正弦関数の連続性
正弦関数\(\sin \left( x\right) :\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定義域上の点\(a\in X\)を含め周辺の任意の点において定義されている場合、点\(a\)において連続であることが保証されます。
\sin \left( x\right) :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}が定義可能です。\(\mathbb{R} \)は開集合であるため、点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\(\sin \left( x\right) \)は点\(a\)の周辺の任意の点において定義されているため、上の命題より\(\sin \left(x\right) \)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \)上の任意の点において同様であるため、\(\sin \left( x\right) \)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数\(3x^{2}+2x+1\)と正弦関数\(\sin \left( x\right) \)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、多項式関数の連続性より、\(3x^{2}+2x+1\)は点\(a\)において連続です。正弦関数の連続性より、\(\sin \left( x\right) \)は点\(3a^{2}+2a+1\)において連続です。したがって、合成関数の連続性より、\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \)上の任意の点において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は有理関数\(\frac{x^{2}-1}{x-1}\)と正弦関数\(\sin \left( x\right) \)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{R} \backslash \left\{ 1\right\} \)を任意に選んだとき、有理関数の連続性より、\(\frac{x^{2}-1}{x-1}\)は点\(a\)において連続です。正弦関数の連続性より、\(\sin \left( x\right) \)は点\(\frac{a^{2}-1}{a-1}\)において連続です。したがって、合成関数の連続性より、\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \backslash \left\{ 1\right\} \)上の任意の点において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{R} \backslash \left\{ 1\right\} \)上で連続です。
正弦関数の片側連続性
片側連続性についても同様の命題が得られます。
$$\begin{array}{cccccccccc}\hline
時点t & 0 & \cdots & \frac{1}{4} & \cdots & \frac{1}{2} & \cdots & \frac{3}{4} & \cdots & 1 \\ \hline
単位円上の位置\left( x,y\right) & \left( 0,0\right) & \cdots & \left( 0,1\right) & \cdots & \left( -1,0\right) & \cdots & \left( 0,-1\right) & \cdots & \left( 0,0\right) \\ \hline
観察されるy座標 & 0 & \nearrow & 1 & \searrow & 0 & \searrow & -1 & \nearrow & 0 \\ \hline
\end{array}$$
点は\(1\)秒間で\(2\pi \)ラジアン移動するため、時点\(t\in \left[ 0,1\right] \)までの移動距離は\(2\pi t\)です。したがって、時点\(t\)において観察される\(y\)座標は、\begin{equation*}f\left( t\right) =\sin \left( 2\pi t\right)
\end{equation*}となります。この\(f\)は正弦関数\(\sin \left( x\right) \)と単項式関数\(2\pi t\)の合成関数であるため、定義域の内部\(\left( 0,1\right) \)において連続であり、端点\(0\)において右側連続であり、端点\(1\)において左側連続です。したがって、\(f\)は\(\left[ 0,1\right] \)上で連続です。これは、時間\(t\)が\(0\)から\(1\)まで変化する中で往復運動の軌道が途切れることなく連続的であることを意味します。
演習問題
\end{equation*}を定めるものとします。この関数\(f\)が連続であるような点をすべて明らかにしてください。
\begin{array}{cc}
\sin \left( x\right) & \left( if\ x<0\right) \\
x+1 & \left( if\ x\geq 0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}を定めるものとします。この関数\(f\)が連続であるような点をすべて明らかにしてください。
次回は余弦関数が連続であることを示します。
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