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余弦関数(cos関数)

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余弦関数

それぞれのラジアン\(\theta \in \mathbb{R} \)に対して、その余弦\begin{equation*}\cos \left( \theta \right) \in \mathbb{R} \end{equation*}を値として定める関数\(\cos :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)を余弦関数(cosine function)やコサイン関数などと呼びます。余弦の定義より、ラジアン\(\theta \)の動径と単位元が交わる点を\(P\)とするとき、\begin{equation*}\cos \left( \theta \right) =\text{点}P\text{の}x\text{座標}
\end{equation*}という関係が成り立ちます(下図)。

図:正弦関数
図:正弦関数
例(余弦関数)
余弦関数\(\cos :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)に関して、\begin{eqnarray*}\cos \left( 0\right) &=&\cos \left( 0^{\circ }\right) =1 \\
\cos \left( \frac{\pi }{6}\right) &=&\cos \left( 30^{\circ }\right) =\frac{\sqrt{3}}{2} \\
\cos \left( \frac{\pi }{4}\right) &=&\cos \left( 45^{\circ }\right) =\frac{\sqrt{2}}{2} \\
\cos \left( \frac{\pi }{3}\right) &=&\cos \left( 60^{\circ }\right) =\frac{1}{2} \\
\cos \left( \frac{\pi }{2}\right) &=&\cos \left( 90^{\circ }\right) =0 \\
\cos \left( \pi \right) &=&\cos \left( 180^{\circ }\right) =-1
\end{eqnarray*}などが成り立ちます。

 

余弦曲線

余弦関数のグラフを余弦曲線(cosine curve)やコサイン・カーブなどと呼びます。ラジアン\(\theta \)の値が\(0\)以上\(2\pi \)以下の値をとる場合、余弦\(\cos \left( \theta \right) \)の値は以下のように変化します。

$$\begin{array}{cccccccccc}\hline
\theta ラジアン & 0 & \cdots & \frac{\pi }{2} & \cdots & \pi & \cdots & \frac{3}{2}\pi & \cdots & 2\pi
\\ \hline
\theta 度 & 0^{\circ } & \cdots & 90^{\circ } & \cdots & 180^{\circ } & \cdots & 270^{\circ } & \cdots & 360^{\circ } \\
\hline
\cos \left( \theta \right) & 1 & \searrow & 0 & \nearrow & -1 & \nearrow & 0 & \searrow & 1 \\ \hline
\end{array}$$

表:余弦関数の変化

以上を踏まえた上で、ラジアン\(\theta \)の値が\(0\)以上\(2\pi \)以下の値をとる場合の余弦曲線を描くと以下が得られます。

図:余弦関数のグラフ
図:余弦関数のグラフ

 

余弦関数の周期性

ラジアン\(\theta \)の動径と単位円が交わる点が\(P\)であるとき、任意の整数\(n\in \mathbb{Z} \)について、ラジアン\(\theta +2n\pi \)の動径と単位円が交わる点もまた\(P\)です。これは余弦関数が周期\(2\pi \)の周期関数であることを意味します。したがって、余弦関数のグラフは下図のように\(2\pi \)ごとに同じ形を繰り返す形状をしています。

図:余弦関数のグラフ
図:余弦関数のグラフ
命題(余弦関数の周期性)
余弦関数\(\cos :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)が与えられたとき、任意の\(\theta \in \mathbb{R} \)と任意の\(n\in \mathbb{Z} \)に対して、\begin{equation*}\cos \left( \theta +2n\pi \right) =\cos \left( \theta \right)
\end{equation*}という関係が成り立つ。

例(余弦関数の周期性)
上の命題より、\begin{eqnarray*}
\cos \left( 0\right) &=&\cos \left( \pm 2\pi \right) =\cos \left( \pm 4\pi
\right) =\cdots =1 \\
\cos \left( \frac{\pi }{2}\right) &=&\cos \left( \frac{\pi }{2}\pm 2\pi
\right) =\cos \left( \frac{\pi }{2}\pm 4\pi \right) =\cdots =0 \\
&&\vdots
\end{eqnarray*}などが成り立ちます。

ラジアン\(\theta \)は任意の実数を値としてとり得るため、余弦関数は全区間\(\mathbb{R} \)上に定義可能です。余弦曲線の形状から明らかであるように、余弦\(\cos \left( \theta \right) \)は\(-1\)以上\(1\)以下の任意の値をとり得るため、全区間上に定義された余弦関数\(\cos :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)の値域は有界閉区間\(\left[ -1,1\right] \)です。

 

余弦関数は偶関数

ラジアン\(\theta \)の動径と単位元が交わる点を\(P\)で表し、ラジアン\(-\theta \)の動径と単位円が交わる点を\(P^{\prime }\)でそれぞれ表すとき、これらの2つの点は始線(\(x\)軸の正の部分)に対して対象の位置にあるため、\begin{equation*}P\text{の}x\text{座標}=P^{\prime }\text{の}x\text{座標}
\end{equation*}という関係が成り立ちます。余弦の定義より、これは、\begin{equation*}
\cos \left( -\theta \right) =\cos \left( \theta \right)
\end{equation*}が成り立つことを意味します。一般に、任意の\(x\)に対して、\begin{equation*}f\left( -x\right) =f\left( x\right)
\end{equation*}を満たす関数を偶関数(even function)と呼びますが、上の事実は余弦関数が偶関数であることを示唆しています。

命題(余弦関数は偶関数)
余弦関数\(\cos :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)は偶関数である。すなわち、任意の\(\theta \in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}\cos \left( -\theta \right) =\cos \left( \theta \right)
\end{equation*}を満たす。

ラジアン\(\theta \)の動径と単位元が交わる点を\(P\)で表し、ラジアン\(\theta +\pi \)の動径と単位円が交わる点を\(P^{\prime }\)で表すとき、これらの2つの点は原点に対して対象の位置にあるため、\begin{equation*}P^{\prime }\text{の}x\text{座標}=-\left( P\text{の}x\text{座標}\right)
\end{equation*}という関係が成り立ちます。余弦の定義より、これは、\begin{equation*}
\cos \left( \theta +\pi \right) =-\cos \left( \theta \right)
\end{equation*}が成り立つことを意味します。

命題(余弦関数の性質)

余弦関数\(\cos :\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)は任意の\(\theta \in \mathbb{R} \)に対して、\begin{equation*}\cos \left( \theta +\pi \right) =-\cos \left( \theta \right)
\end{equation*}を満たす。

次回は三角関数の1つである正接関数(タンジェント関数)について学びます。

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