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短期マクロ分析の基礎

確認テスト I(短期マクロ分析の基礎)

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問題1(25点)

問題(国民経済計算)
以下の主張の真偽を判定してください(各5点)。

  1. 1億円の土地が売買され、その取引を仲介した不動産業者に10パーセントの手数料が支払われた場合、この取引による土地の代金および仲介料はGDPに計上される。
  2. 絵画が10億円で売買され、仲介手数料として画商に取引金額の5パーセントが支払われたとしても、絵画や株式のような資産の取引はGDPに計上されないので、仲介手数料についても計上されない。
  3. GDPには、市場で取引されるものがすべて計算されるわけではなく、各産業の生産額から原材料などの中間生産物額を差し引いた付加価値だけが計上される。
  4. 農家の生産物の自家消費分は市場で取引されていなくてもその金額がGDPに計上されるのと同様に、サラリーマンが庭で野菜を栽培し、それを自分で消費する場合も自家消費分としてGDPに計上される。
  5. 日本の企業がアメリカへ進出し、そこで工場を建てて生産を行った場合、現地で雇用したアメリカ人労働者が得た所得はアメリカのGDPを増加させるが、日本から派遣された日本人労働者が得た所得は日本のGDPを増加させることになる。
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問題2(20点)

問題(三面等価の原理)
2つの部門\(A,B\)から構成される経済を想定します。部門\(A\)については、\begin{eqnarray*}&&\left( a\right) \ \text{生産した付加価値は}50 \\
&&\left( b\right) \ \text{支払った賃金は}30 \\
&&\left( c\right) \ \text{部門}B\text{に対して販売した中間投入財は}15
\end{eqnarray*}であり、部門\(B\)については、\begin{eqnarray*}&&\left( d\right) \ \text{部門}A\text{から購入した中間投入財は}15
\\
&&\left( e\right) \ \text{海外から購入した中間投入財は}10 \\
&&\left( f\right) \ \text{支払った賃金は}20 \\
&&\left( g\right) \ \text{国内で販売した最終生産物は}35 \\
&&\left( h\right) \ \text{海外に販売した最終生産物は}15
\end{eqnarray*}であるものとします。以下の問いに答えてください(各10点)。

  1. 国内総生産(GDP)を計算してください。
  2. 国内総所得(GDI)を計算した上で、これが問1の結果と一致することを確認してください。
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問題3(20点)

問題(貯蓄のパラドクス)
国民所得を\(Y\)で表記し、消費を\(C\)で表記し、投資を\(I\)で表記し、政府支出を\(G\)で表記し、所得税を\(T\)で表記します。消費関数は、\begin{equation*}C=c_{0}+c_{1}\left( Y-T\right)
\end{equation*}であるものとします。また、貯蓄を可処分所得\(Y-T\)と消費\(C\)の差\begin{equation*}S=\left( Y-T\right) -C
\end{equation*}として定義します。ただし、\begin{eqnarray*}
I &=&100 \\
G &=&150 \\
T &=&50 \\
c_{0} &=&10 \\
c_{1} &=&0.5
\end{eqnarray*}であるものとします。以下の問いに答えてください。

  1. 財市場均衡条件を満たす均衡国民所得\(Y^{\ast }\)を特定した上で、その際の消費\(C^{\ast }\)と貯蓄\(S^{\ast }\)の水準を求めてください(5点)。
  2. 政府が貯蓄の重要性を国民に訴えた結果、国民が節約して基礎的消費\(c_{0}\)が\(10\)から\(5\)へ半減した状況を想定します。この場合の均衡国民所得\(Y^{\ast \ast }\)を特定した上で、その際の消費\(C^{\ast \ast }\)と貯蓄\(S^{\ast \ast }\)の水準を求めてください(5点)。
  3. 問1と問2の結果から明らかであるように、\begin{equation*}S^{\ast }=S^{\ast \ast }
    \end{equation*}が成り立ちます。つまり、国民が節約したにも関わらず貯蓄は不変であるということです。このような現象を貯蓄のパラドクス(paradox of saving)と呼びます。なぜ、このような現象が起きたのか、理由を説明してください(10点)。
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問題4(35点)

問題(IS-LM分析)
国民所得を\(Y\)で表記し、利子率を\(r\)で表記します。消費関数は、\begin{equation*}C\left( Y\right) =400+0.5\left( Y-T\right)
\end{equation*}であり、投資関数は、\begin{equation*}
I\left( r\right) =500-2500r
\end{equation*}であるものとします。ただし、所得税は、\begin{equation*}
T=200
\end{equation*}であり、政府支出は、\begin{equation*}
G=200
\end{equation*}です。マネーサプライを\(M\)で表記し、物価を\(P\)で表記します。実質貨幣供給は、\begin{equation*}\frac{M}{P}=500
\end{equation*}であり、貨幣需要関数は、\begin{equation*}
L\left( Y,r\right) =0.5Y-7500r
\end{equation*}であるものとします。以下の問いに答えてください(各7点)。

  1. 財市場と貨幣市場の同時均衡\(\left( Y^{\ast },r^{\ast }\right) \)を求めてください。
  2. 問1で求めた\(\left( Y^{\ast },r^{\ast}\right) \)を出発点として、政府支出\(G\)を\(100\)だけ増やした場合の新たな同時均衡\(\left( Y^{\ast \ast },r^{\ast \ast }\right) \)を求めてください。
  3. 問1で求めた\(\left( Y^{\ast },r^{\ast}\right) \)を出発点として、所得税\(T\)を\(100\)だけ減らした場合の新たな同時均衡\(\left( Y^{\ast \ast \ast },r^{\ast \ast \ast }\right) \)を求めてください。
  4. 問2と問3の結果を比較した上で、その違いが生じる理由を説明してください。
  5. 政府支出\(G\)を\(100\)だけ増やすための財源として所得税\(T\)を\(100\)だけ増税すると何が起こるでしょうか。
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