同じ集合どうしの共通部分や和集合をとると、それはいずれももとの集合と等しい集合になります。共通部分や和集合が満たすこのような性質をベキ等律と呼びます。

2019年3月11日:公開

ベキ等律

同じ集合どうしの共通部分や和集合をとると、それはいずれももとの集合と等しい集合になります。共通部分や和集合が満たすこのような性質をベキ等律(idemopotent law)と呼びます。

命題(ベキ等律)
任意の集合\(X\)に対して以下が成り立つ。\begin{eqnarray*}
\left( a\right) \ X\cap X &=&X \\
\left( b\right) \ X\cup X &=&X
\end{eqnarray*}
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ベキ等律と\(=\)の推移律より、任意の集合\(X\)について、\begin{equation*}
X\cap X=X\cup X
\end{equation*}という関係もまた成立します。つまり、同一の集合どうしの倫理積と論理和は同じ集合です。

例(ベキ等律)
集合\(X\)について、\(\cap \)に関するベキ等律より、\begin{equation}
X\cap X=\left( X\cap X\right) \cap X=X\cap \left( X\cap X\right) \tag{1}
\end{equation}が成り立ち、\(\cup \)に関するベキ等律より、\begin{equation}
X\cup X=\left( X\cup X\right) \cup X=X\cup \left( X\cup X\right) \tag{2}
\end{equation}が成り立ちます。さらに、やはりベキ等律より\(X\cap X=X\cup X\)が成り立つことから、\(\left( 1\right) \)と\(\left( 2\right) \)に登場する6つの集合はいずれも等しくなります。

次回は交換律と呼ばれる集合演算の性質について学びます。
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