実数ベキ関数の連続性
実数ベキ関数\(f:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \)が与えられているものとします。つまり、\(f\)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} _{++}\)に対して定める値が、定数\(p\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( x\right) =x^{p}
\end{equation*}と表されるということです。
点\(a\in \mathbb{R} _{++}\)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続です。したがって、\(f\)は定義域\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続です。
命題(実数ベキ関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} _{++}\)に対して定める値が、定数\(p\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( x\right) =x^{p}
\end{equation*}と表されるものとする。点\(a\in \mathbb{R} _{++}\)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続である。したがって、\(f\)は\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続である。
\end{equation*}と表されるものとする。点\(a\in \mathbb{R} _{++}\)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)において連続である。したがって、\(f\)は\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続である。
例(実数ベキ関数の連続性)
以下の関数\begin{equation*}
x^{\sqrt{2}}:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}は実数ベキ関数であるため、先の命題より、この関数は\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続です。
x^{\sqrt{2}}:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}は実数ベキ関数であるため、先の命題より、この関数は\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続です。
例(実数ベキ関数の連続性)
以下の関数\begin{equation*}
x^{-\sqrt{2}}:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}は実数ベキ関数であるため、先の命題より、この関数は\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続です。
x^{-\sqrt{2}}:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \end{equation*}は実数ベキ関数であるため、先の命題より、この関数は\(\mathbb{R} _{++}\)上で連続です。
例(実数ベキ関数との合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left( x^{2}+1\right) ^{\sqrt{2}}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数\(x^{2}+1\)と実数ベキ関数\(x^{\sqrt{2}}\)の合成関数ですが、両者はともに連続であるため、それらの合成関数である\(f\)もまた連続です。実際、点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow a}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow a}\left(
x^{2}+1\right) ^{\sqrt{2}}\quad \because f\text{の定義} \\
&=&\left[ \lim_{x\rightarrow a}\left( x^{2}+1\right) \right] ^{\sqrt{2}}\quad \because x^{\sqrt{2}}\text{は連続関数}
\\
&=&\left( a^{2}+1\right) ^{\sqrt{2}} \\
&=&f\left( a\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\(f\)は点\(a\)において連続です。したがって\(f\)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数\(x^{2}+1\)と実数ベキ関数\(x^{\sqrt{2}}\)の合成関数ですが、両者はともに連続であるため、それらの合成関数である\(f\)もまた連続です。実際、点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow a}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow a}\left(
x^{2}+1\right) ^{\sqrt{2}}\quad \because f\text{の定義} \\
&=&\left[ \lim_{x\rightarrow a}\left( x^{2}+1\right) \right] ^{\sqrt{2}}\quad \because x^{\sqrt{2}}\text{は連続関数}
\\
&=&\left( a^{2}+1\right) ^{\sqrt{2}} \\
&=&f\left( a\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\(f\)は点\(a\)において連続です。したがって\(f\)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
実数ベキ関数の片側連続性
片側連続性に関しても同様の主張が成り立ちます。
命題(実数ベキ関数の片側連続性)
関数\(f:\mathbb{R} _{++}\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} _{++}\)に対して定める値が、定数\(p\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( x\right) =x^{p}
\end{equation*}と表されるものとする。点\(a\in \mathbb{R} _{++}\)を任意に選んだとき、\begin{eqnarray*}&&\left( a\right) \ f\text{は点}a\text{において右側連続} \\
&&\left( b\right) \ f\text{は点}a\text{において左側連続}
\end{eqnarray*}がともに成り立つ。
\end{equation*}と表されるものとする。点\(a\in \mathbb{R} _{++}\)を任意に選んだとき、\begin{eqnarray*}&&\left( a\right) \ f\text{は点}a\text{において右側連続} \\
&&\left( b\right) \ f\text{は点}a\text{において左側連続}
\end{eqnarray*}がともに成り立つ。
例(実数ベキ関数の片側連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{cc}
x^{\sqrt{2}} & \left( if\ x>0\right) \\
x & \left( if\ x\leq 0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}を定めるものとします。点\(0\in \mathbb{R} \)において、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow 0+}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow 0+}x^{\sqrt{2}}\quad \because x>0\text{および}f\text{の定義} \\
&=&0\quad \because \text{実数ベキ関数の右側極限} \\
&=&f\left( 0\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\(f\)は点\(0\)において右側連続です。その一方で、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow 0-}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow 0-}x\quad
\because x<0\text{および}f\text{の定義}
\\
&=&0\quad \because \text{恒等関数の左側極限} \\
&=&f\left( 0\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\(f\)は点\(0\)において左側連続です。右側連続かつ左側連続であることは連続であることと必要十分であるため、\(f\)は点\(0\)において連続です。
\begin{array}{cc}
x^{\sqrt{2}} & \left( if\ x>0\right) \\
x & \left( if\ x\leq 0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}を定めるものとします。点\(0\in \mathbb{R} \)において、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow 0+}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow 0+}x^{\sqrt{2}}\quad \because x>0\text{および}f\text{の定義} \\
&=&0\quad \because \text{実数ベキ関数の右側極限} \\
&=&f\left( 0\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\(f\)は点\(0\)において右側連続です。その一方で、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow 0-}f\left( x\right) &=&\lim_{x\rightarrow 0-}x\quad
\because x<0\text{および}f\text{の定義}
\\
&=&0\quad \because \text{恒等関数の左側極限} \\
&=&f\left( 0\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\(f\)は点\(0\)において左側連続です。右側連続かつ左側連続であることは連続であることと必要十分であるため、\(f\)は点\(0\)において連続です。
演習問題
問題(実数ベキ関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{cc}
x^{\sqrt{2}} & \left( if\ x\geq 1\right) \\
0 & \left( if\ x<1\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)が連続な点をすべて求めてください。
\begin{array}{cc}
x^{\sqrt{2}} & \left( if\ x\geq 1\right) \\
0 & \left( if\ x<1\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)が連続な点をすべて求めてください。
問題(実数ベキ関数との合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left( x^{2}-1\right) ^{\sqrt{3}}
\end{equation*}を定めるものとします。ただし、\begin{equation*}
X=\left\{ x\in \mathbb{R} \ |\ x^{2}-1>0\right\}
\end{equation*}です。\(f\)が連続な点をすべて求めてください。
\end{equation*}を定めるものとします。ただし、\begin{equation*}
X=\left\{ x\in \mathbb{R} \ |\ x^{2}-1>0\right\}
\end{equation*}です。\(f\)が連続な点をすべて求めてください。
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