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収束する曲線と有界性

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有界な曲線

復習になりますが、ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{m}\)の空ではない部分集合\(A\)について、\(\mathbb{R} ^{m}\)のある点\(U\)が\(A\)の任意の点以上である場合には、すなわち、\begin{equation*}
\exists U\in \mathbb{R} ^{m},\ \forall x\in A:x\leq U
\end{equation*}が成り立つならば、\(U\)を\(A\)の上界と呼びます。また、\(\mathbb{R} ^{m}\)の非空な部分集合\(A\)が上界を持つとき、\(A\)は上に有界であると言います。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)の値域、すなわち\(f\left( x\right) \)がとり得る値からなる集合\begin{equation*}
f\left( X\right) =\left\{ f\left( x\right) \in \mathbb{R} ^{m}\ |\ x\in X\right\}
\end{equation*}は\(\mathbb{R} ^{m}\)の空ではない部分集合であるため、上に有界であるか否かを検討できます。\(f\)の値域\(f\left( X\right) \)が上に有界であるとき、すなわち、\begin{equation*}
\exists U\in \mathbb{R} ^{m},\ \forall x\in X:f\left( x\right) \leq U
\end{equation*}が成り立つとき、この曲線\(f\)は上に有界である(bounded from above)であると言います。また、\(f\)の値域\(f\left( X\right) \)の上界を\(f\)の上界(upper bound)と呼びます。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が上に有界であるものとし、その上界\(U\in \mathbb{R} ^{m}\)を任意に選びます。\(\mathbb{R} ^{m}\)における順序\(\leq \)の定義を踏まえると、このとき、\begin{equation*}
\forall i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} :f_{i}\left( x\right) \leq U_{i}
\end{equation*}が成り立ちます。ただし、\(f_{i}:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)は曲線\(f\)の座標関数であり、\(U_{i}\)は点\(U\)の第\(i\)成分です。これは、任意の\(i\)について、曲線\(f\)の座標関数\(f_{i}\)が上に有界であることを意味します。つまり、曲線\(f\)のすべての座標関数が上に有界であることと\(f\)が上に有界であることは必要十分です。

命題(上に有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が上に有界であることと、それぞれの\(i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} \)について、\(f\)の座標関数\(f_{i}:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が上に有界であることは必要十分である。
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以上の命題により、曲線\(f\)が上に有界であることは、その曲線\(f\)のそれぞれの座標関数\(f_{i}\)が上に有界であることとして特徴づけられることが明らかになりました。したがって、上に有界な曲線に関する議論は上に有界な関数に関する議論に置き換えることができます。

例(上に有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
1+\frac{1}{x^{2}+1} \\
2-\frac{1}{x^{2}+1}\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。このとき、任意の\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}
f_{1}\left( x\right) &=&1+\frac{1}{x^{2}+1}\leq 2 \\
f_{2}\left( x\right) &=&2-\frac{1}{x^{2}+1}\leq 2
\end{eqnarray*}が成り立つため、\(f\)の座標関数である\(f_{1}\)と\(f_{2}\)はともに上に有界であるとともに、\(f\)もまた上に有界です。
例(上に有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
1+\frac{1}{x^{2}+1} \\
2x\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の座標関数である\(f_{2}\)は上に有界ではないため、\(f\)もまた上に有界ではありません。

復習になりますが、ユークリッド空間\(\mathbb{R} ^{m}\)の空ではない部分集合\(A\)について、\(\mathbb{R} ^{m}\)のある点\(L\)が\(A\)の任意の点以下である場合には、\begin{equation*}
\exists L\in \mathbb{R} ^{m},\ \forall x\in A:L\leq x
\end{equation*}が成り立つならば、\(L\)を\(A\)の下界と呼びます。また、\(\mathbb{R} ^{m}\)の非空な部分集合\(A\)が下界を持つとき、\(A\)は下に有界であると言います。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)の値域、すなわち\(f\left( x\right) \)がとり得る値からなる集合\begin{equation*}
f\left( X\right) =\left\{ f\left( x\right) \in \mathbb{R} ^{m}\ |\ x\in X\right\}
\end{equation*}は\(\mathbb{R} ^{m}\)の空ではない部分集合であるため、下に有界であるか否かを検討できます。\(f\)の値域\(f\left( X\right) \)が下に有界であるとき、すなわち、\begin{equation*}
\exists L\in \mathbb{R} ^{m},\ \forall x\in X:L\leq f\left( x\right)
\end{equation*}が成り立つとき、この曲線\(f\)は下に有界である(bounded from below)であると言います。また、\(f\)の値域\(f\left( X\right) \)の下界を\(f\)の下界(lower bound)と呼びます。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が下に有界であるものとし、その下界\(L\in \mathbb{R} ^{m}\)を任意に選びます。\(\mathbb{R} ^{m}\)における順序\(\leq \)の定義を踏まえると、このとき、\begin{equation*}
\forall i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} :L_{i}\leq f_{i}\left( x\right)
\end{equation*}が成り立ちます。ただし、\(f_{i}:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)は曲線\(f\)の座標関数であり、\(L_{i}\)は点\(L\)の第\(i\)成分です。これは、任意の\(i\)について、曲線\(f\)の座標関数\(f_{i}\)が下に有界であることを意味します。つまり、曲線\(f\)のすべての座標関数が下に有界であることと\(f\)が下に有界であることは必要十分です。

命題(下に有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が下に有界であることと、それぞれの\(i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} \)について、\(f\)の座標関数\(f_{i}:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が下に有界であることは必要十分である。
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以上の命題により、曲線\(f\)が下に有界であることは、その曲線\(f\)のそれぞれの座標関数\(f_{i}\)が下に有界であることとして特徴づけられることが明らかになりました。したがって、下に有界な曲線に関する議論は下に有界な関数に関する議論に置き換えることができます。

例(下に有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
1+\frac{1}{x^{2}+1} \\
2-\frac{1}{x^{2}+1}\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。このとき、任意の\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}
1 &\leq &1+\frac{1}{x^{2}+1}=f_{1}\left( x\right) \\
1 &\leq &2-\frac{1}{x^{2}+1}=f_{2}\left( x\right)
\end{eqnarray*}が成り立つため、\(f\)の座標関数である\(f_{1}\)と\(f_{2}\)はともに下に有界であるとともに、\(f\)もまた下に有界です。
例(下に有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
1+\frac{1}{x^{2}+1} \\
-2x\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)の座標関数である\(f_{2}\)は下に有界ではないため、\(f\)もまた下に有界ではありません。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が上に有界かつ下に有界であるとき、すなわち、\begin{equation*}
\exists U\in \mathbb{R} ^{m},\ \exists L\in \mathbb{R} ^{m},\ \forall v\in \mathbb{N} :L\leq x_{v}\leq U
\end{equation*}が成り立つとき、この曲線\(f\)は有界(bounded)であると言います。

曲線と座標関数の関係に関する先の2つの命題より以下が導かれます。

命題(有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が有界であることと、それぞれの\(i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} \)について、\(f\)の座標関数\(f_{i}:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が有界であることは必要十分である。
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例(有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
1+\frac{1}{x^{2}+1} \\
2-\frac{1}{x^{2}+1}\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。このとき、任意の\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}
1 &\leq &f_{1}\left( x\right) \leq 2 \\
1 &\leq &f_{2}\left( x\right) \leq 2
\end{eqnarray*}が成り立つため、\(f\)の座標関数である\(f_{1}\)と\(f_{2}\)はともに有界であるとともに、\(f\)もまた有界です。
例(有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \supset (0,1]\rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in (0,1]\)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
\frac{1}{x} \\
-\frac{1}{x}\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。座標関数\(f_{1}:\mathbb{R} \supset (0,1]\rightarrow \mathbb{R} \)の値域は、\begin{eqnarray*}
f_{1}\left( (0,1]\right) &=&\left\{ f\left( x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in (0,1]\right\} \\
&=&\left\{ \frac{1}{x}\in \mathbb{R} \ |\ x\in (0,1]\right\} \\
&=&[1,+\infty )
\end{eqnarray*}となるため\(f_{1}\)は上に有界ではありません。また、座標関数\(f_{2}:\mathbb{R} \supset (0,1]\rightarrow \mathbb{R} \)の値域は、\begin{eqnarray*}
f_{2}\left( (0,1]\right) &=&\left\{ f\left( x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in (0,1]\right\} \\
&=&\left\{ -\frac{1}{x}\in \mathbb{R} \ |\ x\in (0,1]\right\} \\
&=&(-\infty ,-1] \end{eqnarray*}となるため\(f_{2}\)は下に有界ではありません。したがって\(f\)は有界ではありません。そこで、\(0<a<1\)を満たす実数\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだ上で、この曲線\(f\)の定義域を\(\left[ a,1\right] \)に縮小するとどうなるでしょうか。この場合、\(f_{1}\)の値域は、\begin{eqnarray*}
f_{1}\left( \left[ a,1\right] \right) &=&\left\{ f\left( x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in \left[ a,1\right] \right\} \\
&=&\left\{ \frac{1}{x}\in \mathbb{R} \ |\ x\in \left[ a,1\right] \right\} \\
&=&\left[ 1,\frac{1}{a}\right] \end{eqnarray*}となるため\(f_{1}\)は有界であり、\(f_{2}\)の値域は、\begin{eqnarray*}
f_{2}\left( \left[ a,1\right] \right) &=&\left\{ f\left( x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in \left[ a,1\right] \right\} \\
&=&\left\{ -\frac{1}{x}\in \mathbb{R} \ |\ x\in \left[ a,1\right] \right\} \\
&=&\left[ -\frac{1}{a},-1\right] \end{eqnarray*}となるため\(f_{2}\)は有界です。したがって、定義域を\(\left[ a,1\right] \)へ縮小した\(f\)は有界です。

曲線が有界であることの定義は様々な形で表現可能です。まず、ユークリッド空間上の距離の概念を利用するならば、曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が有界であることは、\begin{equation*}
\exists \delta \in \mathbb{R} ,\ \forall x,x^{\prime }\in X:d\left( f\left( x\right) ,f\left( x^{\prime
}\right) \right) \leq \delta
\end{equation*}が成り立つこととして表現可能です(演習問題にします)。つまり、曲線\(f\)が有界であることとは、\(f\)が定義域の任意の2つの要素に対して定める点の間の距離がある有限な実数以下であることを意味します。

また、ユークリッド空間の点のノルムの概念を用いるならば、曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が有界であることは、\begin{equation*}
\exists \delta \in \mathbb{R} ,\ \forall x\in X:\left\Vert x\right\Vert \leq \delta
\end{equation*}が成り立つこととして表現可能です(演習問題にします)。つまり、曲線\(f\)が有界であることとは、\(f\)が定義域の任意の要素に対して定める点のノルムがある有限な実数以下であることを意味します。

 

局所有界な曲線

先に例を通じて確認したように、たとえ曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が有界でない場合においても、その定義域を何らかの集合\(Y\subset X\)に制限すれば\(f\)が有界になることがあります。この場合、\(f\)は\(Y\)上で有界(bounded on \(Y\))であると言います。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)は点\(a\in \mathbb{R} \)の周辺において定義されているものとします。つまり、点\(a\)の周辺にある任意の点が関数\(f\)の定義域\(X\)の要素であるということです。点\(a\)自身は\(X\)の要素であってもそうでなくてもどちらでもかまいません。その上で、\(a\)を中心とする何らかの開近傍\begin{equation*}
U_{\varepsilon }\left( a\right) =\left( a-\varepsilon ,a+\varepsilon \right)
\end{equation*}が存在して、\(f\)が\(U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap X\)上で有界になるならば、すなわち、\begin{equation*}
f\left( U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap X\right) =\left\{ f\left(
x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap X\right\}
\end{equation*}が有界集合になるような正の実数\(\varepsilon >0\)が存在する場合には、\(f\)は点\(a\)の周辺において局所有界(locally bounded around \(a\))であると言います。

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が点\(a\in \mathbb{R} \)の周辺において局所有界であるものとします。つまり、\begin{equation*}
\exists U\in \mathbb{R} ^{m},\ \exists L\in \mathbb{R} ^{m},\ \forall x\in U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap X:L\leq f\left(
x\right) \leq U
\end{equation*}が成り立つということです。\(\mathbb{R} ^{n}\)における順序\(\leq \)の定義を踏まえると、このとき、任意の\(i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} \)について、\begin{equation*}
\forall x\in U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap X:L_{i}\leq f_{i}\left(
x\right) \leq U_{i}
\end{equation*}が成り立ちます。ただし、\(f_{i}\supset X\rightarrow \mathbb{R} \)は\(f\)の座標関数、\(L_{i}\)は点\(L\)の第\(i\)成分、\(U_{i}\)は点\(U\)の第\(i\)成分です。これは、任意の\(i\)について、曲線\(f\)の座標関数\(f_{i}\)が点\(a\)の周辺において局所有界であることを意味します。つまり、曲線\(f\)のすべての座標関数が点\(a\)の周辺において局所有界であることと\(f\)が\(a\)の周辺において局所有界であることは必要十分です。

命題(局所有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が点\(a\in \mathbb{R} \)の周辺において局所有界であることと、それぞれの\(i\in \left\{ 1,\cdots ,m\right\} \)について、\(f\)の座標関数\(f_{i}:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が\(a\)の周辺において局所有界であることは必要十分である。
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以上の命題により、曲線\(f\)が局所有界であることは、その曲線\(f\)のそれぞれの座標関数が局所有界であることとして特徴づけられることが明らかになりました。したがって、局所有界な曲線に関する議論は局所有界な関数に関する議論に置き換えることができます。

例(局所有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
x \\
-x\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。この曲線\(f\)は有界ではありません(確認してください)。一方、点\(a\in \mathbb{R} \)と正の実数\(\varepsilon >0\)をそれぞれ任意に選んだとき、座標関数\(f_{1}:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)に関しては、\begin{eqnarray*}
f_{1}\left( U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap \mathbb{R} \right) &=&\left\{ f_{1}\left( x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap \mathbb{R} \right\} \\
&=&\left\{ x\in \mathbb{R} \ |\ x\in \left( a-\varepsilon ,a+\varepsilon \right) \right\} \\
&=&\left( a-\varepsilon ,a+\varepsilon \right)
\end{eqnarray*}となるため、\begin{equation*}
f_{1}\left( U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap \mathbb{R} \right) \subset \left[ a-\varepsilon ,a+\varepsilon \right] \end{equation*}が成り立ちます。座標関数\(f_{2}:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)に関しては、\begin{eqnarray*}
f_{2}\left( U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap \mathbb{R} \right) &=&\left\{ f_{2}\left( x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap \mathbb{R} \right\} \\
&=&\left\{ -x\in \mathbb{R} \ |\ x\in \left( a-\varepsilon ,a+\varepsilon \right) \right\} \\
&=&\left( -a-\varepsilon ,-a+\varepsilon \right)
\end{eqnarray*}となるため、\begin{equation*}
f_{2}\left( U_{\varepsilon }\left( a\right) \cap \mathbb{R} \right) \subset \left[ -a-\varepsilon ,-a+\varepsilon \right] \end{equation*}が成り立ちます。したがって、\(f\)は\(\mathbb{R} \)上の任意の点の周辺において局所有界であることが明らかになりました。
例(局所有界な曲線)
曲線\(f:\mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
\frac{1}{x} \\
2x\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。この曲線\(f\)は有界ではありません(確認してください)。点\(0\in \mathbb{R} \)を選んだとき、任意の正の実数\(\varepsilon >0\)について、座標関数\(f_{1}:\mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \rightarrow \mathbb{R} \)は、\begin{eqnarray*}
f_{1}\left( U_{\varepsilon }\left( 0\right) \cap \left( \mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \right) \right) &=&\left\{ f_{1}\left(
x\right) \in \mathbb{R} \ |\ x\in U_{\varepsilon }\left( 0\right) \cap \left( \mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \right) \right\} \\
&=&\left\{ \frac{1}{x}\in \mathbb{R} \ |\ x\in \left( -\varepsilon ,0\right) \cup \left( 0,\varepsilon \right)
\right\} \\
&=&\left( -\infty ,0\right) \cup \left( 0,+\infty \right)
\end{eqnarray*}であるため、\(f_{1}\)は点\(0\)の周辺において局所有界ではありません。したがって\(f\)もまた\(0\)の周辺において局所有界ではありません。

 

収束する曲線は局所有界

曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が点\(a\in \mathbb{R} \)において収束するとき、\(f\)は\(a\)の周辺において局所有界です。証明は以下の通りです。

曲線\(f\)が点\(a\)において収束することは、そのすべての座標関数\(f_{i}\)が点\(a\)において収束することを意味します。関数が点において収束するとき、その関数はその点の周辺において局所有界であるため、\(f_{i}\)は\(a\)の周辺において局所有界です。これは曲線\(f\)が\(a\)の周辺において局所有界であることを意味するため証明が完了しました。

命題(収束する曲線は局所有界)
曲線\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} ^{m}\)が点\(a\in \mathbb{R} \)において収束するならば、\(f\)は\(a\)の周辺において局所有界である。
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ある点において収束する曲線はその点の周辺において局所有界であることが明らかになりました。対偶より、ある点の周辺において局所有界ではない曲線はその点において収束しません。

例(収束する曲線は局所有界)
曲線\(f:\mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
\frac{1}{x} \\
2x\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。先に示したように、この曲線\(f\)は点\(0\)の周辺において局所有界ではありません。したがって、上の命題より、この曲線\(f\)は点\(0\)において収束しません。実際、座標関数\(f_{1}:\mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \rightarrow \mathbb{R} \)に関して、\begin{equation*}
\lim_{x\rightarrow 0}f_{1}\left( x\right) =\lim_{x\rightarrow 0}\frac{1}{x}=+\infty
\end{equation*}が成り立つため、\(f\)もまた\(0\)において収束しません。

逆に、ある点の周辺において局所有界な曲線はその点において収束するのでしょうか。以下の例が示唆するように、局所有界な曲線は収束するとは限りません。

例(収束する曲線は局所有界)
曲線\(f:\mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \rightarrow \mathbb{R} ^{2}\)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \backslash \left\{ 0\right\} \)に対して、\begin{equation*}
f\left( x\right) =\left(
\begin{array}{c}
f_{1}\left( x\right) \\
f_{2}\left( x\right)
\end{array}\right) =\left(
\begin{array}{c}
\sin \left( \frac{1}{x}\right) \\
\cos \left( \frac{1}{x}\right)
\end{array}\right) \in \mathbb{R} ^{2}
\end{equation*}を定めるものとします。この曲線\(f\)は点\(0\)の周辺において局所有界である一方、点\(0\)において収束しません(確認してください)。

次回は収束する曲線のスカラー倍として定義される曲線もまた収束することを示します。

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