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ルベーグ可測関数

単調関数はルベーグ可測関数

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ルベーグ集合上に定義された単調関数はルベーグ可測関数

実数空間\(\mathbb{R} \)および\(\mathbb{R} \)上のルベーグ可測集合族\(\mathfrak{M}_{\mu }\)からなる可測空間\(\left( \mathbb{R} ,\mathfrak{M}_{\mu }\right) \)が与えられているものとします。さらに、ルベーグ可測集合\(X\in \mathfrak{M}_{\mu }\)を選んだ上で、\(X\)を定義域とする実数値関数\begin{equation*}f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}を定義します。加えて、\(f\)は定義域\(X\)上において単調関数であるものとします。つまり、\(f\)は単調増加関数であるか、単調減少関数であるか、その少なくとも一方であるということです。なお、\(f\)が単調増加関数であることは、\begin{equation*}\forall x,x^{\prime }\in X:\left[ x<x^{\prime }\Rightarrow f\left( x\right)
\leq f\left( x^{\prime }\right) \right] \end{equation*}が成り立つことを意味し、\(f\)が単調減少関数であることは、\begin{equation*}\forall x,x^{\prime }\in X:\left[ x<x^{\prime }\Rightarrow f\left( x\right)
\geq f\left( x^{\prime }\right) \right] \end{equation*}が成り立つということです。

以上の状況において、関数\(f\)は定義域\(X\)上においてルベーグ可測関数になります。ルベーグ可測集合上に定義された単調関数はルベーグ可測関数であるということです。

命題(ルベーグ集合上に定義された単調関数はルベーグ可測関数)
実数空間\(\mathbb{R} \)上のルベーグ可測集合\(X\in \mathfrak{M}_{\mu }\)上に定義された関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が与えられているものとする。\(f\)が\(X\)上で単調関数であるならば、\(f\)は\(X\)上のルベーグ可測関数である。
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例(単調な実数値関数はルベーグ可測)
全区間\(\mathbb{R} \)はルベーグ可測集合であるため、全区間上に定義された関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)をとることができます。このような関数\(f\)が\(\mathbb{R} \)上で単調関数である場合には、先の命題より\(f\)は\(\mathbb{R} \)上のルベーグ可測関数です。
例(恒等関数はルベーグ可測)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =x
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の定義域\(\mathbb{R} \)はルベーグ可測集合です。\(f\)は恒等関数であるため単調増加であり、したがって先の命題より、\(f\)はルベーグ可測関数です。
例(指数関数はルベーグ可測)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =e^{x}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の定義域\(\mathbb{R} \)はルベーグ可測集合です。\(f\)は指数関数であるため単調増加であり、したがって先の命題より、\(f\)はルベーグ可測関数です。
例(対数関数はルベーグ可測)
関数\(f:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} _{++}\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\ln \left( x\right)
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の定義域\(\mathbb{R} _{++}\)はルベーグ可測集合です。\(f\)は対数関数であるため単調増加であり、したがって先の命題より、\(f\)はルベーグ可測関数です。

 

ボレル集合上に定義された単調関数はボレル可測関数

実数空間\(\mathbb{R} \)および\(\mathbb{R} \)上のボレル集合族\(\mathfrak{B}\left( \mathbb{R} \right) \)からなる可測空間\(\left( \mathbb{R} ,\mathfrak{B}\left( \mathbb{R} \right) \right) \)が与えられているものとします。さらに、ボレル集合\(X\in \mathfrak{B}\left( \mathbb{R} \right) \)を選んだ上で、\(X\)を定義域とする実数値関数\begin{equation*}f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}を定義します。加えて、\(f\)は定義域\(X\)上において単調関数であるものとします。つまり、\(f\)は単調増加関数であるか、単調減少関数であるか、その少なくとも一方であるということです。

以上の状況において、関数\(f\)は定義域\(X\)上においてボレル可測関数になります。ボレル集合上に定義された単調関数はボレル可測関数であるということです。

命題(ボレル集合上に定義された単調関数はボレル可測関数)
実数空間\(\mathbb{R} \)上のボレル集合\(X\in \mathfrak{B}\left( \mathbb{R} \right) \)上に定義された関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が与えられているものとする。\(f\)が\(X\)上で単調関数であるならば、\(f\)は\(X\)上のボレル可測関数である。
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例(単調な実数値関数はボレル可測)
全区間\(\mathbb{R} \)はボレル集合であるため、全区間上に定義された関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)をとることができます。このような関数\(f\)が\(\mathbb{R} \)上で単調関数である場合には、先の命題より\(f\)は\(\mathbb{R} \)上のボレル可測関数です。
例(恒等関数はボレル可測)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =x
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の定義域\(\mathbb{R} \)はボレル集合です。\(f\)は恒等関数であるため単調増加であり、したがって先の命題より、\(f\)はボレル可測関数です。
例(指数関数はボレル可測)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =e^{x}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の定義域\(\mathbb{R} \)はボレル集合です。\(f\)は指数関数であるため単調増加であり、したがって先の命題より、\(f\)はボレル可測関数です。
例(対数関数はボレル可測)
関数\(f:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} _{++}\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\ln \left( x\right)
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の定義域\(\mathbb{R} _{++}\)はボレル集合です。\(f\)は対数関数であるため単調増加であり、したがって先の命題より、\(f\)はボレル可測関数です。

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