教材一覧
教材一覧
教材検索
FUNCTION

合成関数の連続性

目次

< 前のページ
次のページ >
Share on twitter
Twitterで共有
Share on email
メールで共有

合成関数の連続性

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)の値域と関数\(g:\mathbb{R} \supset Y\rightarrow \mathbb{R} \)の定義域の間に、\begin{equation*}f\left( X\right) \subset Y
\end{equation*}という関係が成り立つ場合には合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定義可能であり、これはそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}\left( g\circ f\right) \left( x\right) =g\left( f\left( x\right) \right)
\end{equation*}を定めます。

関数\(f\)は定義域上の点\(a\in X\)を含め周辺の任意の点において定義されているとともに点\(a\)において連続であるものとします。合成関数の定義より\(f\left( a\right)\in Y\)ですが、\(g\)は点\(f\left( a\right) \)を含め周辺の任意の点において定義されているとともに点\(f\left(a\right) \)において連続であるものとします。以上の条件が満たされる場合、合成関数\(g\circ f\)もまた点\(a\)において連続であることが保証されます。

命題(合成関数の連続性)
関数である\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)と\(g:\mathbb{R} \supset Y\rightarrow \mathbb{R} \)の間には\(f\left( X\right) \subset Y\)が成り立つものとする。この場合、合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定義可能である。\(f\)が定義域上の点\(a\in X\)を含め周辺の任意の点において定義されているとともに点\(a\)において連続であるものとする。\(g\)は点\(f\left( a\right) \in Y\)を含め周辺の任意の点において定義されているとともに点\(f\left(a\right) \)において連続であるものとする。以上の条件のもとでは\(g\circ f\)もまた点\(a\)において連続になる。
証明

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

例(合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left( 2x-1\right) ^{3}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数である\(2x-1\)と\(x^{3}\)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\(2x-1\)は点\(a\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、多項式関数の連続性より\(2x-1\)は点\(a\)において連続です。\(x^{3}\)は点\(2a-1\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、多項式関数の連続性より\(x^{3}\)は点\(2a-1\)において連続です。したがって\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \)上の任意の点において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
例(合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\frac{1}{x^{2}+1}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数\(x^{2}+1\)と有理関数\(\frac{1}{x}\)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\(x^{2}+1\)は点\(a\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、多項式関数の連続性より\(x^{2}+1\)は点\(a\)において連続です。\(a^{2}+1\not=0\)であるため、\(\frac{1}{x}\)は点\(a^{2}+1\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、有理関数の連続性より\(\frac{1}{x}\)は点\(a^{2}+1\)において連続です。したがって\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \)上の任意の点において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
例(合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \backslash \left\{ \pm 1\right\} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\frac{1}{x^{2}-1}
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数\(x^{2}-1\)と有理関数\(\frac{1}{x}\)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{R} \backslash \left\{ \pm 1\right\} \)を任意に選んだとき、\(x^{2}-1\)は点\(a\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、多項式関数の連続性より\(x^{2}-1\)は点\(a\)において連続です。\(a\in \mathbb{R} \backslash \left\{ \pm 1\right\} \)ゆえに\(a^{2}-1\not=0\)であるため、\(\frac{1}{x}\)は点\(a^{2}-1\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、有理関数の連続性より\(\frac{1}{x}\)は点\(a^{2}-1\)において連続です。したがって\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \backslash \left\{ \pm 1\right\} \)上の任意の点において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{R} \backslash \left\{ \pm 1\right\} \)上で連続です。\(f\)は点\(\pm 1\)において定義されていないため、これらの点において連続でも不連続でもありません。ちなみに、点\(1\)においては、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow 1+}\left( \frac{1}{x^{2}-1}\right) &=&+\infty \\
\lim_{x\rightarrow 1-}\left( \frac{1}{x^{2}-1}\right) &=&-\infty
\end{eqnarray*}となるため、\(x\rightarrow 1\)のときに\(f\)は有限な実数へ収束せず、無限大へも発散しません。また、点\(-1\)においては、\begin{eqnarray*}\lim_{x\rightarrow -1+}\left( \frac{1}{x^{2}-1}\right) &=&-\infty \\
\lim_{x\rightarrow -1-}\left( \frac{1}{x^{2}-1}\right) &=&+\infty
\end{eqnarray*}となるため、\(x\rightarrow -1\)のときに\(f\)は有限な実数へ収束せず、無限大へも発散しません。
例(合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert 2x-1\right\vert
\end{equation*}を定めるものとします。\(f\)は多項式関数\(2x-1\)と絶対値関数\(\left\vert x\right\vert \)の合成関数であることに注意してください。点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\(2x-1\)は点\(a\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、多項式関数の連続性より\(2x-1\)は点\(a\)において連続です。\(\left\vert x\right\vert \)は点\(2a-1\)を含め周辺の任意の点において定義されているため、絶対値関数の連続性より\(\left\vert x\right\vert \)は点\(2a-1\)において連続です。したがって\(f\)は点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \)上の任意の点において同様であるため、\(f\)は\(\mathbb{R} \)上で連続です。
例(合成関数の連続性)
全区間上に定義された2つの関数\(f,g:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)が与えられたとき、そこから合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)が定義可能です。\(f,g\)がともに連続関数であるものとします。点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき\(f\)の連続性より\(f\)は点\(a\)において連続であり、さらに、\(g\)の連続性より\(g\)は点\(f\left( a\right) \)において連続です。したがって先の命題より\(g\circ f\)もまた点\(a\)において連続です。\(\mathbb{R} \)上の任意の点において同様であるため\(g\circ f\)もまた連続関数です。つまり、\(\mathbb{R} \)上に定義された2つの関数の合成関数もまた\(\mathbb{R} \)上で連続であるということです。

 

演習問題

問題(合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left( x^{4}-3\right) ^{6}
\end{equation*}を定めるものとします。この関数\(f\)が連続であるような点をすべて求めてください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

問題(合成関数の連続性)
関数\(f:\mathbb{R} \backslash \left\{ 6\right\} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \backslash \left\{ 6\right\} \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\frac{1}{x-6}
\end{equation*}を定め、関数\(g:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}g\left( x\right) =x^{2}+5
\end{equation*}を定めます。合成関数\(f\circ g\)が連続であるような点をすべて求めてください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

問題(合成関数の連続性)
関数\(f,g\)がともに点\(a\)において連続ではないにも関わらず、合成関数\(f\circ g\)が点\(a\)において連続であるような状況は起こり得るでしょうか。議論してください。
解答を見る

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

次回からは逆関数の連続性について解説します。

< 前のページ
次のページ >
Share on twitter
Twitterで共有
Share on email
メールで共有
DISCUSSION

質問とコメント

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

RELATED KNOWLEDGE

関連知識

合成関数
合成関数

関数 f の値域が関数 g の定義域の部分集合である場合には、f の定義域のそれぞれの値 x に対して g(f(x)) を定めるような関数が定義可能であり、これを f と g の合成写像と呼びます。

合成写像
合成写像

集合 A から集合 B への写像 f:A→B と、集合 B から集合 C への写像 g:B→C が与えられたとき、A のそれぞれの要素 a に対して C の要素である g(f(a)) を像として定める写像を作ることができるため、これを f と g の合成写像と呼びます。

合成関数
合成関数の微分

微分可能な関数を合成して得られる関数もまた微分可能です。合成関数の微分公式と、合成関数を微分する際に役立つ連鎖公式について解説します。

合成関数
合成関数の極限

合成関数が有限な実数へ収束するための条件を明らかにするとともに、その極限を具体的に求める方法を解説します。

関数