数の体系 数の概念が自然数から整数、そして有理数へと拡張されてきた背景には、もとの数の範囲では不可能であった演算を可能にするという動機があります。また、数直線上に点を隙間なく並べるためには数の概念を有理数から実数へ拡張する必要があります。
無限小数としての実数 実数は有理数と無理数をあわせたもののことです。有理数は循環する無限小数であり無理数は循環しない無限小数ですから、実数とは循環するものとしないものを含めたすべての無限小数のことです。
区間の集合族 区間の長さと、その区間を分割して得られる小区間の長さの関係は、数直線の部分集合どうしの外延量の関係として捉えることができます。つまり、「区間の長さ」という外延量は数直線の部分集合族に導入されるということです。この集合族は集合半環としての性質を満たします。
標本空間と事象 起こり得るすべての結果は分かっていても、その中のどの結果が実際に起こるかはランダムネスによって支配されている実験や観察を試行と呼びます。試行によって起こり得る個々の結果を標本点と呼び、すべての標本点からなる集合を標本集合と呼びます。試行によって起こり得る現象は標本空間の部分集合として定式化され、それを事象と呼びます。
実数の加法 公理主義的実数論では実数空間上に加法と呼ばれる二項演算を定義した上で、それが可換群(アーベル群)としての性質を満たすことを公理として定めます。加法に関する性質はいずれもそれらの公理から導かれて初めて正しいものとして認められます。
1変数関数の大域的最適解(最大値・最小値) 関数の値を最大化するような点が定義域上に存在する場合、そのような点を最大点や大域的最大点と呼びます。また、関数が最大点に対して定める値を最大値や大域的最大値と呼びます。