
ベクトル値関数が定義域上の点において連続である場合、その点を連続点と呼びます。一方、ベクトル値関数が定義域上の点において連続ではない場合、その点を不連続点と呼びます。不連続点は第1種と第2種の2種類に分類され、さらに第1種の不連続点は除去可能な不連続点と跳躍不連続点に分類されます。

ベクトル値関数が定義域上の点において右側連続ないし左側連続であること、右側連続や左側連続ではないことを点列を用いて判定する方法について解説します。

ベクトル値関数が定義域上の点において右側連続・左側連続であることをイプシロン・デルタ論法を用いて判定する方法について解説します。

ベクトル値関数が右側連続ないし左側連続であることの意味を定義するとともに、成分関数を用いて右側連続性ないし左側連続性を判定する方法いついて解説します。

ベクトル値関数による任意の開集合の逆像が開集合であることは、その関数が定義域上において連続であるための必要十分条件です。また、ベクトル値関数による任意の開近傍の逆像が開集合であることや、任意の有界開区間の逆像が開集合であることもまた、ベクトル値関数が連続であるための必要十分条件です。

1変数のベクトル値関数fが収束する場合には、そのノルムを特定する1変数関数||f||もまた収束するとともに、fの極限のノルムをとれば||f||の極限が得られます。

連続なベクトル値関数による連結集合の像は連結集合になることが保証されます。また、連続なベクトル値関数の逆写像が連続である場合には、連結集合の逆像が連結集合になります。

連続なベクトル値関数によるコンパクト集合の像はコンパクト集合になることが保証されます。また、連続なベクトル値関数の定義域がコンパクト集合である場合には、コンパクト集合の逆像がコンパクト集合になることが保証されます。

ベクトル値関数に関して一般には中間値の定理に相当する命題は成り立ちませんが、ベクトル値関数の値域が空間上の線分である場合、中間値の定理に相当する命題が成り立ちます。

ユークリッド空間上に存在する入れ子構造のコンパクト集合列の共通部分は非空になることが保証されます。特に、集合の直径が0へ収束する場合には、集合列の共通部分は1点集合になります。

連続関数によるコンパクト集合の像はコンパクト集合になることが保証されます。また、連続関数の定義域がコンパクト集合である場合には、コンパクト集合の逆像がコンパクト集合になることが保証されます。

ユークリッド空間の部分集合の切断が存在する場合、その集合を非連結集合と呼びます。また、非連結集合ではない集合を連結集合と呼びます。

ユークリッド空間の2つの部分集合が互いに素であるとともに、どちらも相手の集積点を要素として持たない場合、それらの集合は分離していると言います。分離の概念は触点や開集合を用いて表現することもできます。

ユークリッド空間上の区間列についてもカントールの縮小区間定理が成り立ちます。つまり、入れ子構造の閉区間列の共通部分は1点集合です。

ユークリッド空間上における区間は、数直線上に存在する有限個の区間の直積集合として定義されます。また、区間を順番に並べたものを区間列と呼びます。

凸関数に関するイェンゼンの不等式から算術平均と幾何平均の間に成立する不等式が導かれ、さらにそこからヘルダーの不等式が導かれ、さらにそこからコーシー・シュワルツの不等式や三角不等式が導かれます。

凸集合上に定義された多変数関数が狭義凸関数であることと、その関数が狭義のイェンゼンの不等式を満たすことは必要十分です。

区間上に定義された1変数関数が狭義凸関数であることと、その関数が狭義のイェンゼンの不等式を満たすことは必要十分です。

多変数の拡大実数値関数が狭義凸関数や狭義凹関数であることの意味を定義するとともに、それらと実数値をとる狭義凸関数および狭義凹関数との関係を整理します。