定数数列の定義
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)の一般項が、ある実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}x_{n}=c
\end{equation*}という形で表すことができる場合、このような数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)を定数数列(constant sequence)や定数列などと呼びます。つまり、定数数列とはすべての項が等しい数列です。
定数数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)を再帰的に表現する場合、実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}\left\{
\begin{array}{l}
x_{1}=c \\
x_{n}=x_{n-1}\end{array}\right.
\end{equation*}となります。
\end{equation*}である場合、この数列\(\left\{x_{n}\right\} \)は定数数列です。
\end{equation*}である場合、この数列\(\left\{x_{n}\right\} \)は定数数列です。
\end{equation*}であるような定数数列です。
\end{equation*}であるような定数数列です。
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)が定数数列であることとは、その一般項が、定数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}x_{n}=c
\end{equation*}という形で表されることを意味します。以上を踏まえたとき、\begin{equation*}
\forall n\in \mathbb{N} :x_{n+1}=x_{n}
\end{equation*}が成り立つことは、\(\left\{ x_{n}\right\} \)が定数数列であるための必要十分条件です。
\end{equation*}が成り立つことは、\(\left\{ x_{n}\right\} \)が定数数列であるための必要十分条件である。
定数数列の極限
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)は定数数列であるものとします。つまり、一般項が、ある定数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}x_{n}=c
\end{equation*}という形で表されるということです。この数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)のすべての項がいずれも\(c\)であることを踏まえると、\(\left\{ x_{n}\right\} \)は\(c\)へ収束しそうですが、これは正しい主張です。念のため、イプシロン・エヌ論法を用いて厳密に証明します。
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)の一般項が、ある実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}x_{n}=c
\end{equation*}という形で表される場合、この数列\(\left\{x_{n}\right\} \)は有限な実数へ収束するとともに、\begin{equation*}\lim_{n\rightarrow \infty }x_{n}=c
\end{equation*}が成り立つ。
\end{equation*}であるものとします。\(\left\{ x_{n}\right\} \)は定数数列であるため、先の命題より、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow \infty }x_{n}=5
\end{equation*}が成り立ちます。
\end{equation*}であるものとします。\(\left\{ x_{n}\right\} \)は定数数列であるため、先の命題より、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow \infty }x_{n}=\pi
\end{equation*}が成り立ちます。
最終的に定数となる数列とその極限
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)の項が、\begin{equation*}1,2,3,2,3,4,5,5,5,5,5,5,5,\cdots
\end{equation*}のように、ある項から先が定数になる場合、すなわち、\begin{equation*}
\exists c\in \mathbb{R} ,\ \exists N\in \mathbb{N} ,\ \forall n\in \mathbb{N} :\left( n\geq N\Rightarrow x_{n}=c\right)
\end{equation*}が成り立つ場合、このような数列を最終的に一定となる数列(eventually constant sequence)と呼びます。
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)が最終的に一定となる数列であることとは、\begin{equation*}\exists c\in \mathbb{R} ,\ \exists N\in \mathbb{N} ,\ \forall n\in \mathbb{N} :\left( n\geq N\Rightarrow x_{n}=c\right)
\end{equation*}が成り立つこととして定義されますが、これは以下の命題\begin{equation*}
\exists N\in \mathbb{N} ,\ \forall n\in \mathbb{N} :x_{N+n}=x_{N}
\end{equation*}と必要十分です。
\end{equation*}が成り立つことは、\(\left\{ x_{n}\right\} \)が最終的に一定となる数列であるための必要十分条件である。
数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)は最終的に一定となる数列であるものとします。つまり、\begin{equation*}\exists c\in \mathbb{R} ,\ \exists N\in \mathbb{N} ,\ \forall n\in \mathbb{N} :\left( n\geq N\Rightarrow x_{n}=c\right)
\end{equation*}が成り立つということです。この数列\(\left\{x_{n}\right\} \)のある項より先にあるすべての項がいずれも\(c\)であることを踏まえると、\(\left\{x_{n}\right\} \)は\(c\)へ収束しそうですが、これは正しい主張です。念のため、イプシロン・エヌ論法を用いて厳密に証明します。
\end{equation*}を満たす場合、この数列\(\left\{ x_{n}\right\} \)は有限な実数へ収束するとともに、\begin{equation*}\lim_{n\rightarrow \infty }x_{n}=c
\end{equation*}が成り立つ。
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