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定数関数

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定数関数

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in X\)に対して定める値が、ある特定の実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}という形で表すことができるとき、\(f\)を定数関数(constant function)と呼びます。つまり、定数関数とは入力する\(x\)の値によらず出力される値\(f\left( x\right) \)が常に一定であるような関数です。

例(定数関数)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、実数\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}と表すことができるとき、この\(f\)は定数関数です。つまり、定数関数は\(\mathbb{R} \)上に定義可能です。
例(定数関数)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}f\left( x\right) =\pi
\end{equation*}であるとき、この\(f\)は定数関数です。
例(定数関数)
関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{cc}
1 & \left( if\ x\leq 3\right) \\
2 & \left( if\ x>3\right)\end{array}\right.
\end{equation*}であるものとします。この関数\(f\)は定数関数ではありませんが、\(f\)の定義域を縮小して得られる関数\begin{eqnarray*}f &:&(-\infty ,3]\rightarrow \mathbb{R} \\
f &:&\left( 3,+\infty \right) \rightarrow \mathbb{R} \end{eqnarray*}はいずれも定数関数です。

 

定数関数のグラフ

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定数関数であるものとします。つまり、ある\(c\in \mathbb{R} \)が存在し、\(f\)はそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}を定めます。\(f\)のグラフは、\begin{equation*}G\left( f\right) =\left\{ \left( x,y\right) \in X\times \mathbb{R} \ |\ y=c\right\}
\end{equation*}となります。特に、定義域が\(X=\mathbb{R} \)である場合には、\begin{equation*}G\left( f\right) =\left\{ \left( x,y\right) \in \mathbb{R} ^{2}\ |\ y=c\right\}
\end{equation*}となりますが、これは平面上において\(\left(0,c\right) \)を通過する水平線として描かれます(下図)。

図:定数関数のグラフ
図:定数関数のグラフ

 

定数関数との合成関数

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)を任意に選びます。定数関数は\(\mathbb{R} \)上に定義可能であるため、これを\(g:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)で表記します。つまり、\(g\)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値は、ある\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}g\left( x\right) =c
\end{equation*}と表されるということです。\(f\)の終集合は\(g\)の定義域の部分集合であるため合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定義可能であり、これはそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{eqnarray*}\left( g\circ f\right) \left( x\right) &=&g\left( f\left( x\right) \right)
\quad \because \text{合成関数の定義} \\
&=&c\quad \because g\text{の定義}
\end{eqnarray*}となるため、\begin{equation*}
g\circ f=g
\end{equation*}が成り立ちます。つまり、\(g\circ f\)は\(g\)と等しい定数関数です。

例(定数関数との合成関数)
関数\(f,g:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}f\left( x\right) &=&2x+1 \\
g\left( x\right) &=&1
\end{eqnarray*}を定めるものとします。合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}\left( g\circ f\right) \left( x\right) &=&g\left( f\left( x\right) \right)
\quad \because \text{合成関数の定義} \\
&=&1\quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}を定めるため、\begin{equation*}
g\circ f=g
\end{equation*}が成り立ちます。

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定数関数であるものとします。つまり、\(f\)がそれぞれの\(x\in X\)に対して定める値が、ある\(c\in \mathbb{R} \)を用いて、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}と表されるということです。\(f\)の値域は\(f\left(X\right) =\left\{ c\right\} \)であるため、関数\(g:\mathbb{R} \supset Y\rightarrow \mathbb{R} \)の定義域が\(c\in Y\)を満たす場合には合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定義可能であり、これはそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{eqnarray*}\left( g\circ f\right) \left( x\right) &=&g\left( f\left( x\right) \right)
\quad \because \text{合成関数の定義} \\
&=&g\left( c\right) \quad \because f\text{の定義}
\end{eqnarray*}を定めます。したがって\(g\circ f\)もまた定数関数です。

例(定数関数との合成関数)
関数\(f,g:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}f\left( x\right) &=&1 \\
g\left( x\right) &=&2x+1
\end{eqnarray*}を定めるものとします。合成関数\(g\circ f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して、\begin{eqnarray*}\left( g\circ f\right) \left( x\right) &=&g\left( f\left( x\right) \right)
\quad \because \text{合成関数の定義} \\
&=&g\left( 1\right) \quad \because f\text{の定義} \\
&=&2\cdot 1+1\quad \because g\text{の定義} \\
&=&3
\end{eqnarray*}を定めるため、\(g\circ f\)は定数関数です。ただしこれは定数関数\(f\)とは異なる関数です。

 

定数関数の逆関数

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定数関数であるものとします。つまり、ある\(c\in \mathbb{R} \)が存在し、\(f\)はそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}を定めます。\(X\)が複数の要素を持つ場合、2つの異なる要素\(x,x^{\prime }\in X\)を任意に選ぶと、\(f\)の定義より、\begin{equation*}f\left( x\right) =f\left( x^{\prime }\right) =c
\end{equation*}が成り立つため、\(f\)は単射ではありません。したがって定数関数\(f\)は逆関数を持ちません。

例(定数関数の逆関数)
関数\(f:\mathbb{R} \supset \left\{ 1\right\} \rightarrow \mathbb{R} \)は、\begin{equation*}f\left( 1\right) =2
\end{equation*}を定めるものとします。この場合、\(f\)は明らかに単射です。\(f\)の値域は\(f\left( \left\{ 1\right\} \right) =\left\{2\right\} \)であるため逆関数\(f^{-1}:\left\{ 2\right\} \rightarrow \left\{ 1\right\} \)が存在し、これは、\begin{equation*}f^{-1}\left( 2\right) =1
\end{equation*}を定めます。定数関数の定義域が1つの要素だけからなる集合である場合には、上のような逆関数が存在します。

 

演習問題

問題(定数関数による像)
関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定数関数であるものとします。つまり、ある\(c\in \mathbb{R} \)が存在し、それぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}となるということです。始集合の部分集合\(Y\subset X\)を任意に選んだ上で、\(f\)による像\(f\left( Y\right) \)を求めてください。また、\(f\)の値域\(R\left( f\right) \)を求めてください。
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問題(定数関数による逆像)
関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が定数関数であるものとします。つまり、ある\(c\in \mathbb{R} \)が存在し、それぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =c
\end{equation*}となるということです。終集合の要素\(y\in \mathbb{R} \)を任意に選んだ上で、その逆像\(f^{-1}\left( y\right) \)を求めてください。また、終集合の部分集合\(Y\subset \mathbb{R} \)を任意に選んだ上で、その逆像\(f^{-1}\left( Y\right) \)をそれぞれ求めてください。
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次回は恒等関数について解説します。

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定数関数の極限

定数関数は定義域上の任意の点において有限な極限・右側極限・左側極限を持ちます。また、正の無限大や負の無限大においても有限な極限を持ちます。

DISCUSSION

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