(L^{\prime }\)以上に好むものと定めるということです。この選好\(\succsim \)は完備性を満たすでしょうか。完備性を満たす場合にはそのことを証明し、満たさない場合には反例を挙げてください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

問題(選好の完備性)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上に定義された主体\(1\)の選好関係\(\succsim _{1}\)と主体\(2\)の選好関係\(\succsim _{2}\)はともに完備性を満たすものとします。このとき、この2人の集団にとっての選好\(\succsim \)を、任意の\(L,L^{\prime }\in \mathcal{L}\)に対して、\begin{equation*}L\succsim L^{\prime }\Leftrightarrow \left( L\succsim _{1}L^{\prime }\wedge
L\succsim _{2}L^{\prime }\right)
\end{equation*}を満たすものとして定義します。つまり、2人がともに\(L\)を\(L^{\prime }\)以上に好む場合、そしてその場合にのみ、集団として\(L\)を\(L^{\prime }\)以上に好むものと定めるということです。この選好\(\succsim \)は完備性を満たすでしょうか。完備性を満たす場合にはそのことを証明し、満たさない場合には反例を挙げてください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

問題(狭義選好関係の非対称律)
クジ集合\(\mathcal{L}\)上の選好関係\(\succsim \)が完備性を満たす場合には、以下の命題\begin{equation*}\forall L,L^{\prime }\in \mathcal{L}:\left[ L\succ L^{\prime }\Rightarrow
\lnot \left( L^{\prime }\succ L\right) \right] \end{equation*}が成り立つことを証明した上で、その意味を説明してください。

解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録