教材一覧
教材一覧
教材検索
FUNCTION

絶対値関数の極限

目次

< 前のページ
次のページ >
Share on twitter
Twitterで共有
Share on email
メールで共有

絶対値関数の極限

関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)が絶対値関数であるものとします。つまり、\(f\)がそれぞれの\(x\in X\)に対して定める値が、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert x\right\vert =\left\{
\begin{array}{ll}
x & \left( if\ x>0\right) \\
0 & \left( if\ x=0\right) \\
-x & \left( if\ x<0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}であるということです。つまり、\(f\)は\(x\)の値に応じて恒等関数\(x\)やその定数倍\(-x\)、もしくは定数関数\(0\)になるため、\(f\)が点\(a\in \mathbb{R} \)の周辺の任意の点において定義されている場合、\(x\rightarrow a\)のときに有限な実数へ収束することが保証されます。

命題(絶対値関数の極限)
関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert x\right\vert
\end{equation*}を定めるものとする。\(f\)が点\(a\in \mathbb{R} \)の周辺の任意の点において定義されているならば、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow a}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{ll}
a & \left( if\ a>0\right) \\
0 & \left( if\ a=0\right) \\
-a & \left( if\ a<0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}が成り立つ。

証明

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

例(絶対値関数の極限)
全区間上に定義さらえた関数\(f:\mathbb{R} \rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in \mathbb{R} \)に対して定める値が、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert x\right\vert
\end{equation*}であるものとします。\(\mathbb{R} \)は開集合であるため、点\(a\in \mathbb{R} \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)の周辺の任意の点において定義されているため、上の命題より、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow a}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{ll}
a & \left( if\ a>0\right) \\
0 & \left( if\ a=0\right) \\
-a & \left( if\ a<0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}が成り立ちます。つまり、\(\mathbb{R} \)上に定義された絶対値関数は定義域上の任意の点において有限な極限を持つということです。

 

絶対値関数の片側極限

片側極限に関しても同様の命題が成り立ちます。

命題(絶対値関数の片側)
関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert x\right\vert
\end{equation*}を定めるものとする。\(f\)が点\(a\in \mathbb{R} \)より大きい周辺の任意の点において定義されているならば、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow a+}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{ll}
a & \left( if\ a>0\right) \\
0 & \left( if\ a=0\right) \\
-a & \left( if\ a<0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}が成り立つ。また、\(f\)が点\(a\in \mathbb{R} \)より小さい周辺の任意の点において定義されているならば、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow a-}f\left( x\right) =\left\{
\begin{array}{ll}
a & \left( if\ a>0\right) \\
0 & \left( if\ a=0\right) \\
-a & \left( if\ a<0\right)
\end{array}\right.
\end{equation*}が成り立つ。

証明

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

例(絶対値関数の片側極限)
関数\(f:\mathbb{R} \supset \left[ 0,1\right] \rightarrow \mathbb{R} \)はそれぞれの\(x\in \left[ 0,1\right] \)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert x\right\vert
\end{equation*}を定めるものとします。定義域の内点\(a\in \left(0,1\right) \)を任意に選んだとき、\(f\)は点\(a\)の周辺の任意の点において定義されているため、絶対値関数の極限より、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow a}f\left( x\right) =a
\end{equation*}が成り立ちます。定義域の端点\(0\)に注目したとき、\(f\)は点\(0\)より大きい周辺の任意の点において定義されているため、絶対値関数の右側極限より、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow 0+}f\left( x\right) =0
\end{equation*}が成り立ちます。定義域のもう一方の端点\(1\)に注目したとき、\(f\)は\(1\)より小さい周辺の任意の点において定義されているため、絶対値関数の左側極限より、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow 1-}f\left( x\right) =1
\end{equation*}が成り立ちます。

 

絶対値関数の無限大における極限

絶対値関数の無限大における極限は以下の通りです。

命題(絶対値関数の無限大における極限)
関数\(f:\mathbb{R} \supset X\rightarrow \mathbb{R} \)がそれぞれの\(x\in X\)に対して、\begin{equation*}f\left( x\right) =\left\vert x\right\vert
\end{equation*}を定めるものとする。\(f\)が限りなく大きい任意の点において定義されているならば、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow +\infty }x=+\infty
\end{equation*}が成り立つ。また、\(f\)が限りなく小さい任意の点において定義されているならば、\begin{equation*}\lim_{x\rightarrow -\infty }x=+\infty
\end{equation*}が成り立つ。

証明

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

次回は合成関数の極限について解説します。

< 前のページ
次のページ >
Share on twitter
Twitterで共有
Share on email
メールで共有
DISCUSSION

質問とコメント

プレミアム会員専用コンテンツです
ログイン】【会員登録

RELATED KNOWLEDGE

関連知識

絶対値関数
絶対値関数

入力した実数に対して、その絶対値を値として定める関数を絶対値関数と呼びます。絶対値関数は数直線上に定義可能です。

ユークリッド距離
絶対値

実数の絶対値と呼ばれる概念を定義した上で、その代表的な性質について解説します。

関数