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可分集合としてのユークリッド空間

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可分空間としての実数空間

ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)が可算集合であるような稠密部分集合を持つ場合、\(\mathbb{R} ^{n}\)は可分空間(separable space)であると言います。実際、ユークリッド距離を導入した\(\mathbb{R} ^{n}\)は可分空間です。なぜなら、具体例を挙げると、有理数集合の直積\(\mathbb{Q} ^{n}\)は可算集合であるととともに\(\mathbb{R} ^{n}\)の稠密部分集合だからです。

命題(ユークリッド空間は可分空間)
ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)は可分空間である。具体的には、有理数集合の直積\(\mathbb{Q} ^{n}\)は可算集合であるとともに\(\mathbb{R} ^{n}\)の稠密部分集合である。

\(\mathbb{R} ^{n}\)が可分空間であることが明らかになりましたが、直感的にこれは何を意味するのでしょうか。\(\mathbb{R} ^{n}\)は可分空間であり、可算な稠密部分集合\(X\)を持ちます。\(\mathbb{Q} ^{n}\)はそのような集合\(X\)の具体例です。稠密部分集合の定義より、点\(x\in \mathbb{R} ^{n}\)を任意に選んだとき、点\(x\)へ収束する\(X\)上の点列\(\left\{ x_{v}\right\} \)が存在することが保証されます。これは、この点列\(\left\{ x_{v}\right\} \)の極限に相当する点\(x\)からいくらでも近い場所に\(\left\{x_{v}\right\} \)の点、すなわち\(X\)の要素が無数に存在することを意味します。しかも\(X\)は可算集合であるため、\(x\)からいくらでも近い場所にある\(X\)の要素の個数は可算です。つまり、\(\mathbb{R} ^{n}\)の点\(x\)を任意に選んだとき、そこからいくらでも近い場所に可算個の\(X\)の点が存在することが保証されるため、この事実を上手く利用することにより、\(\mathbb{R} ^{n}\)上にある非可算個の点を対象とした複雑な議論を、\(X\)上にある可算個の点を対象としたシンプルな議論へ帰着させることができます。

 

可分空間と第2可算公理の関係

ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)における開集合系\(\mathcal{O}\)の基本開集合系\(\mathfrak{B}\)を任意に選びます。つまり、以下の条件\begin{equation*}\forall A\in \mathcal{O}\ ,\exists \mathfrak{B}^{\prime }\subset \mathfrak{B}:A=\bigcup \mathfrak{B}^{\prime }
\end{equation*}を満たす開集合族\(\mathfrak{B}\subset \mathcal{O}\)を任意に選ぶということです。これは\(\mathbb{R} ^{n}\)における任意の開集合\(A\)が\(\mathfrak{B}\)の要素の和集合として表されることを意味します。ちなみに以上の条件は、\begin{equation*}\forall A\in \mathcal{O}\ ,\forall a\in A,\ \exists B\in \mathfrak{B}:a\in
B\subset A
\end{equation*}と必要十分です。\(\mathbb{R} ^{n}\)は第2可算公理を満たすため、可算集合であるような基本開集合系\(\mathfrak{B}\)が存在することが保証されます。

先ほど、\(\mathbb{R} ^{n}\)が可分空間であることを示す際に、可算な稠密部分集合の具体例として有理数集合の直積\(\mathbb{Q} ^{n}\)を挙げましたが、そのような具体例を挙げるまでもなく、\(\mathbb{R} ^{n}\)が第2可算公理を満たすという事実から、\(\mathbb{R} ^{n}\)が可分空間であることを導くこともできます。

命題(可分空間と第2可算公理)
ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{n}\)は第2可算公理を満たす。この場合、\(\mathbb{R} ^{n}\)は可分空間である。
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関連知識

実数空間における稠密集合

実数空間Rの部分集合Xが与えられたとき、さらにその部分集合Aの閉包がXを部分集合として含む場合には、AをXの稠密部分集合と呼びます。特に、Rの部分集合AがRの稠密部分集合であることとは、Aの閉包がRと一致することを意味します。

可分空間としての実数空間

ユークリッド距離を導入した実数空間は可分空間です。つまり、実数空間は可算集合であるような部分稠密部分集合を持ちます。